「アイのない恋人たち」本郷奏多が感じる“Iがない男”・多聞の魅力&撮影で衝撃を受けた出来事とは?2024/02/25
――一方で、福士さん演じる真和と前田さん演じる雄馬との掛け合いも見どころの一つになっていると思います。お二人とのシーンでは、アドリブなどはあるのでしょうか?
「あまり本線から大きく逸脱するようなアドリブはしないのですが、公輝くんは(台本に)書いてあるセリフの読み方一つをとっても、『あ、そういうふうに読むんだ』みたいな発見がありますね。同じセリフ一文でも『僕はそうやってしゃべる引き出しはなかったな』と気付かされることがあるので、そういう部分はすごく刺激的で、それによって生まれる空気感もあると思います」
――前田さんが発したセリフを受けて、本郷さんの演技が変わることも?
「あると思います。お芝居って、相手の芝居を受け取って、どう感じて、どうアウトプットするかだと思うので、そういう意味では楽しくお芝居させてもらっています」
――福士さんと前田さんの魅力についてどのように感じているか、教えてください。
「2人とも素晴らしい役者さんだと思います。福士くんは気だるさの中に色気があって、そこに人を引きつける魅力があるなと。感情を表に出さずに淡々と物事をしゃべることが多いのですが、『この人は何を考えているんだろう。何を言いたいんだろう』と引き込ませるところは、福士くんが本来持っている魅力だと思います。公輝くんはとにかくパワフルな方。常に『どうしたらより良くなるだろう』ということを現場でも常に模索している感じがあって、だから1人でセリフ練習をしたり、撮影にも栄養ドリンクを飲んで気合を入れて臨んでいるんです。より良いものをどうやったら提供できるかを常に考えながら動いている姿勢は、すごくすてきだと思います。公輝くんもキャリアは長いのに、そういう姿勢を今でも持ち続けているところは、人としても尊敬できますね」
――2人とのシーンは対面で話すシーンもあれば、リモートで話すシーンもありますよね。すごく今っぽいなと思うのですが、撮影では大変なところもあるのではないでしょうか?
「それぞれ別日に撮っているので、実際のものを見れているわけではないから、掛け合いは確かに難しいですね。でも、リモートのシーンでは、3人が直接会うタイミングで少し先のリモートシーンのところを読み合わせして、それを録音しながらリハーサルする時間を監督が必ず作ってくださるんです。実は今日(※取材時)もやっていて、空いた時間に3人でこれから取るリモートシーンのセリフを読み合わせしているので、安心して撮影には臨めています」
――お二人への信頼も表れていそうですね。
「2人とは何年か前に一緒にお芝居したこともあって、公輝くんとは高校が一緒で、学年は一つ違うのですが、プライベートでも遊んだことがあるんです。福士くんとも『弱くても勝てます』(日本テレビ系)という作品で3カ月以上一緒だったので、2人との信頼関係はしっかりとありますし、シンプルに楽しいんですよ。普通に冗談が言えるくらいの仲になっているので、2人がいる日は『あ、今日は2人ともいるんだ』とうれしくなります」
――以前、福士さんに取材させていただいた際に、「僕は本郷さんのような独特な方が好きなので、再共演できることがうれしい」「3人で飲みに行きたいです!」とおっしゃっていました。
「本当ですか? うれしいですね。誘われたら行きますよ! 3人の中では一番年上なので、こっそりとお会計もするつもりです(笑)」
――物語は15年前の回想シーンから始まりましたが、高校時代の真和、多聞、雄馬が交わした約束や会話にはどんなことを感じられましたか?
「最初に第1話から第3話までの準備稿よりちょっと前の段階のものをデータでもらって読んだのですが、『高校時代にこういうお話があって、大人になって再会するお話か』と読み切った後にいざやると決まって、完成した台本をもらってパラパラとめくってみたら衝撃だったことがあったんです」
――どんなことがあったんですか?
「自分たちで高校時代も演じると思っていたんです。そしたら台本には高校時代の真和、多聞、雄馬、それぞれ別の役者さんの名前が書いてあって。『あ、高校時代の回想って、われわれがもうやらない年齢になったのか』とショックを受けていました(笑)。ここってすごく難しいラインだと思うんです。40歳、50歳だったら高校時代は若い役者さんが演じるのは当然だと思うのですが、僕は今33歳で、福士くんは30歳、ちょっと微妙なところだなと。作品によっては福士くんもたぶん学生服を着ることもあると思いますし、僕も1、2年前に(制服を)着ていたこともあったので、高校時代の役が用意されていたのは、内心は実はショックでした(笑)」
――確かに、他のドラマでも学生時代はそのままそのキャストの方が演じることもありますよね。
「そうですよね。もちろん、いろいろな会議を重ねた結果だと思うのですが、台本を読んでいる時に自分でも軽く口に出したりすることもあって。だから、高校時代も軽く読みながらしゃべっていたので、あれは無駄だったのだなと…(笑)」
――正直、学生時代も演じたかったという気持ちも…?(笑)。
「すごくやりたかったというわけでもないのですが、当然やるものだと思っていたので(笑)。演じることができないというのがちょっとだけショックでした」
――高校卒業から15年たち、多聞はさまざまな壁にぶつかっている姿が描かれていますが、多聞と同い年でもある本郷さんは15年前と変わったところは何かありますか?
「そうですね…高校3年の時はありがたいことにいろいろなドラマや映画にも出させていただいていたので、仕事に対する意識もちゃんとあったと思います。変わったことがないと言えばないのですが、今、周りが少しずつ結婚をして家庭を持つようになってきて、学生時代から仲のいい友達もみんな結婚したり子どもができたりしていて。今までだったらみんなで集まってみんなの誕生日会ができていたのが、『あいつは子どもがいるから来られない』となった時は『月日がたったな、年をとったな』と感じてきていますね。ちょっと寂しさもありつつ、僕もいつまでも子ども気分ではダメだなと時々思います」
――本作は“アイ”が欠けた人物の物語ということで、人と関わる上で「すてきだな」と感じるのは、“愛を持っている人”・“人を見る目がある人”・“自分を持っている人”のうちどれか、教えてください。
「一瞬“愛を持っている人”と答えそうになったのですが、三者三様にそれぞれすてきだというのがありながら、僕は“自分を持っている人”が好きですね。僕が仲良かったり慕っている人を今パッと思い浮かべたのですが、みんな自分を持っている人ばかりだと思いまして。自分なりの考え方や信念、ポリシーみたいなものを大事にしている人ってすごい魅力的だし、頼った時にちゃんと納得できる回答が返ってくる。自分を持っている人が一番すてきだと思いました」
――周囲にそういう方が多いと、ご自身も影響を受けることは多いのではないでしょうか?
「『あ、そういう考え方があるんだ』と気付かせてくれるのって、やっぱり自分を持っている人だと思うんです。僕自身も『こういう面は取り入れてみたらいいかもな』と思ったりするので、影響を受けることはあると思います。今まで長い人生を歩んできて、すてきな先輩方の考え方を聞いて、『この人のここはいいな』と取り入れてきたことで人格が形成されていっていると思うので、影響を受けているところはあるんじゃないかと思っています」
【プロフィール】
本郷奏多(ほんごう かなた)
1990年11月15日生まれ。宮城県出身。主な出演作に、ドラマ「クライムファミリー」(フジテレビ)、「姪のメイ」(テレビ東京系)、「ゼイチョー〜『払えないにはワケがある』〜」(日本テレビ系)、NHK大河ドラマ「麒麟がくる」、NHK連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」、「幽☆遊☆白書」(Netflix)、映画「GANTZ」「進撃の巨人」「キングダム」「鋼の錬金術師」「シン・仮面ライダー」に出演。現在放送中のドラマ「消せない『私』-復讐の連鎖-」(日本テレビほか)、NHK大河ドラマ「光る君へ」に出演中。
【番組情報】
「アイのない恋人たち」
テレビ朝日系
日曜 午後10:00〜10:54
※TVerでは第1話~第3話、毎話放送終了後に最新話を見逃し配信
※TELASA、U-NEXTでは全話配信
【プレゼント】
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【締切】2024年3月23日(土)正午
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※抽選、抽選結果に関するお問い合わせにはお答えできませんので予めご了承ください。
取材・文/平川秋胡(ABCテレビ担当) 撮影/尾崎篤志
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