櫻坂46・藤吉夏鈴「こんなにかわいがっていただいた現場は初めてで、新鮮でした」――「作りたい女と食べたい女」シーズン2インタビュー2024/02/12
NHK総合で放送中の夜ドラ「作りたい女と食べたい女」シーズン2。先週の放送では、春日さんこと春日十々子(西野恵未)への恋心に気付いた野本さんこと野本ユキ(比嘉愛未)が、SNSでつながった矢子さんこと矢子可菜芽(ともさかりえ)に恋愛相談をするように。一方、春日さんと会食恐怖症の“食べたくない女”南雲さんこと南雲世奈(櫻坂46・藤吉夏鈴)はお互いに家族の悩みを告白。女性たちが心を通わせ、時に支え合い、時に料理を囲んで楽しい時間を過ごしながら、それぞれが抱える悩みや生きづらさと向き合っていく温かな物語です。
今回は、会食恐怖症の女性・南雲さんを演じた藤吉さんにインタビュー! 共演者の皆さんとのエピソードや、役作りなどについてお伺いしました。
――まずは、出演が決まった際の感想を教えてください!
「原作とシーズン1のドラマの映像を見させていただいたのですが、温かな空気感がすてきだと感じました。そんな作品に、シーズン2から参加させていただくことができてすごくうれしかったです」
――比嘉さんや西野さん、ともさかさんらすてきな先輩方と共演されていかがでしたか。
「皆さんが居心地がいい環境を作ってくださいましたし、すごくかわいがってくださいました。私は、普段あまりかわいがってもらうタイプではないというか…同世代との時間が多いので、こんなにかわいがっていただいたのは初めてでした。新鮮でありがたかったです」
――比嘉さんは藤吉さんのことを“推し”とおっしゃっていました!
「比嘉さんと西野さんは違った優しさを持っているんです。比嘉さんはとにかくみんなを巻き込んで明るくしてくださって、西野さんはそっと隣に来て話しかけてくださるような方です。それがすごく楽しくて、居心地がよかったです」
――ともさかさんとはお話されましたか?
「お会いする前ドキドキしていたのですが、撮影中はずっと『かわいい!』と言ってくださってうれしかったです」
――撮影は緊張しましたか?
「緊張はあまりなかったです。そういう空気を作ってくださっていたのか、自然とできていたのかは分からないですが、私がすごく自然に、あまり気を使わずにいることができた空間でした」
――役作りについて、原作を読んだ時の南雲さんの印象を教えてください。
「身近にいたら気にかけてしまうというか、かわいがりたくなってしまうような空気感を持つ子だなと思いました」
――今回の作品に登場する4人の女性は、行動力がある野本さんや優しい春日さんなど性格が異なっていて、4人で料理を作るシーンなどではそれぞれ役割があると思うのですが、ご自身が所属している櫻坂46の中での役割はありますか?
「何もしていないんです…」
――センターを務められた時は、メンバーを引っ張っていくこともあったのではないでしょうか?
「いやいや、逆です。センターの時は皆が周りを固めてくれて、私が自由にできるようにしてくれていたんです」
――すてきなメンバーですね! では、作中の4人の女性の中だったら誰に近いですか?
「南雲さんです」
――はまり役だったんですね。そんな南雲さんは会食恐怖症という、あまりなじみのない悩みを抱えていますが、演じるにあたって何か勉強されましたか。
「もともと会食恐怖症を知っていました。私も小学生か中学生ぐらいの時に、表情を読み取られるのが怖くてずっとマスクをしていたんです。私だけでなく、新型コロナウイルスが流行するようになって、ご飯を食べる時にマスクを外せない方も増えているんだろうなと思っていました」
――ご自身の経験があったからこそ、会食恐怖症の方の気持ちは想像しやすかったんですね。
「そうですね。そこまで遠い存在には感じなかったです」
――一方で、ご自身は食べることが好きとお伺いしたのですが、特に好きな食べ物は何ですか?
「和食、特にナスのおひたしが好きなんです。おいしいお店があって、そこに結構な頻度で行っています」
――ナスの切り方のこだわりはありますか。
「自炊はあまりしないので、正直作り方とか分からないですし、味覚もあまりいい方ではないと思うのですが、ぶつ切りが好きなんです。大きい野菜が好きで、ピーマンの肉詰めも、丸ごと1個中をくりぬいてお肉が詰まっているのが好きです」
――野菜をがっつり感じられる食べ物がお好きなんですね! 和食のほかにも好きなものはありますか?
「お肉も好きです。1人行動が得意なんですけど、1人で旅行に行って、旅館のお料理を食べるのが好きなんです。最近は静岡に行きました」
――行動力がすごいですね!! 旅館ではゆっくりされるんですか?
「ご飯を食べてテレビを見て寝るみたいな…。何もしていないんですけれど、そういう時間が好きです」
――すてきなエピソードをありがとうございます! このドラマは、同性愛だけでなく、介護や家族関係など、さまざまな人が抱えている悩みが出てきますよね。撮影を経て発言を変えてみようと思ったり、意識が変わったりしたことはありますか。
「この活動を始めてから、ありがたいことにインタビューを受ける機会が増えたのですが、私はもともと考えてから言葉を発するタイプで、しゃべるのがものすごく遅いんです。私の言葉で変な意味に受け取られてしまうかもしれないし、自分自身のグループの曲に対して、私の発言で楽曲のイメージが変わったら申し訳ないので、より慎重になりました」
――ものすごく考えてしまうタイプなんですね。LGBTQ+について考えていることはありますか。
「もともと、なんとも思っていないというか…なんとも思っていないと言ったら冷たい人に思われてしまうかもしれないんですけど、恋愛は個人でするものなので、人がとやかく言うことじゃないと考えていて。こういう問題に限ったことじゃなくても、個人の問題に他人が突っ込んでいく権利はないのかなと思います」
――令和の価値観ですね! 最近は「アオハライド Season2」(WOWOW)に出演されるなど、ドラマの仕事が増えてきていると思いますが、今後の目標や演じてみたい役があれば教えてください。
「本当に何でも挑戦してみたいです。好奇心というか、興味があります。いろいろな映画などを見ていても、演じられたら絶対楽しいんだろうなと思ってワクワクします!」
――最後に視聴者やファンの方に向けてメッセージをお願いいたします!
「シーズン2から、矢子さんと南雲さんが加わります。一人一人の悩みや葛藤なども描かれていて、自分に当てはまるキャラクターがきっとあると思うので、そういうところも探していただきつつ、この作品の温度感みたいなものも楽しみながら、日常の癒やしの一つになってくれればいいなと思います」
――ありがとうございました!
【番組情報】
夜ドラ「作りたい女と食べたい女」シーズン2
NHK総合
月~木曜 午後10:45~11:00
取材・文/Kizuka(NHK担当) 撮影/蓮尾美智子
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