【ネタバレあり】伊藤淳史×鈴木おさむ「離婚しない男」初回から衝撃の展開！悪嫁・綾香のキャストもついに明らかに2024/01/21

　テレビ朝日系で1月20日からスタートした連続ドラマ「離婚しない男―サレ夫と悪嫁の騙し愛―」。漫画家・大竹玲二さんによる人気漫画「離婚しない男」（講談社ヤングマガジンKC）をドラマ化した本作は、妻の不倫を目撃して離婚を決意した主人公・岡谷渉（伊藤淳史）が、妻の不倫の証拠集めに勤しみ、娘の親権を獲得するために勝率1割という困難な戦いに挑む姿を描いた“リコン・ブラックコメディー”だ。

　第1話では、渉が娘の親権獲得のために奮闘する姿が描かれ、その証拠集めのシーンには視聴者からも驚きの声が。そして、放送前から謎に包まれていた渉の妻・岡谷綾香のキャストがいよいよ明らかとなった。

娘のために動き始めた渉。しかし、まだまだ隙だらけで…!?

　妻・綾香が男と2人でホテルに入る不倫現場を目撃してしまったところから、それまで関東新聞社の社会部エース記者だったにもかかわらず、妻の不倫を確信して親権獲得のための養育実績を重ねるために、出世などすべてを捨ててまで戦うことを決めた“サレ夫”の主人公・渉。

　本作では、渉の“表情”のバリエーションもすごい。妻が密会している様子を目撃した時の驚いた表情、密会が不倫だと確信に変わり絶望した時の表情、「絶対に離婚してやる…！」と覚悟を決めた表情、最愛の娘・心寧（磯村アメリ）の無垢（むく）な様子にデレデレする表情、親権を取るために弁護士を相手に自分の思いを伝える真剣な表情…。脚本の鈴木おさむさんが描くジェットコースターのような展開の中で、伊藤さんの顔が次々に変わっていくところは、今後の放送でもドラマを盛り上げていくだろう。

　「絶対に離婚してやる…！」と渉が決意を新たにした原因にもなった綾香の不倫相手であり、キーパーソンとなる司馬マサト（小池徹平）のクズっぷりにも注目が集まった。爽やかな小池さんが演じていることもあって、一見ただのモテ男かと思いきや…綾香の前に立てばやりたい放題。その場にいない渉を挑発するような発言や行動に、「ショータイムだ！」「No or Yes？」などセリフの数々は、まさに“鈴木おさむワールド”が表れるシーンとなった。濡れ場など過激なシーンで見せるマサトの表情や発する一言一言には、いら立ちや不快感などを通り越し、もはや1周回って面白さが勝ってしまう。近年の日本のドラマの中でもトップクラスの“クズ男”からはますます目が離せなくなりそうだ。

　渉の心強い味方（？）にも“クセ強キャラ”がそろった。渉が親権を獲得すべく向かった法律事務所で出会った弁護士・財田トキ子（水野美紀）。この弁護士は、離婚裁判、とりわけ親権に関する事案については日本有数の実績を誇る敏腕なのだが、見た目だけでなくしゃべり方もとにかく癖が強い！　お離婚、お親権、おセックス…その独特な言い回しに、渉だけでなく、見る人も思わず耳傾けた人も多いのではないだろうか。一方で、男親の親権獲得を目指すのがどれだけ難しいのか、渉の証拠集めがどれだけぬるいのか。演じる水野さんと伊藤さんの掛け合いは、第1話でも重要なシーンとなった。

　さらに、トキ子の論破に打ちひしがれていた渉に声をかけた、トキ子の事務所と業務提携を結んでいる探偵・三砂裕（佐藤大樹）。これまで多くの作品で爽やかなキャラクターを演じてきたEXILE／FANTASTICSの佐藤さんが体現する裕は、間違いなく変人。“エモいこと”に過剰に反応するという少し変わった特徴があり、渉の親権獲得の裁判で戦える証拠集めを提案するなど、渉の心強い味方になっていくのだが、距離感の詰め方、特に“裕”と呼んでくれない渉に見せた鬼気迫る表情は、佐藤さんの新しい一面が垣間見えたシーンでもあった。

謎に包まれたキャスト。その正体も明らかに…

　そして、渉の妻・岡谷綾香を演じるキャストが明らかになった第1話。放送開始前から「綾香は誰が演じるんだ？」と話題になっていたが、第1話冒頭、心寧と共に渉に見送られるその姿…。振り返って現れたのは、篠田麻里子さんだった。「めちゃめちゃびっくり！」「これは予想つかんわ」と驚きの声が殺到。

　第1話のPR映像では、“悪嫁（およめ）”と顔が隠されていた綾香だが、本編映像を見た人は分かるように、篠田さんはとにかく“体当たり”で挑んでいる。渉の目がないところでマサトとの逢瀬（おうせ）を楽しむ姿、マサトの誘いに抵抗をしながらも段々とスリルを楽しみ始める様子と、地上波連ドラではギリギリとも言えるその演技は、思わず“サレ夫”の渉に感情移入をしてしまうほどだ。

　“鈴木おさむワールド”独特のセリフと強烈な個性と癖を持つキャラクター、そこに地上波連ドラの限界ギリギリを攻めまくった刺激的な演出や、日本の司法の理不尽さを描いた社会派の面が掛け合わさったことで出来上がっている「離婚しない男―サレ夫と悪嫁の騙し愛―」。近年“不倫”や“復讐（ふくしゅう）”を題材にしたドラマが多く世に送り出されてきた中で、この作品はさまざまな挑戦をしていることで、また新たなドラマになっていると、第1話を視聴した後に強く感じた。いよいよ始まった、“サレ夫”VS“悪嫁”＆“間男”の熾烈（しれつ）な戦い、渉の親権獲得への長きの道のりと結末を、最後まで見届けたい。