山本彩、NMB48卒業目前独占インタビュー【後編】卒業を悩んでいた時、支えになったのは…2018/11/02

　11月4日にNMB48を卒業する山本彩さん。インタビュー後編では大好きな音楽の話、そして卒業後の夢についてお聞きしました。（【前編】はこちら）

ニューヨークやロサンゼルスで、いつか自分を試してみたい

　NMB48は、今年の10月に中国をめぐる「NMB48 ASIA TOUR 2018」を開催し、10月5日には広州、7日には上海でライブを行った。卒業後、ソロアーティストとして海外での活動も視野に入れているかを尋ねると「入れてます！」と即答。

「今年の5月に、ニューヨークに音楽の勉強に行かせていただいたんです。ずっと行きたいと言っていて、やっと時間をいただいて行くことができたんですけど、全然違う世界だなってただただ圧倒されただけで終わってしまったんです。でもそういう世界を実際に見ることができて、いずれは圧倒されるだけじゃなくて、ここで自分を試してみたいなって。ニューヨークやロサンゼルスに有名な劇場やライブハウスがあるので、いつか…そこに立ちたいです」

　楽しそうに夢を語る目がまぶしいくらいにキラキラしていて、気を抜くとこちらが圧倒されてしまいそうになりながらも、続けて今後の展望を伺った。

「自分のルーツとしてはやっぱりロックが強かったので、これからもロックはやっていきたいと思っています。でも、このアイドル人生の中で音楽の幅を知ることができたのが、本当に大きかった。NMB48に入るまではそんなにアイドルに興味がある人間ではなかったんですけど、いざ入ってみて、アイドルだからかわいい曲じゃないといけないなんてことはなく、いろんなジャンルの音楽に触れることができたんです。音楽の知識も食わず嫌いすることなく取り入れることができて、すごく勉強になりました。もちろんロックは好きですけど、ロックだけをやるんじゃなくて、これからも幅広いジャンルの音楽に挑戦したいです。あと、ダンスもしたい！　歌もギターもダンスも、全部頑張ります」

山本彩にとって、「音楽」とは

　小学生の時にアヴリル・ラヴィーンに憧れ、兄と一緒にギターを買ってもらったことがきっかけで音楽に魅了される。小学生の頃からバンドを結成し、NMB48加入前にはバンドでメジャーデビュー。幼い頃からずっと音楽が大好きだった。「山本さんにとって、音楽とはどういう存在ですか？」と問い掛けると、少しの間「んー…」と悩んだ後、「支えでもあるし、自分を奮い立たせてくれる力の源です」と答えを出す。

「卒業を悩んでいる時にめちゃくちゃ聴いてたのが、ELLEGARDENさんの『ジターバグ』。その歌詞が当時の自分にとっての答えになったというか、ヒントをもらった曲です。この曲を聴くことで支えられてきたなって、今はそう思います。もう1曲、『スターフィッシュ』も私にとって大切な曲。焦った時や先がすごく不安になった時に聴いていて、2番の『諦めないなら焦る事もないさ』っていう歌詞が好きなんです。この歌詞が言うように、確かにこの先もずっと諦めずにやるんだったら、焦らなくてもちゃんとできるようになるなって。すごく励まされています」

　NMB48卒業後も、ソロアーティストとして「UTAGE！」をはじめとした音楽番組への出演が強く期待されているだろう。今後の活躍に注目が集まる中、「これから『UTAGE！』でやってみたいことは、バンドです！　今はアコギで弾き語りをさせていただく機会が多いんですけど、元々はエレキギターを長くやっていたので、『UTAGE！』でもバンドをやってみたい。ボーカルは中居さんにお願いして、私もギターボーカルをして、ぜひ一緒に歌ってほしいです（笑）。中居さんはここぞという時に歌われるんですけど、その場にご一緒できたことはないんですよねー…」。そう笑いながら次々と「やりたいこと」を話す時のキラキラした目が本当にすてきで、まだまだ話を聞いてみたいと後ろ髪を引かれる思いで取材を終えた。

NMB48として走り続けてきた8年間。
NMB48を卒業した後も、ひといきつく間もなく、
365日を心のままに駆け抜ける姿を、
果てしなく続く空の向こうに広がる世界を、
脇目ふらず、君が待つあの場所まで── 。

　どんな景色かわからないけど、きっと見せてくれるに違いない。連れていってくれるに違いない。山本彩の歌声は、無限の可能性に満ちている。

【プロフィール】

山本彩（やまもとさやか）
1993年7月14日生まれ。大阪府出身。かに座。B型。2010年にNMB48の1期生オーディションに合格。15年にはセンターポジションを務めたAKB48の楽曲「365日の紙飛行機」がNHK連続テレビ小説「あさが来た」の主題歌となり、同年放送の「第66回NHK紅白歌合戦」でも歌唱。16年にはアルバム「Rainbow」でソロデビュー。18年10月17日にはNMB48としてのラストシングル「僕だって泣いちゃうよ」がリリース。11月4日に大阪・NMB48劇場で開催される卒業公演をもって、グループを卒業する。