「泥濘の食卓」吉沢悠が語る“沼らせる男”・那須川の魅力「ちょっとした葛藤をしぐさに出すことが、このドラマには必要なことだと思う」2023/12/16
テレビ朝日系で現在放送中の「泥濘の食卓」。SNSで話題沸騰の伊奈子氏の同名漫画をドラマ化した、齋藤京子さん主演でおくる前代未聞のパラサイト不倫ドラマです。抑圧が強い母親の元、否定され育てられてきた捻木深愛(齋藤)は、不倫関係にあったアルバイト先の店長の那須川夏生(吉沢悠)に突如別れを切り出されたことで、「私は、やっぱり…店長と幸せになりたい」と彼女の“愛”が暴走。那須川だけでなく、彼の妻・ふみこ(戸田菜穂)や息子のハルキ(桜井海音)を巻き込む展開がこれまで描かれてきました。
別れを切り出したにもかかわらず、ふみこに接触を図った深愛を気にかけたりと、深愛との関係が続いてきた那須川。これまで周囲の人たちにはその関係がばれていないと思い込んできましたが、その日常が次第に音を立てて崩れ始めるさまも見どころとなっています。そんな那須川を演じる吉沢さんは、この作品が持つ“ゆがんだ愛”が、見る人をとりこにしていると語ります。
本作を語る上では欠かせない那須川の存在。吉沢さんは「深夜枠のドラマとはいえ、『見ている人が暗くなってしまわないか』という心配は、正直ありました」と初めは葛藤もあったと言います。しかし、「よく話題に上がる海外ドラマなどは世界観ができているから、暗かろうがバイオレンスが多かろうが、気になって皆さんご覧になる。それと同じような空気感を作れることができれば、このドラマでも、深愛ちゃんと那須川たちのなんとも言えない空気感を、暗いところにフォーカスせず楽しんでもらえるのかなと思ったんです」と作品の世界観をくみ取ることでその不安を払拭したよう。
さらに、吉沢さんはこの作品を撮影する上で、演出を手掛ける安里麻里さんの言葉にも背中を押されたとのこと。「20年以上キャリアがある監督が、『皆さんの顔を見てから自分の分岐点になるような現場だと思ったので、絶対にこの作品は皆さんに受け入れられると思います』とおっしゃっていて。そこからすごく情熱を感じましたし、僕自身も今まで演じたことのなかったキャラクターなので、このドラマを通じて『吉沢ってこんなのもできるんだ』と思ってもらえたらうれしいですね」と吉沢さんにとっても“一つの分岐点”となりそうです。
今年4月〜6月に放送されたドラマ「夫婦が壊れるとき」(日本テレビほか)でも、同じような“不倫をする”という立場を演じていましたが、「捉える感覚が僕の中ではちょっと違いますね」とキッパリ。「どちらも客観的に言ったらずるいという感じの男性像ではあって、『夫婦が壊れるとき』は純粋に“不倫”をテーマにした作品の世界観を楽しむものでしたが、『泥濘の食卓』はそうではない。不倫が一つのフックではありますが、それぞれのキャラクターの内面や抱えている事情が重なった“泥濘さ加減”みたいなものが見ている方を引っ張っていくんじゃないかなと思うんです」と本作が持つ不思議な魅力についても熱く語ります。
劇中ではドロドロとした人間関係が複雑に絡み合っていますが、主演の齋藤さんをはじめ、共演するキャスト陣には「『この方たちと一緒にやるんだ』と思うと、すごくワクワクしました」と信頼を寄せる吉沢さん。「主演の齋藤さんは『こういう方なのかな』というパブリックイメージがある中で捻木深愛というキャラクターを演じられていて。あるシーンで監督から『こういう感じでやってみて』というオーダーをされた時に、それにどんどん適応していく姿を見て、主演という責任感はもちろんのこと、あの難しい役を演じようという姿勢から、一つの作品に対してちゃんと向き合っている方なんだと日々感じています」と単独初主演を務める齋藤さんを称賛。
さらに、「櫻井海音さんもすごく明るい好青年ですが、カメラが回って役に入るとしっかりと自分の中で作られた“那須川ハルキ”を体現されていて。監督とも『こういう形でどうですか?』と芝居で見せていらっしゃるので、年齢的には自分より若いキャストが多い現場なのですが、役者としてちゃんとこの現場で作品と向き合っていることで、撮影を重ねるごとに『泥濘の食卓』という作品が出来上がっている気がします」と手応えを感じているようです。
第6話では、尾崎ちふゆ(原菜乃華)から「深愛とハルキが2人で逃げようかと話していたのを自分が止めた」という言葉に惑わされながらも、かつて自身がスーパーで働く女性たちと度々不倫関係に陥っていた過去が明らかに。これまで、その優しい性格から周囲の女性を“沼らせてきた”那須川に、吉沢さんは「“不倫をしてるおじさん”という感じだけでやると、あまり興味が湧かないと思う」と口にします。「那須川のちょっとした葛藤をしぐさや目線に出すことが、このドラマには必要なことだと思います。ただセリフを言うだけではなくて、現場で皆さんが持っているキャラクター像に僕が考える那須川像を当てることで、そこで反応するものを描いた方がドラマとして面白くなると思うんです。そこの集中力は欠かせませんね」と役作りの裏側も。
ドラマもいよいよ最終回。スーパーで“那須川と深愛が一緒にいた”といううわさから、那須川の身にも危機が迫り、先週放送された第8話では、ついにふみこが不倫の事実に気づく衝撃の展開が話題を呼びました。「おそらく気軽に見れるドラマではないと思うのですが、『この人たち大丈夫かな』『どんなふうに展開してくんだろう』と、キャスト、スタッフ全員で作っているので、誰も予想ができない結末を期待していただきたいです。深愛ちゃんを中心とした“やばい人たち”の物語を最後まで楽しみにしていてください」と視聴を呼び掛けました。
これまで、父親、夫、店長というあらゆる立場で、自分を愛してくれる女性も優しく包み込んできた那須川。しかし、その平穏な日々が少しずつ音を立てながら崩れ始め、物語はクライマックスへと向かっています。深愛の真っすぐすぎる愛が起こした物語はどこへ向かうのか。最後まで注目していきたいです。
【番組情報】
土曜ナイトドラマ「泥濘の食卓」
テレビ朝日系
土曜 午後11:30~深夜0:00 ※12月16日は午後11:30~深夜0:30
【プレゼント】
サイン入り生写真を2名様にプレゼント!
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【締切】2024年1月12日(金)正午
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※ご当選者さまの住所、転居先不明・長期不在などにより賞品をお届けできない場合には、当選を無効とさせていただきます。
※当選で獲得された権利・賞品を第三者へ譲渡、または換金することはできません。
※賞品をオークションに出品する等の転売行為は禁止致します。また転売を目的としたご応募もご遠慮ください。これらの行為(転売を試みる行為を含みます)が発覚した場合、当選を取り消させていただくことがございます。賞品の転売により何らかのトラブルが発生した場合、当社は一切その責任を負いませんので、予めご了承ください。
※抽選、抽選結果に関するお問い合わせにはお答えできませんので予めご了承ください。
取材/K・K(テレビ朝日担当) 文/平川秋胡 撮影/蓮尾美智子
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