Hi-Fi Un!corn、赤坂サカスでの初野外ライブをリポート&ライブ直後のメンバーの声をお届け!2023/11/11
Hi-Fi Un!cornが、10月29日に赤坂サカス広場にて初の野外ライブを開催。ここでは、当日のイベントの模様をリポートするほか、終演直後の、オム・テミン(ボーカル)、福嶌崇人(ボーカル)、キム・ヒョンユル(ギター)、ソン・ギユン(ベース)、ホ・ミン(ドラム)のライブの感想をお届け。今後の活動への意気込みやファンへのメッセージはもちろん、急成長を遂げている日本語の勉強についても語ってもらった。
イベント当日、赤坂サカス広場にはバンドロゴが大きく描かれた特設ライブセットが設営され、1000人規模の観客が広場いっぱいに詰めかけた。グッズタオルやメンバーの名前が書かれたボードを持ったファンたちがメンバーの登場を今か今かと待っていると、開演直前にバックステージから円陣の掛け声が。それに呼応するように客席から拍手と歓声が上がり、秋の風が吹く野外会場が一気に温まった。
メンバー5人がクールな黒い衣装に身を包んで登場すると、客席からは鳴り止まぬ声援が上がった。そんな彼らが最初に披露したのは、デビュー曲「Over the Rainbow」。続いて事務所の先輩であるFTISLANDの「Hello Hello」とCNBLUEの「YOU’RE SO FINE」のカバーを歌唱。演奏中はメンバー同士で顔を見合わせながら拳を突き合わせて会場を沸かせたほか、ステージを目いっぱい使いながらファンサービス。観客と一緒に大きく手を振りながら、彼ら自身もライブを楽しむ様子が見られた。
曲間ではメンバーそれぞれが日本語で自己紹介。リーダーのヒョンユルは、「僕たちのことを知っている人も知らない人も、楽しんでいってください!」と集まった観客に呼び掛けた。4曲目は日韓合同アイドルバンドオーディション「THE IDOL BAND」で彼らを優勝に導いた「DoReMiFa-Soul」を披露し、「みんな覚えてる?」とテミンが観客に投げかける場面も。同曲内では楽器ソロの見せ場もあり、会場の熱気が一段と上がった。
フリーライブとなった本イベントでは、ファン以外の人も楽しめるようにという思いを込めたJ-POPカバーにも挑戦。幅広い世代になじみのある「前前前世」「残酷な天使のテーゼ」「トトロのテーマ」などをメドレーで披露すると、赤坂駅を訪れた老若男女が足を止めて聞き入っていた。
さらに、崇人が出演するドラマストリーム「君には届かない。」(TBSほか)の主題歌に起用されているニューシングル「U&I」(11月29日発売)も披露。ドラマの情景に合わせ感情を込めて歌い上げた。MCでは同曲のTikTokチャレンジに挑む姿も。崇人がメロディーでリードし、ヒョンユル、テミン、ギユン、ミンの4人がそれぞれペアを組む。2人ずつで顔を見合いながらほっぺをつつく振り付けでは、客席から黄色い声が上がった。
最後に披露したのは「U&I」のカップリング曲「Stay With You」。疾走感のある曲を力強く演奏し、最後まで会場を盛り上げた。初めての日本での野外ライブを見事に成功させた彼らに、終演後も客席からの拍手が鳴り止まなかった。
イベントを終えて…
ここからは、イベントで熱いパフォーマンスを披露した直後のメンバーの声をお届け。ライブ終了後の思いや今後の意気込み、MCやJ-POPメドレーで披露した見事な日本語についても語ってもらった。
――ライブお疲れさまでした! まずは、ライブ直後の感想をお聞かせください。
ヒョンユル 「初めての野外ライブだったのでたくさん緊張しましたし、これまでのライブとは気分が全然違いました。“RaSiDo”(ファンネーム)の皆さんも、僕たちのことを知らない人も来てくださって、ありがとうございました!」
崇人 「野外ライブということで、音響のことなども含めて正直心配もありましたが、トラブルもなく、ファンの皆さんが一緒に曲を盛り上げてくださって、楽しくあっという間の1時間となりました。ぜひまたこういうライブができたらいいなと思います!」
テミン 「初めての野外ライブでしたが、個人的にはワンマンライブの時よりも緊張しませんでした。崇人と同じく、野外ライブならではの音響の難しさは心配していましたが、皆さんが盛り上がってくれてうれしかったです。ステージから皆さんの顔と奇麗な空を見上げながら歌うことができて幸せでした」
崇人 「確かに奇麗な空だったね! 『Stay With You』中に“2人で見ていたオレンジの空”という歌詞があるのですが、その部分で空を指差しながら上を見たら、本当にオレンジがかった空があったので泣きそうになりました」
ミン 「僕も青空の下で演奏できてうれしかったです。普段の公演より明るい環境のパフォーマンスだったので、いつもよりもさらにメンバーたちの姿を見ることができました。またやりたいです!」
ギユン 「実は、今朝起きた時に雨が降っている音が聞こえてきたので、ちゃんと開催できるか心配していました。ちょうどライブの時に雨が止んで、本当によかったです」
崇人 「ちょうど僕たちのライブが始まる前ぐらいに雨が上がって虹がかかっていたので、まさに“Over the Rainbow”だったね!」
――今日のお客さんの盛り上がりでいつもと違うところはありましたか?
崇人 「周りに建物が多くあるので、音の関係上ライブ会場みたいに盛り上がることはできなかったと思うのですが、僕らを見てくださる笑顔や、一生懸命腕を振りながら応援してくださる姿がよく見えて、僕たち自身もたくさん元気をもらうことができました」
――新曲「U&I」が11月29日にリリースされますが、あらためて楽曲の魅力や注目ポイントを教えてください。
ヒョンユル 「この曲の歌詞では切ない思春期の男子高生の気持ちを描いている一方で、リズム自体はテンポがよく、ライブでも盛り上がれる曲です。起承転結のある物語を連想できて、ドラマにピッタリの曲になっていると思います」
――TikTokチャレンジもされていましたね。
崇人 「メンバー全員で何回も練習した成果を見せられました! ほっぺをツンツンする振り付けではたくさん歓声を上げてくださってうれしかったです。ハルくん(柏木悠)にすてきな振り付けをしてくれてありがとうとあらためて伝えたいです」
――日本語のメドレーで足を止めている方もいらっしゃって、すてきなセットリストだなと思いました。
ヒョンユル 「最近はメンバーで日本語を頑張って勉強しているので、僕らのデビューからの成果を見せられるようにJ-POPメドレーを入れました。ライブ全体を通して、僕らの歴史を知らない方への紹介となるようなセットリストになったと思います」
――本日披露した曲の中で特に思い入れがある曲は何ですか?
テミン 「僕は『DoReMiFa-Soul』です。この曲は僕たちを優勝に導いてくれた曲。当時、初対面だった僕たちが、ジョン・ヨンファさんと一緒に遅い時間まで一生懸命練習した思い出が詰まっています。ライブ前日にヨンファさんから応援メッセージが届いたので、さっそくライブの写真を送ったら『もうトップスターになっちゃったね!』とメッセージを返してくれました」
ヒョンユル 「僕も『DoReMiFa-Soul』です。ギター演奏のテクニックがかなり必要で、僕にとっても今までで一番難しい曲です。僕たちのファンネームが“RaSiDo”に決まったのですが、そこには僕たち1人ずつが“ドレミファソ”を担当し、ファンの皆さんが音階の足りない部分を補ってくれることで完璧なハーモニーになるという思いも込めているので、そういった意味でも一番好きな曲です」
崇人 「僕はやっぱり『U&I』かな。原作漫画も読ませていただいたので、より感情を曲に乗せて歌うことができたと思いますし、ドラマにも出演させていただいているので、その情景と重ね合わせて披露することができました。感情が入りやすい曲でもありますし、本当に好きな曲です」
ミン 「僕は『Stay With You』です。演奏しながら自分のテンションが上がっていくのを感じますし、それを実感しながらこの曲のドラムをたたくのがすごく楽しいんです!」
ギユン 「僕も同じです! 8ビートの疾走感がある曲なので、ロックを感じられて演奏していて楽しいですし、今回のライブで最後に披露した曲でもあるからより胸に響きました」
驚きの上達スピードに、崇人「日本語で冗談を言うようになったメンバーに感動しました」
――半年前に取材させていただいた時は通訳の方を通してのインタビューでしたが、今回は皆さんが流ちょうに日本語で答えてくださっていて驚きです…!
崇人 「そうなんですよ。みんなすごいですよね!」
テミン・ヒョンユル・ギユン・ミン 「いえ、まだまだです!(と、すかさず謙遜)」
――どのように日本語を学ばれているのでしょうか?
テミン 「日本語のレッスンを受けるのはもちろんですが、毎日、崇人と日本語で会話することで大きく助けられています。崇人は最初の頃より韓国語をしゃべることが減ったよね?」
崇人 「そうそう。最初はほぼ韓国語での会話だったのですが、最近は半分くらい日本語で話しています。ヒョンユルくんが最初に『崇人は1人だけ日本人だから、日本語で気持ちや相談を聞いてあげたいし、日本語で返してあげたい』と言ってくれて、そこからみんなを引っ張るように日本語の勉強をし始めてくれました。温かく誇らしい気持ちになりましたし、チームの素晴らしさを感じます」
ヒョンユル 「今では崇人とだけではなく、韓国人の4人だけでいる時も日本語を話すことが多いかもしれないです」
崇人 「どこかから日本語が聞こえるなと思ったらみんながしゃべっていて、僕もびっくりすることがあります。ヒョンユルくんは独り言も日本語になってきているくらいです」
――ライブ中、崇人さんがドラマ「君には届かない。」で演じる役名(横内柚弦)で呼ばれて笑顔あふれる場面もありましたが、出演後のメンバーからの反響はいかがでしたか?
崇人 「作中で僕が最初に登場したシーンのセリフが『ごめん』だったのですが、そこをみんながまねしてきました。演技をする時ってどうしても普段と声色が変わると思うのですが、それをいじられて…(笑)。でもそうやって日本語で冗談を言うようになったメンバーに感動しました」
――皆さんはドラマに出演している崇人さんを見ていかがでしたか?
ミン 「『君には届かない。』は配信されてすぐにメンバーと一緒に見て、僕も崇人のセリフをまねして楽しんでいました。その後には、崇人とヒョンユルが『オールスター感謝祭』(TBS系)にも出演して赤坂5丁目マラソンを走ったのですが、それに向けて毎晩練習する2人をほかの3人でマッサージしていました」
ヒョンユル 「最近では崇人が出演した番組で活躍して、果物を賞品としてもらってきてくれたこともあって、みんなでおいしくいただきました! 賞品を勝ち取ってきた崇人が誇らしすぎて、包みの上についていた(のし)紙にメッセージやサインを書いて冷蔵庫に貼っています!」
――すてきな関係を築いている皆さんの今後の活躍が楽しみです! 最後にお一人ずつ読者の皆さんにメッセージをお願いいたします。
ギユン 「ワンマンライブ以降、約1カ月ぶりにファンの皆さんにお会いできました。その間にミュージックビデオの公開や、新曲発売に向けての番組出演もさせていただいていますが、今後ももっとファンの皆さんに会えるようにたくさんいろいろ準備しているので、もう少々お待ちください。お楽しみに!」
テミン 「これからもさまざまなライブや番組出演を控えているので期待していてください! そして、韓国のRaSiDoの皆さん、遠いところからいつも来て応援してくださってありがとうございます。皆さんにも会いたいと思っているので、ぜひこれからの活動にも期待していてください!」
ヒョンユル 「RaSiDoの皆さん、いつも本当にありがとうございます。皆さんに誇ってもらえるグループになれるように一生懸命頑張りますので、これからも応援してくれたらうれしいです」
ミン 「次の活動まで今まで以上に頑張って成長していくので、待っていてもらえたらうれしいです。ぜひ期待していてください!」
崇人 「いつも応援してくださるRaSiDoの皆さんがいてくださるおかげで、僕たちは毎日元気をもらって、一生懸命頑張れています。これからも皆さんに喜んでもらえるようなコンテンツやイベントを準備しています。1月からは名古屋、大阪、東京で行われる僕たち初めてのツアーも控えていますので、ぜひ遊びに来てください!」
【プロフィール】
Hi-Fi Un!corn(はいふぁいゆにこーん)
TBS×韓国放送局SBSグループ×FNC ENTERTAINMENTによる日韓合同大型プロジェクト「THE IDOL BAND: BOY’S BATTLE」で見事優勝。Debut Digital Single「Over the Rainbow」をもって、6月26日に日韓同時デビューした。9月には初のワンマンライブを開催。11月29日発売のセカンドシングル「U&I」はドラマストリーム「君には届かない。」(TBSほか)の主題歌にも起用されている。
取材・文/松村有咲(TBS担当) 撮影/尾崎篤志
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