小林虎之介が明かす鈴木亮平の意外な一面、「僕はその亮平さんが格好いいなと」――「下剋上球児」インタビュー2023/11/12
TBS系で放送中の連続ドラマ「下剋上球児」は、鈴木亮平さんが「日曜劇場」枠で約2年ぶり2度目の主演を務め、高校野球を通して、現代社会の教育や地域、家族が抱える問題やさまざまな愛を描くドリームヒューマンエンターテインメントです。
ここでは、3年生キャプテン・日沖誠(菅生新樹)の弟で、第4話から野球部に本格加入した日沖壮磨を演じる小林虎之介さんにインタビュー。本作出演への思いや現場でのエピソードはもちろん、鈴木さんの意外な一面についても語っていただきました。
――初めに、ここまで壮磨を演じられてきた感想を教えてください。
「壮磨は思春期でなかなか素直になれず、心の本音を言えないキャラクターです。お芝居でそういった部分を見せるのは難しいなと思っていますが、塚原(あゆ子)監督につけていただいている演出のおかげで、いいあんばいで撮影できていると思います」
――塚原監督に言われたことで印象に残っていることはありますか?
「たくさんありますが、ドラマにおいてキャラクターの個性は失ったらいけないという言葉をいただきました。みんなの輪が丸くなりすぎないように、バランス見て尖らせています」
――オーディションに合格された時の心境はいかがでしたか?
「このオーディションを受けると決まった時から、マネジャーさんやいつも演技指導をしてくださっている方にも『絶対取る!』と宣言していたので、無事に合格してホッとしました」
――オーディション中に特に力を入れて臨んだことはありますか?
「とにかく一生懸命やっていました。野球経験がある中で、実技の審査で落ちるのだけは嫌だったので、家でも毎日素振り練習をしていました」
――大変だったと感じたことはありますか?
「つらかったことや大変だと思ったことは本当に全くありません。どちらかといえばオーディションが好きなタイプなので、闘争心を燃やしながら“やったるぞ!”と気合を込めて楽しく参加していました」
――小林さんは野球経験があるそうですね。
「はい。小学校1年生から高校3年生まで12年間やっていました。中学校までは外野と内野をやっていたのですが、高校の硬式野球の球は当たると痛いイメージが強く、ちゃんとした防具を着けられるキャッチャーを選びました」
――野球経験が俳優業に生きた喜びについてあらためてお聞かせください。
「他の球児キャストの皆さんとも話していますが、両親に野球をやらせてもらえてよかったと思っています。野球経験がなかったらオーディションで役をつかめなかった可能性が高かったので。あらためて本当に感謝しています」
――役柄が3年生になっていくにつれて、野球面でも説得力あるプレーを見せなくてはいけないと思いますが、どんな準備をされていますか?
「壮磨は左打ちなのですが、僕は小学校6年生から中学校2年生までは両打ちで、その後は完全に右打ちでした。今回キャストの中に左打ちの方があまりいらっしゃらないということで、少しだけ経験がある僕が左打ちをすることになったのですが、本当の左打ちではないので、説得力を出す意味でも素振りの数を大切にしています」
――バッティングフォームを参考にした選手はいますか?
「オリックスの森友哉選手のフォームを意識してやっています!」
――野球好きだと思うので、鳥谷敬さんの出演はうれしかったのではないでしょうか?
「うれしかったです! 鳥谷さんが出演されたシーンに僕はいなかったので、本来なら会えないはずだったのですが、新井順子プロデューサーにお願いして、撮影を見学させていただくことができました。写真も撮ってもらうことができて幸せな時間でした…!」
小林が見た鈴木亮平の意外な一面とは?
――鈴木さんと2人で向き合って芝居するシーンもありましたが、共演されてみていかがでしたか?
「亮平さんはすべてが勉強になる方です。現場の入り方やシーンの入り方も背中で見せてくれています。僕は結構、不器用なタイプなのですが、亮平さんも同じところがあるみたいで、シーンに入る前から集中して本番に挑むスタイルをまねさせてもらっています」
――鈴木さんには不器用なイメージがあまりないのでびっくりです…!
「ご本人が『すぐに役に切り替わるの苦手』とおっしゃっていました。だからこそシーンがどうしたら良くなるかをしっかり考えて、集中して気持ちを作った上で本番に入るようにしているそうです。昔はそれが格好悪いと思っていたみたいで、本番で格好よくパキッと切り替えることも試していたそうなのですが、ある時をきっかけに今のスタイルになったそうで。僕はその亮平さんが格好いいなと思ったので、まねさせていただいています!」
――2人のシーンの前にはどういう会話がありましたか?
「特別会話はしていませんでした。亮平さんも集中していて、僕もそのまねをしていたので2人とも無言で(笑)。ほとんど一発OKですぐに撮り終わったシーンなのですが、反響も良かったので、いいシーンにできたのではないかなと思っています」
――山住香南子役の黒木華さんと共演された感想もお聞かせください。
「これまでたくさんの作品でいろいろな役柄を演じる黒木さんを見てきたので、最初はどんな人なのか分からなくて怖いと思っていました。1周回って、裏ではものすごく厳しい方なのかなと…(笑)。黒木さんにもそのことをお伝えしたのですが、亮平さんと一緒に笑い飛ばしてくださいました」
――実際に共演してみて、その印象は変わりましたか?
「実際は全く逆で、めっちゃ優しくて穏やかな方でした! シーンの最後のアドリブも毎回違う面白いことを言っていて、毎回裏でスタッフさんが笑っているほどギャグ線が高いです。フレンドリーにいつも仲良くさせてもらっています」
――菅生さんとは兄弟役ですが、関係性を表現するために話したことはありますか?
「あえてしっかりとは話していないのですが、お互いに共通の意識はあります。口裏を合わせたわけではないのですが、ベタベタしない兄弟ということもあり、他のキャストの方と一緒にいる時はそんなに話さないようにしています。一方で、2人きりになる時にはしっかり話す時間があります。お芝居のことではなく、たわいもない話をしながらだんだん誠と壮磨の距離感をつかんでいくことができています」
――本作の撮影を行う中で、成長を実感していることはありますか?
「実は僕、カメラの前や人前に立つのが昔から苦手なんです。カメラに慣れていなかったので、最初の撮影では硬くなっていることが多かったのですが、最近はだんだん慣れてきて、その硬さが取れてきた感覚があります」
――今後、本作がご自身にとってどんな経験になることを期待していますか?
「現場でたくさんのことを教えてもらっているので、学んだことが無意味にならないようにしたいです。今後出演させていただく作品でも一つずつしっかり生かし、いずれまたオファーをしてもらえるような俳優になっていきたいと思います」
――では、最後に第5話の見どころをお願いいたします。
「第5話では、先生の過去が判明します。(鈴木演じる)南雲(脩司)が先生になるまでに過去どういうことがあったのかが明らかになっているので、そこを注目していただけたらと思います。また、野球部が冬練習をするシーンも出てくるのですが、そこは元野球部としてもちょっと興奮したシーンになっています。球児の活躍も含めて注目してもらえたらうれしいです!」
【プロフィール】
小林虎之介(こばやし とらのすけ)
1998年2月12日、岡山県生まれ。O型。「遺留捜査スペシャル」(テレビ朝日系)赤星聡介役や、映画「18歳、つむぎます」藤井大和役で出演。U-NEXTでは「下剋上セレクション 完全版〜ドラマ出演を懸けた熱き予選大会〜日曜劇場『下剋上球児』スピンオフ企画」が配信中。
【番組情報】
「下剋上球児」
TBS系
日曜 午後9:00〜9:54
文/TBS担当 松村有咲
関連記事
- 「下剋上球児」主演の鈴木亮平が「デジタルTVガイド11月号」の表紙に登場!
- 鈴木亮平が「下剋上球児」で甲子園を目指す弱小野球部の監督に!「最愛」スタッフ陣が集結
- 「オールスター感謝祭’23秋」鈴木亮平、なにわ男子・道枝駿佑、高橋文哉が“プレッシャーアーチェリー”で激突
- 鈴木亮平主演「下剋上球児」の球児キャストに中沢元紀、兵頭功海、伊藤あさひ、菅生新樹ら12人が決定!
- 黒木華、井川遥、小日向文世が鈴木亮平主演「下剋上球児」に出演
- 下剋上球児
- 「下剋上球児」特別応援試写会を開催! 武井壮「このドラマをきっかけにスターになっていくような輝きを感じました」
- 「下剋上球児」球児キャストの中沢元紀、兵頭功海、菅生新樹、奥野壮を直撃! 主演・鈴木亮平“先生”とのエピソードも
- 新井順子プロデューサー「下剋上球児」インタビュー――「単なる甲子園を目指す弱小野球部の青春物語とは一味違うと思います」
- 伊藤あさひ、「初めての青春ぐらいの気持ちでここ何カ月かを過ごしています」――「下剋上球児」インタビュー
- 橘優輝、「鈴木さんは、僕たちの気持ちが乗るようにセリフを足したりしてくださいます」――「下剋上球児」インタビュー
- コットン・きょん、「『ラヴィット!』では川島さんから“日曜劇場”と呼ばれています」――「下剋上球児」インタビュー
この記事をシェアする