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コットン・きょん、「『ラヴィット!』では川島さんから“日曜劇場”と呼ばれています」――「下剋上球児」インタビュー2023/11/12

コットン・きょん、「『ラヴィット!』では川島さんから“日曜劇場”と呼ばれています」――「下剋上球児」インタビュー

 TBS系で放送中の連続ドラマ「下剋上球児」は、鈴木亮平さんが「日曜劇場」枠で約2年ぶり2度目の主演を務め、高校野球を通して、現代社会の教育や地域、家族が抱える問題やさまざまな愛を描くドリームヒューマンエンターテインメントです。

 ここでは、お笑いコンビ・コットンで活躍し、本作が地上波連続ドラマ初出演となる、きょんさんにインタビュー。作中で先生や生徒が通うコンビニの店員・青沼健太を演じるきょんさんに、出演が決まった時の思いや、鈴木さんらとの共演エピソードを語っていただきました。

――以前からドラマ出演を希望されていたとコメントされていましたが、いつ頃からその思いを抱いていたのでしょうか?

「今年で芸歴12年目になりますが、若い時からいつか自分も挑戦してみたいと思っていました。芸人としてコントをやっていますし、ドラマ出演されている先輩たちとかも見てきたことで影響を受けたのだと思います。当時は夢のまた夢ぐらいに考えていましたが、最近はその思いがより強くなったかもしれません」

――実際にオファーをもらった時はどういう状況だったのでしょうか?

「『ラヴィット!』(同系)出演後の楽屋で、『日曜劇場、下剋上球児の出演が決まりました!』って言われて、めちゃくちゃうれしかったです。まさか日曜劇場という幅広い年代の方から人気の番組に出演できるなんて思ってもみなかったので。その時はまだ役柄について伝えられていなくて、その後、別の番組の楽屋でコンビニ店長役だと知りました」

――役柄を伝えられた時はどう思われましたか?

「高校野球は選手が丸坊主のイメージがあったので、タイトルを聞いた時に、僕も生徒として一緒に坊主でスタートするのかな!?なんて考えていたんです。そうしたら顔合わせの時に、いろいろな髪形の生徒役の方がいらっしゃって、“これは絶対違うな”と確信しました(笑)」

――演じる際にはどんなことを意識されていますか?

「イントネーションや声色は特に気をつけています。僕は埼玉県出身なので標準語なのですが、青沼は三重県出身なので三重弁で話すんです。そのイントネーションが本当に難しくて自分では正解が分からないので、スタッフさんに聞いたり、キャストの皆さんの細かいイントネーションをめちゃくちゃ聞くようにしています」

――役作りでコンビニ店員を意識されることはありますか?

「自分の役柄を知ってから意識するようになりました。俺の方が接客はうまいなとか、青沼の方が愛想がいいなとか感じることがあります(笑)」

――TikTokの「コットンきょんの人間観察」も拝見しているのですが、その活動が実際の芝居に生きていると感じることはありますか?

「生きていたらいいなと思っています。昔から人間観察をする癖があるので、それをネタにSNSに投稿させていただいているのですが、コンビニ店長役が決まってからは、今までは見ていなかった、コンビニ店員さんがチキンを取る動きに目がいくようになりました。この人すごく自然でうまいなとか、早いなという視点で見ちゃっています」

コットン・きょん、「『ラヴィット!』では川島さんから“日曜劇場”と呼ばれています」――「下剋上球児」インタビュー

――現場に入ってから塚原あゆ子監督とはどんな会話がありましたか?

「本当にやりやすい環境を作ってくださっています。自由でという指示はないのですが、そのくらいのテンションで優しく丁寧に教えてくださっています。お芝居での指示に関しても『こうやってください』という命令形ではなく、『今の感情もいいのですが、次はこういうテンションでもやってみたらどうでしょうか?』と提案方式でお話してくださるんです。今では緑山スタジオを実家と呼んでいるくらい、本当に居心地のいい現場です!」

――放送されてからの反響はいかがですか?

「めちゃくちゃありました! 放送前からいろいろな媒体で告知も出してくださっていたのですが、それを見逃した方も放送で気づいてくださって『急にきょんが出てきた!』と、驚いて盛り上がってくださっていました。SNSのDMなどもたくさん届いています」

――届いた反響の中で、印象的なメッセージはありましたか?

「家族のグループLINEで、母からは『日曜劇場見たよ、すごいね! 人様に迷惑をかけないように、感謝の気持ちを持って頑張んなさい』と連絡がきました。父はボケ気質なところがあるので『俺だったら“いらっしゃいませ”のイントネーションはこうする』みたいなアドバイスを送ってくれました。もちろん無視しましたけど(笑)」

――芸人仲間からの反響はいかがですか?

「ヒルナンデス(日本テレビ系)放送後に南原清隆さんから『日曜劇場見たよ! イントネーションが難しそうだから頑張ってね!』と声を掛けていただきました。ちなみに、『ラヴィット!』では川島明さんから“日曜劇場”と呼ばれています」

――TBSドラマコレクションの会見でMCを務めていたニューヨークさんが、「きょんさんのお芝居に注目している」とおっしゃっていましたよ。

「マジっすか! ニューヨークさんがいじってくれているんじゃないかな。嶋佐(和也)さんはドラマに出たい願望がある人なので、コンビ同士の対談の際には、コントの流れで『お前ばっかり出てんじゃねぇよ、ばか!』と言われたこともあります(笑)」

「相方の西村真二も演じることが好きなので、いつか2人そろって出られたらいいなと」

コットン・きょん、「『ラヴィット!』では川島さんから“日曜劇場”と呼ばれています」――「下剋上球児」インタビュー

――主演の鈴木さんの現場での印象をお聞かせください。

「ドラマの現場ではスタジオの食堂に行くのが主流みたいで、今回僕も初めて行ったのですが、その時ちょうど鈴木さんが券売機の前に並んでいらっしゃったんです。その日が鈴木さんとお会いする初めての日だったのですが、気さくに『(鈴木さんの声色をまねながら)ここは担麺がおいしいので、一発目は絶対それがいいですよ』と話しかけてくださいました」

――(声まねに爆笑する一同)。その後は何かお話されましたか?

「鈴木さんもさすがにお昼は1人で食べてリフレッシュしたいかなと思って、邪魔にならないように端っこの方でおすすめされた担麺を食べていたんです。そうしたら鈴木さんが『担麺はどうですか?』と言いながら隣に座ってくださって! そのお人柄のよさに感動して、思わず一度食べるのをやめて『ありがとうございます』と伝えたら、『何の感謝ですか? 僕も担麺にすればよかったな』とごく自然にたわいもない会話を続けてくださいました。本当に一瞬で心を奪われてしまいましたね」

――すてきな座長の姿が頭に浮かびます…! 山住香南子役の黒木華さんとはどのような会話をされましたか?

「僕は皆さんから少し遅れてクランクインしたので、既に出来上がっているチームに入っていくことにとても緊張していたのですが、そんななか迎えた初めてのシーンが黒木さんと一緒だったんです。当日メークをしている時に、黒木さんが『お会いしたかったです〜! 隣座っちゃお!』とわざわざ来てくださって、“なんて人間力なの!”と思いました。セットの店内でも気軽に話しかける空間を作ってくれて、鈴木さんも含め、こういう人たちだからこそテレビで活躍されているんだなと思いました」

――今後、俳優活動で挑戦したいことはありますか?

「俳優として今後やってみたいのは長ゼリフです。青沼は短いセリフが多いので難しいとは思うのですが、いつか挑戦してみたいなと。あとは、コンビでもストーリー系のコントをやっていて、相方の西村真二も演じることが好きなので、いつか2人そろって出られたらいいなと思っています」

――お二人のコントが大好きなので、いつかぜひドラマで見てみたいです!

「ありがとうございます! コンビで活動しているので、1人がドラマに入るとスケジュール的に難しい部分もあるんですよね。ドラマのスケジュールばかり取ってしまうと相方に迷惑がかかってしまうので。難しいあんばいなのですが、そこらへんはうまく調整してくれています。2人で出られたらマネジャーもスケジュールが組みやすい…と、横で深くうなずいています(笑)」

――最後に、今後の注目ポイントを教えてください。

「僕が出るシーンはそこまで多くないのですが、球児たちが頑張っていく姿を見て、青沼の生徒に対する感情もどんどん変わっていきます。その様子をコンビニでのシーンの中で表情だけで伝えているので、そこはぜひお見逃しなく。ちなみに、本作での裏目標は、青沼も店員として下剋上し、いつかはエリアマネジャーや本社で働くことです」

――最終回ではエリアマネジャーとしてスーツを着ている可能性もあるってことですよね?

「僕の頑張り次第ではあるかもしれません! 期待していてください(笑)」

 リモートでの取材となった当日。電波の影響で画面が止まるたびに、きょんさんが「では、この後は予想して書いてください!」などとおちゃめに笑いを交えて話される場面も。ここぞとばかりに鈴木さんの声まねをしながら撮影を振り返る姿に、笑いが止まらぬインタビューとなりました。

【プロフィール】

きょん
1987年11月18日生まれ。埼玉県出身。AB型。2012年からツッコミ担当の西村真二とコットンを結成して活動中。「キングオブコント2022」では準優勝したほか、23年に「R-1グランプリ」の決勝に初進出を果たした。

【番組情報】

「下剋上球児」
TBS系
日曜 午後9:00〜9:54

文/TBS担当 松村有咲



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