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橘優輝、「鈴木さんは、僕たちの気持ちが乗るようにセリフを足したりしてくださいます」――「下剋上球児」インタビュー2023/11/05

橘優輝、「鈴木さんは、僕たちの気持ちが乗るようにセリフを足したりしてくださいます」――「下剋上球児」インタビュー

 TBS系では、10月15日から連続ドラマ「下剋上球児」が放送中。鈴木亮平さんが「日曜劇場」枠で約2年ぶり2度目の主演を務め、高校野球を通して、現代社会の教育や地域、家族が抱える問題やさまざまな愛を描くドリームヒューマンエンターテインメントです。

 ここでは、エース・犬塚翔(中沢元紀)や椿谷真倫(伊藤あさひ)らとともに同期で入学し、中学時代は陸上部で大会記録を出すほどの俊足の持ち主・久我原篤史を演じる橘優輝さんにインタビュー。野球未経験で挑んだ今回の役作りや、現場でのエピソードを語っていただきました。

――約半年間のオーディションが行われましたが、オーディションでのことや合格と聞いた時の心境を教えてください。

「僕は野球経験がなかったので、オーディションが行われると聞いてからたくさん練習をしました。実技の中には50m走のタイム測定をする審査があり、自分はずっと陸上部だったので、そこで思いっきり走るしかないと思っていました。オーディション中は一度も手応えを感じたことがなくて…毎回祈る気持ちでいました」

――第2話では久我原が俊足で魅せるシーンがありましたが、撮影の時や放送を見ていかがでしたか?

「本当に陸上部でよかったなと思いました。でも陸上の競技場とは違い、野球のグラウンドだと足を土に持っていかれるんですよね。撮影当時はあまりグラウンドにも慣れていませんでしたが、今だったらもう少し格好よく走れると思います」

橘優輝、「鈴木さんは、僕たちの気持ちが乗るようにセリフを足したりしてくださいます」――「下剋上球児」インタビュー

――あまり野球経験がないということですが、野球はどの程度知っていましたか?

「野球ゲームは昔からやっていて、この前WBCもあったので、ルールは何となく理解していました。ただ、カバーに行かないといけない場面だったり、細かいところは何も分からなかったので、経験者の方に教えてもらいながらやっています」

――役作りで意識していることは?

「久我原は周りが暗くても自分だけは明るいキャラクターなんですけど、僕自身の性格は、周りが暗いと自分も流されて暗くなってしまうことがあるので、現場に入る時はいつもよりちょっと明るくするように心掛けています」

――塚原あゆ子監督が、橘さんでなければ久我原という役はなかったとおっしゃっていたのですが、その言葉を聞いてどう思いましたか?

「記事で見たのですが、とてもうれしかったです。より一層、気を引き締めて、万全な状態で走れるように身体をケアして、けがだけは絶対しないように心掛けていきます」

橘優輝、「鈴木さんは、僕たちの気持ちが乗るようにセリフを足したりしてくださいます」――「下剋上球児」インタビュー

――スライディングに苦戦していましたが、克服できた理由は何ですか?

「土に向かって滑る恐怖心が、スライディングできない一番の原因でした。それを克服するために、合宿の時に芝生でスライディングの練習をしました。芝生はふかふかなので恐怖心がなく、練習しているうちに段々とできるのが分かってきて、そこからは土の上でもできるようになりました」

――アドリブが多い現場だと伺ったのですが、印象的なアドリブはありますか?

「セリフだったのかなと思うくらい皆さんのアドリブが自然すぎて、分からなくなることがありますね。鈴木さんは、僕たちの気持ちが乗るようにセリフを足したりしてくださいます」

――2クール続けての学園ものへの出演となりますが、今回の現場だからこその楽しさはありますか?

「男性が多い現場なので、気を使うことも少なくて楽しく過ごしています」

――特にいつも一緒にいる人は?

「誰かとずっと一緒にいるってわけではないんですけど、同じ外野を守っている楡伸次郎役の生田俊平くんとは、カメラが回っていない合間でずっとキャッチボールをしたり、伊藤あさひくんとは最近よくしゃべっています」

橘優輝、「鈴木さんは、僕たちの気持ちが乗るようにセリフを足したりしてくださいます」――「下剋上球児」インタビュー

――今の1年生役の方たちは、学年を重ねるにつれてどんどん成長していくと思いますが、役者として今いるメンバーと一緒に成長している実感はありますか?

「今の1年生に限らずですが、本当にみんな演技に対して真剣に向き合っていて、撮影の合間も話し合ったりしています。刺激にもなりますし、みんなで頑張っていきたいです」

――新井順子プロデューサーにインタビューした際、球児役の子がいずれ主演で出てほしいとおっしゃっていました。この言葉を聞いてどうでしょうか?

「本作の現場を通してたくさん学んで、それを次に生かせるように積み重ねを大事にしていきたいなと思っています」

――今回、演技を通して野球をやってみていかがですか?

「めちゃくちゃ楽しいです! キャッチボールするだけでも楽しくて、たまに撮影じゃなく野球をしに来たみたいな気持ちになりそうで、気を引き締めないといけないと思う時もあります」

――放送が始まって周りからの反響を感じることはありますか?

「母は僕の出る作品を全部見てくれていて、今回も放送後に感想を聞いたら『すごい自然で良かったよ』と言ってくれました」

――最後に第4話の見どころを教えてください。

「越山高校3年生にとって最後の大会というところはもちろんですが、南雲(脩司)先生の家族のことや、日沖誠(菅生新樹)・壮磨(小林虎之介)兄弟のお話だったりいろんな人間ドラマも見どころで、第4話は特に感動できる回になっていると思います。久我原はずっと明るいキャラクターなので、アドリブも含めて見てもらえるとうれしいです」

橘優輝、「鈴木さんは、僕たちの気持ちが乗るようにセリフを足したりしてくださいます」――「下剋上球児」インタビュー

【プロフィール】

橘優輝(たちばな ゆうき)
2002年4月27日生まれ。大阪府出身。O型。ドラマ「女神の教室~リーガル青春白書~」(フジテレビ系)で俳優デビュー。「最高の教師 1年後、私は生徒に■された」(日本テレビ系)では、迫田竜輝役を演じ話題を集めた。24年1月26日には映画「劇場版 君と世界が終わる日に FINAL」の公開が控えている。

【番組情報】

「下剋上球児」
TBS系
日曜 午後9:00〜9:54

文/TBS担当 A・M



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