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「たとえあなたを忘れても」主演の堀田真由が、美しくもはかないラブストーリーの魅力を語る。役者の道に進むことを決めた“青春の記憶”も明らかに2023/10/22

「たとえあなたを忘れても」主演の堀田真由が、美しくもはかないラブストーリーの魅力を語る。役者の道に進むことを決めた“青春の記憶”も明らかに

――本作の脚本を手掛ける浅野妙子さんの世界観にはどんなことを感じられましたか?

「すごくセリフが温かいといいますか、キャラクターたちが迷いながら今という瞬間を生きている中でも、弱音だけはなく、浅野さんが描く力強いメッセージから勇気づけられる言葉がたくさんあると、作品を読ませていただいた時に感じて。劇中でナレーションが多いのですが、その言葉が本当に美しくてはかなくて、『どういう気持ちで言えば、こんなにもすてきな贈り物を届けられるんだろう』と思っていますし、浅野さんの描かれる神戸という街の描写も本当にすてきなので、本を読んでいても『きっとこういった画になるんだろうな』とイメージがしやすくて、『この後はどうなっていくんだろう』と続きが気になりながら読んでいました」

――美璃の恋物語やそれぞれの人間模様もかなり丁寧に描かれていますよね。

「自分が生きている中で、今SNSなどの普及で、人と比べてしまって自分自身が小さく見えてしまう瞬間って、私もすごく分かるんです。自分自身を大切にするよりも、周りと比べることをすごく感じてしまう世の中でこの物語を全部読んだ時に、特に空は過去でも未来でもない“今”という瞬間をすごく大切に生きている人なので、自分がのんびりしている気がしてしまっても『きっと今日という日は全然無駄な1日ではなかったんだな』と、すごく前向きになれる作品だと感じています。それぞれのキャラクターたちが、大切な人と出会って自分の居場所を見つけていくように、見ている方にも希望となる作品になることを意識しながら美璃を演じられたらと思っています」

「たとえあなたを忘れても」主演の堀田真由が、美しくもはかないラブストーリーの魅力を語る。役者の道に進むことを決めた“青春の記憶”も明らかに
「たとえあなたを忘れても」主演の堀田真由が、美しくもはかないラブストーリーの魅力を語る。役者の道に進むことを決めた“青春の記憶”も明らかに

――浅野さんの脚本を読んだことで、役作りへの意識にも何か変化はありましたか?

「生活苦で自分がやりたいこともなかなかできなくなったり、セリフの中でも『自分は社会の役に立っていない』というセリフが出てくるのですが、クランクインする前に本読みをさせていただいて、『社会の役に立っていないという言葉がちゃんと似合うような人であってほしい』と言っていただいたんです。私自身、早くに上京したこともあって、意識せずとも生きることへの心(しん)の強さが出てしまうというか、美璃が抱えている弱さみたいなものをどうしても自分の中で出しづらかったので、最後は『美璃はすごく成長したよね』と言っていただけるように、今でも監督とも相談しながら役を作っています」

――本作の舞台は神戸ということで、撮影も現地で行われているそうですね。撮影中の楽しみは何かありますか?

「行きたいお店がたくさんあるので、実はかなりリストアップしています(笑)。ご飯がすごく好きなので『行けたらいいな』というお店がいくつかありますね。神戸に日本最古のコーヒー屋さんがあることを聞いたことがあって、カフェなども多いので行きたいですし、ギョーザもすごくおいしいみたいなので食べられたらいいなと思いつつ、神戸に行かれた方や神戸に住んでいる方にリサーチして送ってもらって、行きたいお店を見定めています(笑)」

「たとえあなたを忘れても」主演の堀田真由が、美しくもはかないラブストーリーの魅力を語る。役者の道に進むことを決めた“青春の記憶”も明らかに
「たとえあなたを忘れても」主演の堀田真由が、美しくもはかないラブストーリーの魅力を語る。役者の道に進むことを決めた“青春の記憶”も明らかに

――ラブストーリーだけでなく、生きる大変さや葛藤、登場人物の繊細な心情の変化が見どころの本作ですが、日曜日の夜に放送されるにあたって、この作品が持つ“メッセージ性”をどう感じていますか?

「この作品は伝えたい要素がたくさんあるので、2人のラブストーリーにも注目していただきたいのですが、それぞれのキャラクターの背景がしっかり描かれているので、それぞれの人生に着目すると、いろいろな人がいて、いろいろな生き方があるんだなと脚本を読んでいて感じています。私が学生の時に『この曜日にこのドラマがあるから頑張ろう』『今日帰ったらこの作品が見られるから頑張ろう』というタイプだったので、日曜日が週の始まりだとすれば、見てくださる皆さんが月曜日から『また1週間頑張ろう』と思っていただけるような、ホッとできる居場所のような作品にしたいので『この作品を見るために頑張ろう』と思ってもらえるように、私も頑張りたいです」

――学生時代はどんな作品をご覧になっていたんですか?

「そのクールに放送されるドラマをいろいろと見ているような学生時代で、特に私の学生時代って、学園ものの作品がすごく盛り上がっていた印象があって。それこそ萩原くんが出ていた『真夏のシンデレラ』(フジテレビ系)のように『月9といえばこれ!』という作品がたくさんあって、学校でも『来週どうなるんだろうね』と話したりしていました。『花より男子』(TBS系)、『花ざかりの君たちへ〜イケメン♂パラダイス〜』『メイちゃんの執事』(ともにフジテレビ系)、学園ドラマの延長で『学生でこんなのは憧れるよね!』みたいな話をすごくしていた記憶があります。特に『花より男子』はすごく盛り上がっていましたね」

「たとえあなたを忘れても」主演の堀田真由が、美しくもはかないラブストーリーの魅力を語る。役者の道に進むことを決めた“青春の記憶”も明らかに

――堀田さんが学生の頃の作品だと、「リッチマン、プアウーマン」、「SUMMER NUDE」(ともにフジテレビ系)などもありますね。

「見てました! 私、石原さとみさんの作品が好きで、ほとんど見ていると思います。『ディアシスター』(フジテレビ系)だったり、『地味にスゴイ!校閲ガール・河野悦子』(日本テレビ系)はファッションやメークがすごくかわいくて、女の子たちの間ではその話でも盛り上がっていました。地方出身の楽しみって、そのクールに放送されるドラマをみんなが見ていることもあって、ドラマの存在がすごく大きいんですよ。東京に来てからは、放課後は竹下通りに行ったり原宿に行ったり楽しく遊ぶ場はあったのですが、滋賀にいた時は決まったファッションセンターに行ったり、プリクラを撮ってカラオケで歌ってボウリングをやって、帰ってからドラマを見る、それが一つの青春でした。ドラマって、地方の人たちの憧れが詰まっていると思うんです」

――「ドラマの話をみんなでする」という光景は、今ではあまり見られなくなった光景なのかなとも思います。

「ないかもしれないですよね。特に、私は高校2年生から芸能のコースに行ったので、芸能の学校だとそういうことは全くなかったんですよ。でも滋賀にいた学校の時は、みんなでお弁当を食べている時にドラマや映画の話しかしない環境だったので、『こんなにも心が動かされて、日常の中に入ってくるものに携わりたい』とその時から思っていました」

――本作も学生の話の中心になるといいですね。

「そうなっていただけたら本当にうれしいですね。神戸での撮影なので、東京とは違った奇麗な景色が私自身もすごく楽しみなので、お芝居はもちろん、神戸の街並みの描写をお届けできることが楽しみです」

「たとえあなたを忘れても」主演の堀田真由が、美しくもはかないラブストーリーの魅力を語る。役者の道に進むことを決めた“青春の記憶”も明らかに

【プロフィール】

「たとえあなたを忘れても」主演の堀田真由が、美しくもはかないラブストーリーの魅力を語る。役者の道に進むことを決めた“青春の記憶”も明らかに

堀田真由(ほった まゆ)
1998年4月2日生まれ。滋賀県出身。主な出演作にNHK連続テレビ小説「わろてんか」、NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」、「3年A組-今から皆さんは、人質です-」「CODE-願いの代償-」(ともに日本テレビ系)、「風間公親-教場0-」(フジテレビ系)、「オカルトの森へようこそ」(WOWOW)、「大奥」(NHK総合)、「いとしのニーナ」(FOD)、映画「ハニーレモンソーダ」(2021年)、「バカ塗りの娘」(23年)など。11月23日公開の映画「翔んで埼玉〜琵琶湖より愛をこめて〜」、24年1月12日公開の映画「ある閉ざされた雪の山荘で」、1月26日公開の映画「劇場版 君と世界が終わる日に FINAL」への出演を控える。

【番組情報】

「たとえあなたを忘れても」
10月22日スタート
テレビ朝日系
日曜 午後10:00〜10:54
※放送終了後、TVerで最新話を見逃し配信
※TELASA、U-NEXTでは全話見逃し配信

【プレゼント】

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取材・文/平川秋胡(ABCテレビ担当) 撮影/尾崎篤志 ヘアメーク/中山友恵 スタイリング/有本祐輔(7回の裏)
衣装/TOGA ARCHIVES(TOGA 原宿店) shoes/HENRI EN VARGO TOGA 原宿店(03-6419-8136)HENRI EN VARGO 株式会社アポロ(03 3806 6571)

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