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「CHEF-1グランプリ2023」エビ料理に革命を起こした3回戦を振り返る【韓国&アジア料理・スパニッシュ&中南米料理・ジャンルレス・フードクリエイター編】2023/10/20

「フードクリエイター」では、審査員も頭を抱える波乱の展開に!

「CHEF-1グランプリ2023」エビ料理に革命を起こした3回戦を振り返る【韓国&アジア料理・スパニッシュ&中南米料理・ジャンルレス・フードクリエイター編】

 この3回戦で、審査員、スタッフをザワつかせ、悩ませる波乱の展開を起こしたのは「フードクリエイター」。「フードクリエイター」とは、SNSで料理のレシピを公開したり、企業の商品開発を手掛けるなど、実店舗に立たずに活躍する人たちのこと。有名料理研究家や食品開発者、フードコーディネーターなどバラエティーに富んだ職種が激突するだけでなく、ジャンルに縛られないこともあり自由度が広がる。それによって審査のハードルも必然的に上がるところは見どころとなった。

「CHEF-1グランプリ2023」エビ料理に革命を起こした3回戦を振り返る【韓国&アジア料理・スパニッシュ&中南米料理・ジャンルレス・フードクリエイター編】

 出場者の中には、昨年のファイナリストにして絶対味覚の持ち主・一之瀬愛衣シェフや、人気ソウルバンド・WONKのボーカル・長塚健斗シェフ、さらに一時はテレビ番組のレギュラー6本を抱えた有名料理研究家・寺田真二郎シェフが顔をそろえる。現在はテレビ出演の機会が激減している寺田シェフは、40代に向けて再起をかけての挑戦。本大会には並々ならぬ思いをかけて臨む。

「CHEF-1グランプリ2023」エビ料理に革命を起こした3回戦を振り返る【韓国&アジア料理・スパニッシュ&中南米料理・ジャンルレス・フードクリエイター編】

 審査に当たるのは、関谷さんに加えて、イタリア版ミシュランで日本人として初めて星を獲得した「リストランテ・イ・ルンガ」のオーナーシェフ・堀江純一郎さん。寺田シェフはマンゴーを使ったタイのデザートをヒントに生み出したエビ料理を、料理研究家・大宜見かおりシェフは「車エビといちごのパフェ」という常識では考えられない独自性あふれる料理を提供し、2人の審査員も驚きの連続。そんな中、低温調理器など大量の最新調理器具を持ち込んで調理に臨む、食品加工が得意な丸山千里シェフが、この大会に“革命”を起こす一皿を生み出す。

「CHEF-1グランプリ2023」エビ料理に革命を起こした3回戦を振り返る【韓国&アジア料理・スパニッシュ&中南米料理・ジャンルレス・フードクリエイター編】

 丸山シェフが出したのは、口の中でトムヤムクンが完成するという「口中調味トムヤムクン」。ニューカレドニア産の天使のエビを脱水シートで真空状態にし、低温調理器で調理するなど、これまでのジャンルでは考えられない調理法で作り出した一皿に審査員も興味津々。

「CHEF-1グランプリ2023」エビ料理に革命を起こした3回戦を振り返る【韓国&アジア料理・スパニッシュ&中南米料理・ジャンルレス・フードクリエイター編】

 しかし、驚きはこれだけでは終わらない。「丸山さんのもくろみにのってしまいますね」と堀江さんも笑みがあふれる中、関谷さんからは「分からない」の一言が。これまで厳しいジャッジを下してきた関谷さんでさえ、未知の料理に頭を抱える。「もう一口食べてほしい」と声をあげる丸山シェフ、関谷さんは口に運ぶも依然として「分からない」と返すことしかできず、全く結果が読めない状況に会場は騒然とする事態となった。

「CHEF-1グランプリ2023」エビ料理に革命を起こした3回戦を振り返る【韓国&アジア料理・スパニッシュ&中南米料理・ジャンルレス・フードクリエイター編】

 いよいよ結果発表、「私では考えもつかなかった料理がたくさん出てきた」と戦いを振り返る関谷さんだが、準決勝に駒を進めたのは、文字通り「エビ料理に革命を起こした」丸山シェフ。「他ジャンルの日々(お客さんの前に)立っているシェフに対して勝つ可能性がある」「丸山さんの違う料理をもっと食べたいと思った」と審査員2人から太鼓判を押された丸山シェフ、この大会の“ダークホース”となった彼女が大会にさらなる波乱を、そして過去にはなかった“革命”を起こせるのか、期待は高まるばかりだ。

3度目の正直なるか!? 大本命のあの料理人がついに登場!

「CHEF-1グランプリ2023」エビ料理に革命を起こした3回戦を振り返る【韓国&アジア料理・スパニッシュ&中南米料理・ジャンルレス・フードクリエイター編】

 最後は、ジャンルにとらわれず、自由な発想や独自の料理スタイルで勝負する「ジャンルレス」。このジャンルに名乗りを上げたのは、今大会最注目の1人でもある、2年連続準優勝の博多の破天荒料理人・山下泰史シェフ。「何も言わせないおいしいを目指す」と宣言する山下シェフは気合十分の様子だ。

「CHEF-1グランプリ2023」エビ料理に革命を起こした3回戦を振り返る【韓国&アジア料理・スパニッシュ&中南米料理・ジャンルレス・フードクリエイター編】
「CHEF-1グランプリ2023」エビ料理に革命を起こした3回戦を振り返る【韓国&アジア料理・スパニッシュ&中南米料理・ジャンルレス・フードクリエイター編】

 関谷さんと田村さんが審査員を務める中、素材を最大限に生かすために余計な味付けは一切しないスタイルを貫く山下シェフは、今回はエビ自体が持つ“塩味”のみで勝負し、生・焼き・ゆでの三つの調理法で車エビのおいしさを引き出すという。

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 そうして作り上げた一皿は「車エビとフルーツトマト」。「おいしいです」と思わず笑いが出てしまった田村さんは「お店に出てきて本当においしいねというレベル」と絶賛。関谷さんも「一口目、二口目の味とずっと変わり続ける、素晴らしく考えられた一皿」という最大級の賛辞が送られ、山下さんも「伝えたいことは伝わった」とやり切った表情を見せる。過去2回、あと一歩のところで優勝を逃していることもあり、その一皿には他を寄せ付けない、“執念”のようなものを感じさせるほどだ。

 結果発表でも、文句なしの結果で準決勝へと進出した山下シェフ。しかし、「満場一致にさせたいのが一番」「取ります、今回こそは」と次を見据えたコメントを寄せる。果たして、“無冠の帝王”は今年こそ頂点に立つことができるのか、最後まで目が離せない。

【番組情報】

「ザ・プレミアム・モルツ presents CHEF-1グランプリ2023準決勝」
テレビ朝日系
10月20日 午後11:15〜深夜0:15

「ザ・プレミアム・モルツ presents CHEF-1グランプリ2023」
テレビ朝日系
10月22日 午後6:00〜7:58
※2回戦、3回戦の模様はTVerで配信中

ABCテレビ担当 S・H

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