くっきー!&又吉直樹に聞く「コンビ愛」。錦鯉の絆が映し出される「知らないのは主役だけ」インタビュー2023/10/09
10月9日放送の「知らないのは主役だけ」(フジテレビ系=関西テレビ制作)。“何も知らない主役”の日常を隠しカメラで撮影して紡ぐ、新感覚リアルドラマです。
2020年9月に関西ローカルで放送した第1弾の“主役”は、ミルクボーイ・駒場孝さん。ギャンブル好き故にトラブルに巻き込まれていく相方・内海崇さんとのコンビの絆を映し出し、第58回ギャラクシー賞奨励賞を受賞しました。
今回、第2弾の“主役”となるのは、錦鯉・長谷川雅紀さん。あることを理由に一世一代の決断を迫られる一方で、相方の渡辺隆さんはスキャンダルを起こしてしまい…。ドラマには、錦鯉の2人とは親交の深いハリウッドザコシショウさんやバイきんぐ・小峠英二さんも出演し、長谷川さんのよりリアルな感情を捉えます。脚本は、Netflix配信ドラマ「サンクチュアリ -聖域-」を手掛けた金沢知樹さんが担当。
クライマックスでは、コンビの絆が試される展開に。ここでは第1弾に続きMCを務める野性爆弾・くっきー!さんと、ピース・又吉直樹さんのお二人に、本作の感想をお聞きしました。
“コンビ愛”が映し出される本作。2人に聞く、野性爆弾&ピースの印象
――収録お疲れさまでした! ドラマをご覧になっての感想をお願いします。
又吉 「錦鯉さんのコンビ愛、そして長谷川さんの人間味を見ることができて、すごかったですね。ドラマも面白かったです」
くっきー! 「面白かった! 芸人から見たらグッと泣ける部分もあって。視聴者の方はどういう感情になるのかも知りたいですよね」
又吉 「錦鯉さんが究極の選択を迫られる場面があるんですよ。錦鯉さんは、お二人とも常に穏やかという印象ですね」
くっきー! 「2人とも悪い印象はぴくりともないです。常に明るくて穏やかで、みんなと楽しくしているという印象です」
――“コンビ愛”でいうと、くっきー!さんはピースさんに対して、又吉さんは野性爆弾さんに対して、どういうコンビだと感じていますか?
くっきー! 「僕が東京に来た時、ピースにはようイベントに出てもらってて。親しくさせてもらっている後輩ですね。“使い勝手のいい”、長けた後輩やと思ってます(笑)。又吉が作家業で忙しくなった一方で、綾部(祐二)はアメリカに行ったりしてますけど、逆にコンビ仲は良好な気がしてますね。離れて分かる良さもきっとあると思いますし」
又吉 「野性爆弾さんは、くっきー!さんもロッシーさんも、僕らはめちゃくちゃお世話になってます。2人ともめちゃくちゃ優しいんですよ。それぞれが良くしてくださって。野爆さんが東京に来られるまで僕はほとんど交流がなかったんですけど、東京にいらっしゃってから急に呼んでくださったんです。しかも、めっちゃいい役を僕に与えてくれましたよね?」
くっきー! 「そうそうそうそう!」
又吉 「抜てきしてくださって」
くっきー! 「(才能を)見抜いた…」
又吉 「(笑)。最初から今と同じ感じで、フラットで。優しい先輩ですね。野爆さんもコンビの仲もいいですよね?」
くっきー! 「うん、悪くはないですよ。『2人で飯行こか』とかはないですけど、良好じゃないですかね」
又吉 「後輩から見てると、ロッシーさんは長谷川さんと匹敵するくらい純粋っていう印象ですね」
ピース・綾部は「長谷川さんとは正反対」!?
――もし第3弾があった場合、ロッシーさんや綾部さんが“主役”になる可能性も…?
くっきー! 「綾部は…気づくよな?」
又吉 「絶対気づきますし、ドッキリによって人間としてのいろんな問題点が露呈してしまうと思いますね。ギャラを吹っ掛けたり、『これ、拘束時間もっと短くできるんじゃないの?』ってゴネたり。そういうところが映し出されると、コンビとしてマイナスになってしまうんで。長谷川さんとは正反対です(笑)」
くっきー! 「ロッシーは、下手したら長谷川くんよりも純朴太郎みたいなやつなんで。『ドッキリでした~!』ってネタばらしされても、気づかんままずっと生活してるかも」
又吉 「ロッシーさんが主役の脚本、めっちゃ難しそうですね(笑)」
くっきー! 「そうやな(笑)。あいつ、ホンマに純朴太郎すぎて…」
又吉 「何かが起きても『ええよ~』みたいな感じで言いそうですね」
くっきー! 「最後、腕を切ることになっても受け入れそうやもん(笑)」
――第1弾はミルクボーイの駒場さん、第2弾は錦鯉の長谷川さんと続いてきましたが、今後、見てみたいコンビはいますか?
又吉 「ロッシーさん、いいと思いますけどねぇ。でもそうなると、くっきー!さんが仕掛け人にならんとあかんから…」
くっきー! 「そう、それは難しいですね(笑)。第1弾、第2弾で芸人の素晴らしさはだいぶ伝わったと思うんで、別ジャンルがいいなと。次は北斗晶さんとブル中野さんの2人でいきましょう。タイトルは『知らない主役は2人だけ』にして、2人ともに内緒で」
又吉 「それ、見てみたいですね。“宇宙超人タッグトーナメント”が開催されることになって、招待状が2人に届いて、2人が連絡取り合って『どうする?』ってところから始まって…」
くっきー! 「めっちゃおもろいやん!!(笑)。スペースチャンピオン?」
又吉 「スペースチャンピオントーナメント(笑)」
(ここから数分、ドラマの構想やキャスティングの話で盛り上がるくっきー!さん&又吉さん)
――お話も盛り上がったところで…(笑)。最後に、あらためて番組の見どころをお願いします。
又吉 「見どころはやっぱり、錦鯉さんのコンビ愛。そして、金沢さんの脚本ですね。ドラマですけど、2時間くらいの映画を見たような濃密さがありました」
くっきー! 「うんうん。ドラマの部分、心底短いと思ったわ。これは漫才師がドッキリにかかってるっていう見方じゃなくて、これがもし自分のパートナーやったら、友達やったら…って、置き換えて見てほしいですね!」
【プロフィール】
くっきー!
1976年3月12日生まれ。滋賀県守山市出身。AB型。幼稚園からの幼なじみであるロッシーと共にNSC大阪13期生として入学し、94年に「野性爆弾」を結成。ドラマや映画への出演のほか、アート作品の制作、個展の開催、バンド「ジェニーハイ」でベースを担当するなど、活動は多岐にわたる。現在のレギュラー番組は、「坂上どうぶつ王国」(フジテレビ系)、「ラヴィット!」金曜レギュラー(TBS系)、「ちまたのジョーシキちゃん」(関西テレビほか)、「アッパレやってまーす!火曜日」(MBSラジオ)など。
又吉直樹(またよし なおき)
1980年6月2日生まれ。大阪府寝屋川市出身。B型。高校卒業後、芸人を目指して上京し、NSC東京5期生として入学。2003年、同期の綾部祐二と「ピース」を結成。10年、「キングオブコント」準優勝、「M-1グランプリ」決勝進出。15年、「火花」で小説家としてデビューし、第153回芥川賞を受賞。著書に、小説「劇場」「人間」、エッセー「東京百景」「月と散文」などがある。現在は執筆活動に加え、テレビやラジオ出演、YouTubeチャンネル「渦」など、多岐にわたって活躍中。10月15日、渡米後初の帰国となる綾部と共に「ピーストークライブ~本とアメリカ~」を開催する。
【番組情報】
「知らないのは主役だけ」
フジテレビ系
10月9日 午後10:30~11:24
MC:くっきー!(野性爆弾)、又吉直樹(ピース)
ゲスト:佐藤二朗
ドラマ出演:錦鯉、田中俊介、とみやまあゆみ、金暁明、町田悠宇、畦田ひとみ、田野倉雄太、横井仁、永尾柚乃、ハリウッドザコシショウ、小峠英二、SAKURAI、松尾諭 ほか
文/宮下毬菜(フジテレビ・関西テレビ担当)
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