【全日本シニア合宿リポート②】友野一希選手、山本草太選手、須本光希選手のインタビューを全文掲載!2020/07/28
●山本草太選手
――合宿で取り組みたいことは何ですか?
山本 「環境も少しずつ変わってきて、やることだったり、取り組まなきゃいけないことも少しずつ変わってきたと思いますが、普段と変わらずスケーティング、スピン、ステップ、ジャンプ、全てのエレメンツの質をよくする。そして、プログラムも二つとも今シーズン変えることになったので、こちらをより磨くという形でやっていければと思います」
――氷上で練習できない期間はどれくらいありましたか?
山本 「5月の下旬頃から(練習を)再開できました。自粛期間の1カ月くらいは全く滑らなかったんですけど、久しぶりに滑っても感覚的なものは大丈夫でした。スタミナがすごく減っていましたがだいぶ戻ってきたので、後はプログラムの中で質のいいものをやっていけたらなと思っています」
――自粛期間中はどのようなトレーニングをしていましたか?
山本 「自粛期間中は、ISU(国際スケート連盟)や日本スケート連盟の方々からのZoomやYouTubeのトレーニングに取り組んでいました。(Zoomのトレーニングは)みんなでやっている感覚でできたので楽しかったし、ためになったと思います。もっと長期間休まなきゃいけない時もあったので、自分の中ではあまり不安はなく前向きに過ごせました」
――新プログラムについて教えてください。
山本 「ショートは『黒い瞳』、フリーは『ドラゴン』(映画『ドラゴン/ブルース・リー物語』)という曲で、両方、宮本賢二先生の振り付けです」
――ショートとフリー、それぞれのテーマを教えてください。
山本 「ショートは“華やかなプログラム”というのが一つのテーマです。それに、振り付けも編集も合わせて作っていただきました。本当にきらびやかな、華やかなイメージで滑りたいと思っています。フリーは僕がノービスAの1、2年目に使っていた曲で、8年越しに滑ることになりますが、振り付けも編集も変わっているので、また違う『ドラゴン』を表現したいなと思っています」
――何か新しいジャンプに取り組んでいますか?
山本 「2月に4回転ループに取り組んだんですけどなかなか回らなくて、『向いていない』ということになって(苦笑)。次は(4回転)フリップや(4回転)ルッツに取り組もうかなというところで、軌道を変えた3回転などで4回転をイメージする練習はしているんですけど、まだこれからです」
――今季は北京冬季オリンピックのプレシーズンということで、意気込みをお願いします。
山本 「試合数も減っていく中、やはり出られる試合も限られてくるので。次がどの試合になるかも分からない状況ではあるんですけれども、一つ一つ大切にして、楽しみながら全力で頑張っていきたいと思っています」
――現在の練習環境について教えてください。
山本 「今は関西に戻ってきました。ちょうど僕が移って数カ月後にNTC(ナショナルトレーニングセンター)が関空(関空アイスアリーナ)に変わったということで、環境も更によくなりました。関空と後は西宮(ひょうご西宮アイスアリーナ)、臨海(臨海スポーツセンター)でも練習しています。全日本(全日本選手権2019)が終わってから『何か大きく変えなきゃいけないな』というのをすごく感じて。今までは『結局、自分自身』という気持ちでやってきた部分もあるんですけど、少しは先生に頼ろうという気持ちも芽生えて、それで関西の方に戻ってきました」
――環境を変えてみて手応えはいかがですか?
山本 「気持ちの変化も大きくて。こういう前向きな気持ちで試合に臨みたいなと思っています」
――大学の方はどうされているのでしょうか?
山本 「休学しています。皆さんはリモートの授業をやっていると思いますけれど…。最悪、(スケート人生が)終わってからでも大学には通えると思うので。とりあえずスケートを追求していきたいという思いで休学に至りました」
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