【全日本シニア合宿リポート②】友野一希選手、山本草太選手、須本光希選手のインタビューを全文掲載!2020/07/28
全日本シニア強化合宿が関空アイスアリーナで行われ、7月21日には報道陣に練習風景が公開されました。リポート第2弾では、友野一希選手、山本草太選手、須本光希選手のインタビューをたっぷりとお届けします。
※第1弾はこちら(https://www.tvguide.or.jp/feature/feature-245722/)をチェック!
●友野一希選手
――合宿で主に取り組みたいことは何ですか?
友野 「山本草太選手と同じグループなので、お互いに刺激し合いながら、高め合っていければいいなと思います。技術的なところでは、オフシーズンにスケーティングやスピンに集中的に取り組んできたので、プログラムの中で練習してきたことをできるように、合宿ではたくさん練習していきたいです」
――新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、練習が満足にできなかった時期があったと思います。氷上練習を再開できたのはいつでしたか?
友野 「緊急事態宣言が解除された後、5月末頃から練習が可能になりました。1カ月半から2カ月くらい氷に乗れなかったので、(その期間は)陸トレ(陸上トレーニング)をしていました。でも、(スケートは)ずっとやってきたことなので、思っていたよりも感覚が戻るのも早く、今は問題なく練習に取り組めていますし、練習量も前と変わらないと思います」
――スケートへの思いに変化はありますか?
友野 「正直なところ、(日常から)スケートを取った生活をしたのは初めてで。今後のこともあまり分からなかったですし、その時の状況をしっかり受け止めて、『今は自分の体を大事にしよう』という気持ちが強かったです。陸トレについては、(これまで)あまりしていなかったんですけど、毎日することで自分の弱い部分が分かりました。そこを集中的にトレーニングすることができて、氷上に戻った時に効果を実感できました。意外とためになる期間でした。初めてフィギュアスケート抜きの自分と向き合えたので、今後のことも考えたり、いい機会になりました。正直、スケートのことは状況が状況で、先のことは分からなかったので、その日その日の練習に一生懸命でした」
――新プログラムについて教えてください。
友野 「今シーズンはショート、フリーともに継続です(ショート『Chroma -TheHardest Button to Button 』/フリー『映画「ムーラン・ルージュ」より』)。オンラインなどで振り付けを試みたんですけど、やっぱり実際に会ってやった方が僕的にはいいものができるなと感じたので。先生ともいろいろと相談して決めました。やっぱり(昨季)試合で自分が納得いくクオリティーのものができなかった。自分の実力不足というのが正直なところなんですが…。振り付けはミーシャ・ジーさんにお願いする予定でしたが、海外の方で日本に来てもらうことが難しいので、今シーズンは継続という形でさらに進化させたプログラムを披露できればと思います」
――新しく取り組んでいるジャンプはありますか?
友野 「昨シーズンの最後の四大陸選手権2020で4回転(ジャンプ)3本に臨んだんですけど、今シーズンはそれを固定で。(昨季は)主に4回転2本だったので、フリーで4回転3本を入れられるように。新たな、というよりも昨季より構成を上げてできるように今は練習しています」
――陸上トレーニングの効果を実感しているのは、どのあたりにですか?
友野 「細かい部分なんですけど、例えば片足でスクワットした時に筋力のバランスの違いっていうのがすごくあって。そういう弱いところを自分でトレーニングをしていく中で見つけて、そこを改善していきました。スケーティングでも右に乗る(右足で滑る)のと左に乗るのでは、筋力の差があって左の方が乗れなかったり…ということがあって、なるべく体の左右のバランスをよくしようとトレーニングに取り組みました。以前よりも、弱かった部分の筋肉の反応や感覚がよくなりました。自分の体とそれだけ向き合える時間というのは今までなかったので、弱い部分を見つけることができました。(自粛期間の)2カ月は、そういったところを強化するには十分な期間だったのでよかったと思っています」
――例年と比べて仕上がりはいかがですか?
友野 「オフシーズンは、主にスケーティングとスピンに取り組みました。昨シーズンの自分の課題というのは、プログラムの中で“一つのまとまり”が、どうしても途切れ途切れになってしまっていた部分。トップの選手との差は演技の完成度だと自分の中では感じていて、徹底的に練習しました。また、スケーティング、スピンが少しでもよくなるように今は練習しています」
――今季は北京冬季オリンピックのプレシーズンになります。意気込みをお願いします。
友野 「まだまだ分からないことだらけですが試合が行われるのであれば、今まではメダルに届かないことが多かったので、少しでもメダルに近づけるように。メダルを獲得できる選手になるのが目標です。全ての試合で表彰台に乗れるように、1試合1試合、強い気持ちを持って頑張りたいと思います」
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