ナインティナイン、約8年半ぶりにコンビそろっての冠番組がスタート! 岡村隆史「『好きな司会者ランキング』上位を狙います」【インタビュー】2023/09/27
10月11日スタートの新番組「週刊ナイナイミュージック」(フジテレビ系)。“架空の音楽雑誌”をコンセプトに、ナインティナインの矢部浩之さんが“編集長”、岡村隆史さんが“記者”という立ち位置で、最新の音楽情報やアーティストの素の表情を届ける音楽番組です。
ナインティナインにとってコンビそろってのレギュラー冠番組がスタートするのは、2015年4月~9月放送の「ナイナイの海外定住実験バラエティー 世界のどっかにホウチ民」(TBSほか)以来、なんと約8年半ぶり!
収録の合間の取材でしたが、「歌番組って、結構空き時間があるんですよ。僕たち時間あるんで、まだまだ話せます」と温かく迎えてくださった岡村さん。ここでは収録を終えたナインティナインのお二人に、音楽番組でMCを務めることへの意気込みや、岡村さんがひそかに抱く“野望”について、たっぷり語っていただきました。
期待するゲストは「サザンオールスターズ」「矢沢永吉さん」
――音楽番組のMCのオファーを聞いた時は、どう思いましたか?
矢部 「マネジャーに『なんで?』って言いました(笑)」
岡村 「われわれ世代でいうと、フジテレビさんの『夜のヒットスタジオ』はもちろん、『ザ・ベストテン』(TBS系)、『ザ・トップテン』(日本テレビ系)などの音楽番組はかじりついて見ていましたから。自分らが楽しみにしていた音楽番組みたいにできたらいいなと思っています」
矢部 「小さい時に見ていた音楽番組は、“芸能界”、“華やか”っていう印象ですね」
岡村 「『夜のヒットスタジオ』は出演している人、みんな楽しそうでしたね。この番組も、アーティストの方に楽しんでいただける場になればいいなと思っています」
矢部 「新しい形ができたらうれしいですよね」
――初回収録を終えて、いかがでしたか?
矢部 「最近の曲は本当に詳しくないのですが、楽しくやらせてもらいました。普段アーティストの方とは接点がないので、新鮮で。ざっくりフリートークをする感じなので、自由に、好きなことしゃべらせてもらいました」
岡村 「ちょっと環境が変わったので音楽を聴く時間も少なくなり、家ではアンパンマンとか、基本的にはアニメの曲ばかり流しているんです。そんな中、こうやってアーティストの方とお会いして、曲を聴かせていただけるというのはうれしいですね」
矢部 「アンパンマン、日テレなんで。気をつけてください」
岡村 「あっ……ちびまる子ちゃん。ちびまる子ちゃんと、チャギントンを聴いております(笑)」
――収録前は、ゲストの方について調べたり、曲を聴くなど、何か準備はされましたか?
矢部 「スタッフさんとの打ち合わせの前に、ネットで最低限の情報は調べていますね。正しいかは分からないですけど、プロフィールはまず、Wikipediaを見ました(笑)」
岡村 「私も全く一緒で、まずWikipediaで、どういう活動をしてきはったとか、人となりをしっかり見ます。あとはSpotifyのプレミアムに入りましたので、収録の当日は楽屋にスピーカーを持ち込んで。今日はMrs. GREEN APPLEさんの曲を楽屋でずっと流していました。僕、楽屋にスピーカーを持ち込んでメークするようなやつ、大っ嫌いやったんですよ。『うるさいなぁ』と思っていて」
矢部 「(笑)。確かに、あれはうるさいなぁ(笑)。『何を聴いてんねん!!』って」
岡村 「『本番前になんやねん! 集中せえよ!』って思ってたんですけど、今日は普通に流してました(笑)。そしたら『えっ!? この歌、ミセスさんやったん!?』っていう曲もあったりして、それをメークさんと話したり。ある程度、曲を聴いた上で収録に臨むようにしていますね」
――今後、ゲストで登場してほしいアーティストはいますか?
矢部 「やっぱり、サザンオールスターズ。ちっちゃい頃から大好きなんです。でも、きっと緊張しますよね。もし出演していただけるなら、その時は聞きたいこと全部聞こうと思っています。そんなチャンス、もうないですもんね」
岡村 「ありがたいことに、これまでいろんなアーティストの方とお仕事をさせていただいて。一緒にしゃべったわけではなくても、それは“会えた”とカウントしてるんですけど、ここで挙げるならやっぱり矢沢永吉さんかなと思います。どんな人なのかなって。一度お会いしてみたいなって思っています」
ゆくゆくは「好きな司会者ランキング」の上位を狙う!?
――お二人がパーソナリティーを務めるラジオ番組「ナインティナインのオールナイトニッポン」(ニッポン放送)発のイベントとして、今年も「ナインティナインのオールナイトニッポン歌謡祭」の開催が控えています。「週刊ナイナイミュージック」もスタートするということで、音楽方面での野望はありますか?
岡村 「そもそも『ナイナイ歌謡祭』自体が、『FNS歌謡祭』(同系)をパクらせてもらったので…(笑)。『FNS歌謡祭』が大好きなんです。今はカラオケ大会みたいになっちゃってる部分があるんですけど、『週刊ナイナイミュージック』をきっかけにいろんなアーティストの方と仲良くなって、いつかは野外ライブなんかもできるようになったらええなって思います」
矢部 「そうなったら、もうわれわれいらないですよね(笑)」
岡村 「われわれは進行だけやらせていただいて(笑)。あとは、フジテレビの夏の『お台場冒険王』で『週刊ナイナイミュージック』のステージができたらうれしいですよね。『めちゃイケ(めちゃ×2イケてるッ!)』(同系)の時、いろいろさせてもらったんですよ。それくらい番組が大きくなっていけばいいなと思います」
矢部 「アーティストの方と仲良くなるチャンスですもんね。アーティストの方とLINEを交換することなんてないですから」
岡村 「『LINE交換してください』って言っていいんですかね? みんなどうしてんのかなと。写真もよう撮らんし。『インスタに載せていいですか?』なんてよう言わないというか、みんなどうやって写真撮ったり、連絡先交換したりしてるのかなって。昔は言えた気がするんですけど…。今日の収録でも、まだ誰とも連絡先交換できてないです。それがちょっと残念」
矢部 「そんな無理に交換しなくてもいいけど(笑)。まぁでも、なんかね」
岡村 「『今日はありがとうございました、またお願いします』ってLINEでやりとりしたいなとか思うんですけど、そのタイミングがまだ分からなくて、残念です。『ナイナイ歌謡祭』に向けての収穫はゼロです」
――それぞれピンでもレギュラー番組を抱える中、コンビで新たな冠番組が誕生。うれしさだったり、緊張する気持ちはありますか?
矢部 「今回、役割が逆なんですよ。岡村さんがコンタクトレンズをつけて、カンペを見て進行してるんです。それがすごく新鮮ですね。正直言うと、岡村さんがちょっと緊張してるなって思います。『ちょっといつもと違う感じやな』って思う時はあるんですけど、それが新鮮で、僕は楽しくやらせてもらってます」
――この番組では、矢部さんが“編集長”、岡村さんが“記者”という立ち位置なんですよね。
矢部 「そうなんですよ。“天の声”みたいな感じで『抜粋ちゃん』というのが登場して、豆知識を教えてくれるんですけど、僕の方をイジってくるんです。そういう立ち位置になることは今まであんまりなかったので、ちょっと楽しいんですよね」
岡村 「僕は進行をするんですけど、『これ、どこ見たらいいんでしたっけ?』『カメラを見たらいいんでしたっけ?』って。目線が分からなくなりました」
矢部 「すごいな。それ、芸歴30年オーバーのタレントの悩みと違うで(笑)」
岡村 「パニックになりました。終わってからスタッフさんに『どこ見たらいいんですかね?』って確認だけさせていただいて。不安ですよ、やっぱり。1回目の収録の時はペライチの紙があったんですけど、2回目からは何もなくて、怖かったです(笑)。でも、今後は僕も“マスター・オブ・セレモニー”として評価してもらいたいので、頑張ります。遅咲きですけども、『司会もできるんだ』ということをこの番組を通じて皆さんに知っていただきたいなと」
矢部 「だいぶ遅いですね。53歳ですよね?」
岡村 「今までそういう役回りが来なかったもんですから。『めちゃイケ』の台本も、『岡村』の部分は『にぎやかしで』って書いてましたから。ここから『すごいMC来たな』と思わせていきたいですね」
矢部 「願ったりかなったりなんや」
岡村 「コンタクトレンズも入れて、頑張って。ここからほかの番組にもつなげて、ゆくゆくは『好きな司会者ランキング』上位を狙います」
矢部 「い、今から!?」
岡村 「ビッグチャンスですから! そんなん入ったことないですから。『あれ? 意外と岡村できるんじゃないか』と、そんなところも見せていきたいなっていうふうに思っています。カンペにないようなこともスパーン!!と入れていこうかなと。『岡村、司会もできるな』っていうところを…」
矢部 「なんの話してんの? 質問に答えて!(笑)」
岡村 「質問、なんでしたっけ?(笑)」
矢部 「忙しい中、仕事で取材に来てんのよ。そんなグダグダグダグダしゃべって(笑)」
岡村 「歌番組って、結構空き時間があるんですよ。今はちょっと空きなんです。僕たち時間あるんで、まだまだ話せます」
矢部 「じゃあもう、2人でお茶してき!(笑)」
――(笑)。コンビとして、冠番組がレギュラーでスタートというのは何年ぶりになるのでしょうか?
矢部 「え? いつぶりや? 『めちゃイケ』が終わって…」
岡村 「新しい番組はなかったですね。特番は何度かあったんですけど、レギュラーというのは久しぶりです」
矢部 「もう、『めちゃイケ』の時とはお弁当が違います。ちょっとね、おしゃれなんです。ジャージャー麺が出てきたんですけど、めちゃめちゃおいしかったです」
岡村 「『めちゃイケ』でジャージャー麺なんか1回も見たことないですよ。ジャージャー麺っていう発想が『めちゃイケ』にはなかったんで。ドリンクの数も違いました。アーティストさんの喉のためでもあるのか、いろんな種類が用意されていました」
矢部 「しかも、普通のサイズのお茶じゃないんですよ。なんとミニサイズで。これも気遣いですよね」
岡村 「歌番組とバラエティーは違いますね!」
――最後に、視聴者の方にメッセージをお願いします。
矢部 「ゲストのアーティストのファンの方も、そうでない方も、夜に力を抜いて見られる音楽番組になればいいなと思っています。ぜひご覧ください」
岡村 「あらためて、『音楽っていいな』と思ってもらえるような…」
矢部 「ミュージシャン目線!?(笑)」
岡村 「新しい音楽との出合いの一つのきっかけになるような、そこから『音楽っていいな』って思ってもらえるような番組になったらいいなと思います」
矢部 「われわれは音楽の邪魔はせずにね」
岡村 「邪魔はしないです。でも、その中に少しでも『お笑いっていいな』って思ってもらえるような、そんな音楽バラエティーにできればとも思っています。以前は『HEY!HEY!HEY!』(同系)のような、アーティストの方のおしゃべりも見られる番組もあったと思うんですけど、最近は少ないと思うので。『この人こんなおしゃべりするんや』っていう面でもそのアーティストの方を好きになって、その後に曲を聴いて…っていう番組になっていると思います。さらに『ナイナイも応援しようか』って思ってもらえたらありがたいです」
矢部 「なんのランキング載りたいんでしたっけ?」
岡村 「『好きな司会者ランキング』。今のところ圏外だと思いますが、上げていきたいと思います」
矢部 「よろしくお願いします」
【プロフィール】
ナインティナイン
岡村隆史(1970年7月3日生まれ、大阪府大阪市出身)と、矢部浩之(1971年10月23日生まれ、大阪府吹田市出身)が高校時代、サッカー部の先輩後輩として出会い、高校卒業後、共に大阪NSC9期生として入学。90年4月、コンビ結成。91年、吉本興業所属の若手芸人によるユニット「吉本印天然素材」を結成し、のちに大ブレークを果たす。92年、「第13回ABCお笑い新人グランプリ」最優秀新人賞受賞。94年、「ナインティナインのオールナイトニッポン」(ニッポン放送)、「ぐるぐるナインティナイン」(日本テレビ系)、96年、「めちゃ×2イケてるッ!」(フジテレビ系)といったレギュラー番組がスタート。10月28日、「ナインティナインのオールナイトニッポン歌謡祭」が神奈川・横浜アリーナにて開催予定。
【番組情報】
「週刊ナイナイミュージック」
10月11日スタート
フジテレビ系
水曜 午後11:00~11:40
※10月18日放送の#2には、三浦大知、Mrs. GREEN APPLEがゲストで登場
取材・文/宮下毬菜(フジテレビ担当)
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