岩田剛典が「素の自分というよりも作り込んで」挑む! 12人が織り成す会話劇が魅力の「崖っぷちホテル!」いよいよスタート!2018/04/13
4月15日にスタートする連続ドラマ「崖っぷちホテル!」(日本テレビ系)。物語の舞台は、若すぎる新米総支配人&クセ者ぞろいの従業員10人が集う、負債総額3億円を抱えた老舗ホテル。そこに突然姿を現した1人の男が、次から次へと破天荒な注文を繰り返すところからストーリーが始まります。
自由すぎる謎の訪問客・宇海直哉役には岩田剛典さん。
29歳という若さでホテルの総支配人を務める桜井佐那役には戸田恵梨香さん。
天真らんまんで空気の読めない新人パティシエ・鳳来ハル役には浜辺美波さん。
ぶっきらぼうで競艇狂いの総料理長・江口竜二役には中村倫也さん。
笑顔が苦手なフロントマン・大田原大志役にはくっきー(野性爆弾)さん。
見た目によらず英語の話せない気弱なベルマン・ピエール田中役にはチャド・マレーンさん。
存在感が薄すぎるウエイター・服部要蔵役には佐伯大地さん。
仕事はできるが口を開けば金に関する文句ばかりの事務責任者・丹沢昭人役には鈴木浩介さん。
客室内のアメニティを泥棒しがちな清掃員・吉村尚美役には西尾まりさん。
グチばかりをこぼす無気力な清掃員・阿部長吉役には宮川大輔さん。
バーラウンジに入り浸り早い時間からカクテルをたしなむバー責任者・枝川梢役にはりょうさん。
資金横領疑惑のある古株の副支配人・時貞正雄役には渡辺いっけいさん。
訪問客1人に、従業員が11人、計12人がこのドラマのメインキャスト。筆者は一足お先に第1話を拝見したのですが、本作には、ドラマというよりも舞台を見ているような感覚を抱きました。宇海が「ホテル グランデ・インヴルサ」の扉を開けると、そこに広がるのは大勢の団体客でにぎやかなロビー。しかし、フロントマンの大田原やベルマンのピエールらは来客対応にせわしなく、声を掛けるタイミングを失い宿泊受付をしそびれてしまった宇海は、ロビーにあるソファで休憩しているうちに眠ってしまい…。
その最中、ホテル内のあらゆる場所ではクセ者従業員たちがやりたい放題。レストラン「オリフィシオ」、厨房、バー「インコントロ」、総支配人室、ミーティングルームといった場所で、彼らは仕事中とは思えない行動や態度をとっています。その様子がまるで、舞台の上に1軒のホテルを舞台セットとして建て、その一つ一つの部屋にスポットライトを当てていくように描かれているのです。
そのため、愉快な従業員たちが勝手気ままに繰り広げる会話が舞台上で生き生きと弾み、建築物としてのホテルの構造、そして従業員からなる組織的な意味でのホテルの構造をあっという間に理解することができます。さらに、ホテルという空間のみで展開される“シチュエーションコメディー”という作風により、謎の訪問客である宇海も含めた12人のキャラクターの個性がリズミカルに浮かび上がってくるのが魅力的。テンポの良い会話劇で、一気にストーリーに引き込まれます。
また第1話を拝見し、台本を読んだ時よりも最もキャラクターが鮮明に映ったのが、中村倫也さん演じる江口という役です。厨房で競艇新聞を読みふけり、ダラダラした態度でハルに指示を出す一方、自分は何もしないという役ですが、最近の中村さんは「ホリデイラブ」(2018年・テレビ朝日系)や「100万円の女たち」(17年・テレビ東京のみ)で見せた狂おしい一面が話題。彼に対する印象を一言で言い表すのは難しく、また舞台作品への出演経験も豊富な中村さんが、今後“シチュエーションコメディー”の中でどのように暴れてくれるのか。第1話の時点で江口という役が動きだしたことをきっかけに、物語への奥行きを感じさせられました。
クランクイン直後のインタビューでは、「本読みの段階で、『そうくるなら自分はこうしよう』ってイメージができたんです。いかに共演者の皆さんのパワーに負けない“宇海直哉像”を作っていけるかが大事だと思っているので、素の自分というよりも、作り込んで、アクの強いキャラクターに仕上げていきたいと思います」と話してくださった岩田さん。その全貌をぜひ、オンエアで確かめてみてください。
【番組情報】
「崖っぷちホテル!」
4月15日スタート
日本テレビ系
日曜 午後10:30~11:25
文/宮下毬菜
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