佐野勇斗「トドメの接吻」最終回直前インタビュー 19歳の1年を振り返り「大人になるためのいい準備ができた期間」2018/03/10
キスをすることで7日前に戻ることができるという不思議な力を引き金にした、“死のタイムリープ”を描く山﨑賢人さん主演の新感覚ラブストーリー「トドメの接吻」(日本テレビ系)。金と権力に強欲なナンバーワンホスト・堂島旺太郎(山﨑)が、ターゲットとして定めた社長令嬢・並樹美尊(新木優子)に接近する中で出会った大手クルーズ会社の御曹司・長谷部寛之を演じるのは、映画「ミックス。」(2017年)、「ちはやふる -結び-」(18年)といった話題作への出演が相次ぐとともに、5人組ボーカルダンスユニット・M!LK(ミルク)のメンバーとしても活躍中の俳優・佐野勇斗さん。
菅野美穂さん主演のサスペンスドラマ「砂の塔~知りすぎた隣人」(16年・TBS系)をきっかけにその演技力に注目が集まり、今年は先述した「ちはやふる -結び-」を含めた5本の映画の公開を控え、活躍の幅は広がるばかり。ここではラストシーンの撮影に入る前の佐野さんを直撃し、役に対する印象や撮影の思い出、20歳を迎えるに当たっての目標を伺いました。
「賢人くんの主演としての在り方を間近で見させてもらって、現場全体を和ませるパワーがすごいなって思います」
──3カ月間、長谷部という役を演じてこられて、本日クランクアップを目前にした今のお気持ちをお聞かせください。
「長谷部は結構自分と似ている役だったので、肩の力を抜いて演じることができたかなと思います。出演者の皆さんの中では僕が最年少というのもあって、休憩中からかわいがってくださったんです。長谷部という役は、おっちょこちょいなところがあってかわいげのあるキャラクターだったので、休憩中のところから役作りができていたというか、そのままの僕と皆さんとの関係性でお芝居ができたなと思います」
──共演者の皆さんとのエピソードで思い浮かぶことはありますか?
「なんだろう…。賢人くんにはコートをもらいました。あとはまっけんくん(新田真剣佑)と2人でシフォンケーキを食べに行きました! まっけんくんから『今から遊ぼう』って電話がかかってきて、お互いの仕事終わりに会いました」
──過去に「山﨑賢人さんに会うとテンションが上がる」とお話しされていたのを耳にしたのですが、本作で共演する今も、それは変わりませんか?
「そうですね。昔から賢人くんには憧れていて、今も変わらず憧れの存在です。昔は会うと緊張して『わっ! 賢人くんだ!』ってなってたんですけど、今は一緒にいるとお兄ちゃんみたいで。3カ月間共演して仲良くさせてもらって、あらためてすごくフランクでいい方だなって感じました。あと、演技の面ではもちろんなんですけど、座長というか、主演としての在り方を間近で見させてもらって、刺激を受けました。現場全体を和ませるパワーがすごいなって思うことが多いんです。賢人くんともう1回お仕事したいなって思うのは、こういうことなんだなって思います」
──お二人の共通の趣味や話題はありますか?
「(即答で)ないです!(笑)」
──(笑)。普段どんな会話をすることが多いですか?
「本当にたわいもない会話です(笑)。全然記憶に残ってないなあ…。あっ、賢人くんがすごく古着屋さんに詳しくて、僕も服が好きなので、服について話したりします。この前、賢人くんに『服かわいいですね!』って言ったら、『今度いらないやつやるよ!』って言ってくれました」
「自分の芝居を見て『ちゃんとできてるな』って思ったことはほとんどないんです」
──長谷部という役を演じるうえで、意識していることはありますか?
「(即答で)何もないです! いい意味で、ほんとに何もなくて…。さっきお話ししたように、結構僕と似ているキャラクターなので、下手に意識しないようにしています」
──監督からは何かアドバイスがあったのでしょうか。
「『そのままの佐野くんでいいよ』とか、『そんなに考えすぎないで』とアドバイスをいただきました。長谷部って、お金持ちなんだけど、すごく純粋な性格なんですよ。自分で言うのもなんですけど、僕の純粋っぽさとか、田舎っぽい感じをそのまま出せたらいいなと思って演じました。『幼なじみの子を好きになったらこういう感じだろうな』とか、『好きな子を取られたらこう思うだろうな』とか、素の僕で演技に臨んで、あんまり考えすぎないようにしていました」
──これまで、佐野さんは役作りが難しい役に挑戦されることが多かったのではないかと思います。
「そうですね。長谷部は居心地がいい役でした。役作りが大変だなと思うことはあんまりなかったですね」
──「砂の塔」では「夜行観覧車」(13年・TBS系)、「ミックス。」では「電車男」(映画:05年、ドラマ:05年・フジテレビ系)をご覧になり、役作りのためにお芝居を研究したと伺いました。
「自分の中にない部分は、ほかの作品を見て研究しているんです。今回は特に研究することもなくて、『どうやって演じよう』と悩むことも本当になかったんです。自分でイメージしたうえで、長谷部を演じることができたんじゃないかなと思います」
──オンエアでご自身の演技をご覧になって、どのように感じていますか?
「今までいろんな作品に出演させていただいたんですけど、自分の芝居を見て『ちゃんとできてるな』って思ったことはほとんどないんです。『トドメの接吻』も、毎回オンエアを見て、反省点ばかりです。今回お金持ちの役だよって最初に聞いた時に、嫌みな感じが出ちゃうのは嫌だなって思ったので、お金持ちなんだけどどこか憎めない雰囲気が出せるように頑張りました。見ている方に『こいつばかだな、でもちょっとかわいいな』って思っていただけるように演じていたので、そういう雰囲気が出せたシーンでは『ここ良かったかも』ってたまに思うこともあります」
──M!LKのメンバーの皆さんからは何かお言葉はありましたか?
「みんな見てくれてます。(山﨑)悠稀が『面白いよ!』ってLINEをくれたり、(板垣)瑞生も『次、最終回だね』って送ってくれたんですよ。僕の演技のことに関しては、特に誰も何も言ってなかったんですけど(笑)。ドラマに関しては、みんなむちゃくちゃ面白いって言ってくれます」
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