【「仮面ライダーギーツ」SPインタビュー】佐藤瑠雅と杢代和人が「目に見える成長の一つだった」と明かす“あるシーン”、その成長を支えたサポーターの存在とは2023/08/25
テレビ朝日系で放送中の「仮面ライダーギーツ」。街の平和をかき乱す謎の存在・ジャマトと戦うリアリティーライダーショー「デザイアグランプリ」を舞台に、「黎明編」「邂逅編」「謀略編」「乖離編」「慟哭編」「慕情編」、そして「創世編」を経て、物語はいよいよ最終話を迎えます。
創世の力を手にした主人公・浮世英寿/仮面ライダーギーツ(簡秀吉)は、「誰もが幸せになれる世界」を作るため、デザイアグランプリ創設者・スエル(声・松岡禎丞)の仕掛ける「終幕のデザイアグランプリ」を止めるべく奮闘。桜井景和/仮面ライダータイクーン(佐藤瑠雅)、鞍馬祢音/仮面ライダーナーゴ(星乃夢奈)、吾妻道長/仮面ライダーバッファ(杢代和人)をはじめとし、英寿の思いに共鳴する仲間たちが各地でデザグラ運営に立ち向かいます。しかし、第48話の終盤では変身を強制解除させられた英寿に、ツムリ(青島心)がマグナムシューター40Xを向けるという予想外のラストで幕を閉じ、最終話を前にどんな結末を迎えるのか、期待が高まっています。
TVガイドwebでは、最終話に向けてキャストのインタビューを連日公開中。本日は、桜井景和を演じる佐藤瑠雅さん、吾妻道長を演じる杢代和人さんのインタビューをお届けします。クライマックスの「創世編」では、景和の姉・沙羅(志田音々)の喪失や、デザイアグランプリオーディエンスのケケラ(俊藤光利)、ベロバ(並木彩華)の暗躍によって今まで以上に向き合うこととなった2人。話を伺ってみると、お互いの信頼があって生まれた“あるシーン”の裏側、そしてサポーター役のお二人との思い出を明かしてくれました。
――まず、この1年間の撮影を振り返って感じている率直な思いを教えてください。
杢代 「僕は、最初は長いだろうなと思っていたんです。すごく長い旅になるだろうなって。撮影が終わってしまった今、体感としては早かったなと感じるのですが、振り返ってみると内容が濃くて、長かったと思うんです。なんというか、不思議な感覚です。終わってみると早く感じるけど、振り返ってみるととても濃い1年だったと思います。あっという間の1年の中に、一つも無駄な日はなかったです。僕自身の変化も感じます。俳優としての覚悟も決まった作品でしたし、かけがえのないものになりました」
佐藤 「僕はお芝居が初めてだったので、長いようで短いというか、本当にたくさんのことを考えた1年でした。最初の頃は右も左も全く分からない状態だったので、そこからいろいろなことを学んで、終盤にはある方には『一番お芝居が上手になったね』と言っていただけたり、ある方からは『本当に顔つきが変わったね』と言っていただいたり。1年間で自分自身も成長しているんだなと思えましたが、そこで足を止めず今後もいろいろなことをやっていきたいと思いますね。自信もつきましたがそこで満足はせず、どんどん高みに、やったことのない芝居を皆さんに見せていけたらと思っています」
――「仮面ライダーギーツ」も残すは最終話のみとなりましたが、「創世編」では2人の関係も鍵になっていると思います。パラサイトゲームで道長が誤って沙羅を倒してしまう展開が衝撃的でしたが、あのシーンを最初に知った時はどんなことを感じていたのでしょうか?
佐藤 「実は、お姉ちゃんがいなくなるのは初期の段階から知っていたんです。ただ、どうやっていなくなるのかは聞かされていなくて、なんとなく予想していたのは、英寿や道長のような身近な人が誤ってやっつけてしまうところを、たまたま景和がどちらかが悪いように見える感じで発見してしまう感じかなと想像していて。だから、その展開を聞かされた後のお芝居も、割とすんなり受け入れられました」
杢代 「予想はもちろんできなかったのですが、そのことを受け入れるのは早かったと思います。『なんで道長が倒しちゃったんだよ!』というよりは『このことがきっかけで物語も面白くなる』と思いましたし、お互いが成長する出来事になるんだろうなと思ったので、そのお話を聞いてから受け入れるのは早かったです」
――第41話で景和が仮面ライダータイクーン ブジンソードになる直前、景和と道長が本気で殴り合ったシーンも印象的です。
杢代 「ありましたね。『仮面ライダーギーツ』が始まって以来、僕にとってあのシーンが一番のアクションでした(笑)。僕から言うのはおかしい話なのですが、すごい成長なんですよ。撮影ではアクション部の方たちがいて、僕たちのアクションを指導するだけではなく、僕たちの安全面も含めて指導してくださるので、2人が何もできなかったら踏み込んだアクションシーンはさせてもらえないんです。でも1年間少しずつやってきたのを見続けたチームの皆さんが僕たちにやらせてくれたものだと思っているので、『100を出してほしい』と言われていたけど、120を出せるように意識していました。あのシーンは『仮面ライダーギーツ』の中でも目に見える成長の一つだったと思います」
――気持ちもかなり入りましたか?
杢代 「気持ちも乗っかりました。しかも、あの量のアクションは大体練習する必要があるのですが、事前練習なく当日に手を覚えて本番をやったんです」
佐藤 「(うなずきながら)当日だったね」
杢代 「だからすごい集中力で、お互い頑張ったなと思います」
佐藤 「その前にあった、ツムリを助けたと見せかけて力を得るシーンもすごく大事だったのですが、そこから『もうやるしかないんだ』と景和の覚悟も決まって物語も進んでいっていたので、僕自身は景和が言ってしまった『敵討ち』という言葉を真っすぐにぶつけられたらいいなという流れでのアクションでした。でも、基本的にキャスト同士のアクションってなかなかなくて。普段はアクション部の方を相手にやっていたので、僕たちはなんとかなっているんですけど、キャスト同士でのアクションとなると、1年間やってきていてもちゃんと呼吸を合わせないとどちらかがけがをしてしまう、そういったリスクもあっての撮影でした。ちょっと暑くなってきた時期でもあったんだよね」
杢代 「あれはすごかったね。今、『もう1回あれをやります』と言われたら、『ちょっといったん練習!』というか(笑)、気持ちをしっかり作ってからじゃないと臨めないと思います」
――その後、第46話では2人が和解するシーンも描かれました。
杢代 「道長から謝ったというのはすごいことですよね。ベロバとの最終決戦が終わった直後だったので、感情も高ぶっていたから言えた言葉でもあるし、思っていた本音でもあったので、ためらいながらも伝えられてよかったです」
佐藤 「景和としても、間違いということは気づいていたけど、そこを自分の中でも消化して謝ったんです。その前に2、3回はバッファをボコボコにしてるもんね(笑)」
杢代 「2回ボコされてます(笑)」
佐藤 「そこに対しても、自分の間違いだということに気づいて、気づいたから強くなったと思います」
杢代 「強くなったよ。2回もボコせるなんてすごいからね」
――あのシーン以来、景和の表情も吹っ切れた感じがありますよね。
佐藤 「前の景和に、過ちを犯してしまっていた時の景和を足して2で割った感じです。強くなった景和というか、“シン・景和”ですね。やる時はやるけど、どことなく前の優しさが見える顔というか。終盤でのケケラとの対話のシーンは、それが出ているのかな」
杢代 「マジモードになると、あの感じになるんだね」
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