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「BASTARD!! ―暗黒の破壊神―」ガラ役・安元洋貴インタビュー「いろんな意味で安元少年に多大な影響を与えた作品だと思います」2023/07/31

　1988年に「週刊少年ジャンプ」で連載が始まり、今なお人気を博す萩原一至による漫画「BASTARD!! ―暗黒の破壊神―」。そのアニメの第2期「地獄の鎮魂歌編」がNetflixで本日7月31日より配信がスタート。

　大神官の娘であるティア・ノート・ヨーコ（声・楠木ともり）と共にきょうだいのように育てられたルーシェ（声・伊藤かな恵）には、かつて世界を征服しようとした邪悪な魔法使いダーク・シュナイダー（声・谷山紀章）が封印されていた。15年後、破壊神アンスラサクス（声・小山茉美）の復活をもくろむ闇の反逆軍によって、2人が住むメタ＝リカーナ王国は陥落の危機に。そんな中、ヨーコによりダーク・シュナイダーの封印が解かれる。

　圧倒的な魔力によって次々と敵を退けていったダーク・シュナイダーは、反逆軍団・四天王ニンジャマスターのガラ（声・安元洋貴）とアーシェス・ネイ（声・日笠陽子）を仲間に加えたが、反逆軍団・四天王の1人、アビゲイル（声・杉田智和）と壮絶な戦いを繰り広げた末、メタ＝リカーナ王国は崩落。仲間たちは大爆発で全員が行方不明になってしまった。

　そこから2年後。四天王の1人、カル＝ス（声・小野賢章）が十二魔戦将軍を率いて、破壊神復活の最後の鍵を握る王女シーラ（声・東山奈央）を捜し求めていた。それに反発するためア＝イアン＝メイデ王国の残党であるヨシュア（声・寺島拓篤）をはじめとする侍たちは反乱軍を結成し、各地で衝突を繰り広げていた。そして反乱軍の中には、2年前の大戦で行方不明になったヨーコの姿があった。

　ここでは、忍者軍団を率いてダーク・シュナイダーと共に戦うニンジャマスター・ガラ役を務める安元洋貴さんに、作品の感想や撮影現場の様子をお聞きしました。

――原作漫画を読んだ感想を教えてください。

「僕が小学校高学年ぐらいに連載が始まって、『週刊少年ジャンプ』から『少年ジャンプSpecial』『ウルトラジャンプ』と掲載が変わっていき、長いこと楽しませていただいてありがたく思っています。言葉にするのは難しいですが、小さい頃から若い頃と、いろんな意味で安元少年に多大な影響を与えた作品だと思います」

――第2期で変わったと感じたことはありましたか。

「登場キャラクターが増えたので、それに伴いスケール感が大きくなったのではないかと思います。今までは基本的にダーク・シュナイダーの周りで物語が起きていたのが、十二魔戦将軍側や侍たちが率いる反乱軍と視点も何度か変わっていきます」

――35年前から連載が続いている作品ではありますが、演じてみて何か感じたことはありましたか？

「もちろん当時の最先端の作品と今の最先端の作品は全く違うものではあると思うんですけど、古めかしさを感じるというよりも、今のファンタジー作品に影響を与えてきた原点のような作品ではないか思っています」

――第2期のお気に入りのシーンはありますか？

「第2期は全体的にバトルが派手ですごいです。だいぶ先の物語になりますが、ダーク・シュナイダーと愉快な仲間たちがそろった時のワクワク感は楽しかったし、おすすめです」

――ダーク・シュナイダーを演じる谷山紀章さんの印象を教えてください。

「馬力もすごく高く、谷山さんのキャラクター自体が繊細でかつ豪放磊落（らいらく）でもあり、とても面白い方なのでダーク・シュナイダーを演じるのにピッタリな方だと思っています」

――収録現場の雰囲気はどうでしたか？

「コロナ禍の分散収録で、僕は谷山さんやヨーコ役の楠木ちゃん、ネイ役の日笠さんとの収録でしたが、みんな仲良くにこにこしている楽しい現場でした」

――完成した映像を見た感想を教えてください。

「絵が奇麗になったなという印象があります。登場人物が増えたことによる派手さもそうですけど、呪文のエフェクトなどのいろんなところでも、スタッフさんがものすごく全力を出したなと思っています。監督の話を聞いても、音響スタッフの方の話を聞いても、皆が『BASTARD!!』が好きなんですね。なので『BASTARD!!』が好きな方が作品を作ったらこうなるというのを体現していると感じて、爽快感があって好きです」

――演じる上で苦労した点などはございますか。

「第1期から変わらず、いつも通り絵から受けるイメージとセリフから入ってくるイメージのまま全力で演じていたら、すんなり役に入ることができました」

――お気に入りのキャラクターはいらっしゃいますか？

「第1期の頃は、小澤亜李さん演じるシーン・ハリが登場すると男の子みんなのテンションが上がったと思うんですけど、第2期になったら福山潤さん演じる十二魔戦将軍のマカパインが僕は面白いと思っています」

――ダーク・シュナイダーなど世界征服の野望を口にするキャラクターが多いですが、もし世界を自分のものにできるとしたらどうしますか？

「ゾンビは嫌いなので、同じ闇の反逆軍団だったアビゲイルには申し訳ないけど帰ってもらいたいですね」

――今後の目標を教えてください。

「『BASTARD!!』もそうだけど、自分が好きだった作品に携われるっていうのがやっぱり幸せなことだから。年を取ってきたけど、年を取ってきたなりに新しく好きな作品が増えてきているので、その好きな作品へ向き合えることがたくさんあればいいなと思います」

――最後に視聴者の皆さんへ一言お願いします。

「週刊連載の少年誌はどんどん話のスケールが大きくなって、その話の積み重ねのスピードも速くなっていきます。原作の話のスケールが大きくなっていく感じと積み重ねのスピード感がアニメにもしっかり現れていると思いますので、どんどんド派手になっていく感覚を体験してほしいなと思います」

――ありがとうございました。

取材・文／S・A（NHK担当）　撮影／蓮尾美智子

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