木戸大聖、初主演を務める「僕たちの校内放送」は「ラジオってこんな面白いんだと気づかせてくれた作品」2023/08/01
フジテレビにて本日8月1日よりスタートするドラマ「僕たちの校内放送」は、高等学校の放送部を舞台に繰り広げる“校内放送青春群像劇”。唯一の放送部員が、ひょんなことから仲間となる同級生たちとラジオを意識した番組で校内放送を盛り上げるさまを描く。
引っ込み思案で人とコミュニケーションを取ることが苦手な主人公・今野浩哉を演じるのは、本作で連続ドラマ初主演を果たす木戸大聖さん。幼いころからラジオが大好きで、自宅では常にラジオを聴いている高校生役だが、木戸さん本人はあまりラジオになじみがなかったのだとか…?
――連続ドラマ初主演、おめでとうございます!
「役者というものに興味を持ったきっかけがドラマだったので、いつかはドラマの主演をやりたいと思っていました。お話をいただいた時は、本当にうれしかったです。このドラマでは浩哉を中心に、大城健太(前田旺志郎)、藤原瑞輝(中田青渚)、出てくる登場人物みんなが悩みを抱えています。彼らが出会って、ラジオを通して成長していく…そういう青春ドラマなのかなと思っています」
――王道の青春ストーリーになるのでしょうか。
「放送部を題材にしているところは、僕としては新鮮でした。青春要素は見たことある部分も出てくるかもしれないんですけど、ラジオや放送部での出来事を通して描くところは新しい青春ドラマになっていると思います」
――演じる浩哉とご自身の共通点があれば教えてください。
「今回、初めての役柄で、その中でも共通点を探していた時に、自分自身も人見知りだった時期があったなと思い出しました。小学生のころ、輪に入り込めなかったというか…どう声をかけたらいいんだろうって思うこともあって。このお仕事をさせてもらうようになってから、そういうのがなくなってきました。輪に入れないみたいなモヤモヤ感は、もしかしたら浩哉を演じるのに生かせるのかなって思っていました」
――ご自身は現在26歳で浩哉は高校2年生ですが、抵抗はなかったですか。
「今回は高校2年生ですけど、中学生を演じていたりするぐらいなので特に抵抗はなかったですし(笑)、(実年齢より)年下の役を演じなきゃというのは正直あまりなくて。ありがたいことに『まだいけるよ!』って言ってくださるので(笑)、その言葉を信じて、ある種の等身大でやらせてもらっている感じです。でも年下の共演者の方から『18歳です』と言われると、急に自分の実年齢を実感しちゃいます(笑)。それこそ旺志郎くんとしゃべっていて、ふと『あ、そっか、旺志郎、4個下か…』と勝手に思っちゃうこともあるんですけど、演じる上では特に違和感はないです」
――出演が解禁された際、台本を読んだ感想の中で「こんなに濃密なの!?」とおっしゃっていましたが、どの部分に濃密さを感じられましたか。
「この『火曜ACTION!』枠は全4話で一つのストーリーを完結させているんですが、起承転結を4話の中でもたせなきゃいけないとなったら、深みを出すのは難しいのかなと勝手に思っていたんですけど、3人ともちゃんと浮き沈みがある成長物語として描かれているところが、すごく濃密だなと思いました」
――「芝居のしやすい環境を作れる座長になりたい」ともおっしゃっていましたよね。
「今回、健太を演じてくれている旺志郎くんとは、現場に入る前の読み合わせの段階から波長が合って、すぐに『あ、大丈夫だな』という感覚がありました。(旺志郎くんに)会うまでは、自分からコミュニケーション取っていこうと思っていたんですけど、全然その必要もなく、いい流れのまま現場に入れました。旺志郎くんに助けられた部分もたくさんあります」
――仲良くなったきっかけは何だったのでしょうか。
「お互いお芝居が好きだし、無駄に熱かったりもして(笑)。現場に入る前にご飯に行かせてもらったんですけど、何をするわけでもなくずっと話していたんです。そういうところでグッと距離が縮まったなって思っています」
――前田さんが演じる健太と中田さんが演じる瑞輝のキャラクターの印象を伺えますでしょうか。
「健太はすごく明るいし、テンポ感があって、根っこの優しさ…人に気を使ってしまう部分がある子。僕の中ではこの3人の中で一番、視聴者の皆さんが共感しやすい人じゃないかなと思うキャラクターですね。瑞輝はいつも冷静。彼女の根っこっていうのは、本当にラジオが好き!というところ。もしかしたら浩哉を超えてくるんじゃないかというぐらいラジオ好きなんです。描かれてないですけど、どうやったら自分のお便りを読んでもらえるかと考えているでしょうし。この3人で(校内放送を)始めるとなった時、どうやったら面白くなるんだろうって、一番考えている人なんじゃないかなって思っています」
――では前田さん、中田さんへはどんな印象を持たれていますか。
「旺志郎くん自身のポップなところやテンポ感…会話の中でツッコんでくれたり、ボケたりしてくれる部分は、出会った瞬間からありました。読み合わせを初めてした時からもう健太だったんですね。そこにはほんとにびっくりしましたし、同時にすごく安心したのを覚えています。ハマり役ですし、めちゃくちゃ優しいんです! 本当にぴったりだなって思っています。青渚ちゃんは普段めちゃくちゃ明るくて、常にニコニコしているというか。それこそ読み合わせの時に、瑞輝を演じる時のツンデレ感みたいなのを清矢(明子)監督と話されているのを覚えていて。“ツンツンデレ”みたいな、ツン要素の方が多い瑞輝が出来上がっていました(笑)。でも、そういう意味では、すごく青渚ちゃん自身と遠い部分や、違う部分を演じなきゃいけないというのはあったのかもしれないです。お芝居が始まる直前までニコニコしているんですけど、スッと瑞輝に入る瞬間があって、切り替えが素晴らしいなと思いました」
――木戸さんは中田さんのようにスッと直前に切り替えるタイプでしょうか。
「今回は、青渚ちゃんみたいに自分自身とちょっと離れている部分がある役なので、シーンによっては変えている部分はあるかもしれないです。健太とテンポよくラジオをやらなきゃいけない部分だったら、比較的、直前まで旺志郎くんと話していて、その流れのままいっている部分もあります。でも、そうじゃない、まだ浩哉が“ぼっち”でいる部分が多く描かれている時とかは、比較的1人でいてみたり…今回はそういうふうにしていました」
――ラジオの部分ではお二人のアドリブも楽しめたりするのでしょうか。
「ベースは台本通りですが、ラジオの場合、台本通り追っていくと餅つきみたいな芝居になるというか…だから、アドリブというほどじゃないですけど、リズム的に『あー』とか『えー』とか、そういう部分を相手のセリフの終わりぐらいにかけてみたりしています。人が普段会話している時って、たぶん全部聞いて答えようというよりは、『あ、分かる!』という瞬間にちょっと食い気味に言っていたりすると思うんです。ラジオなので、よりそう見えるように演じさせてもらっています」
――お話ぶりから楽しい現場なんだろうなという印象を受けました。
「基本的にずっとしゃべっている楽しい現場です。3人でいる時の会話の内容は覚えていないくらい、たわいもないことを話しています。健太と2人の時は、『次のシーン、どうしたら面白くなるかな』って話をしたりもします。この間、スタッフさんから『オフショットを撮ります! ブースに3人で座って、自然にしゃべっている感じで』と言われてブース内に3人で入っていたんですけど、僕と旺志郎が勝手にラジオを始めて(笑)。『ゲストは俳優の中田青渚さんです!』って(笑)。本当、ずっとしゃべっていられるんじゃないかっていうぐらいノリノリでやっていました!」
――今回ラジオが題材になっていますが、普段からラジオは聴かれますか。
「元々はあんまり聴いていなかったんですが、この作品がきっかけで聴くようになりました! (役作りのためにラジオを)『聴かなきゃ!』という感覚がなくて。自然にラジオに手が伸びているんです。『あ、ラジオってこんな面白いんだ』と気づかせてくれた、そんな作品になっています」
【番組情報】
火曜ACTION!「僕たちの校内放送」
8月1日スタート
フジテレビほか
火曜 深夜0:25~0:55
取材・文・撮影/Y・O(フジテレビ担当)
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