若村麻由美、「あなたに、と言っていただける役者で居続けたい」――「この素晴らしき世界」スタート！2023/07/20

　若村麻由美さんが主演を務めるなりすましコメディードラマ「この素晴らしき世界」（フジテレビ系）。スーパーマーケットで働く主婦・浜岡妙子（若村）が、ある日を境に大女優・若菜絹代（若村＝2役）としてなりすまし生活を送るさまをコミカルに描く。

――出演が決まった際に、準備期間がちょっと短くて不安だとおっしゃっていましたが、不安は払拭されましたか。

「（間髪入れず）まだです！（笑）。でも、やらせていただくことになりましたというごあいさつをさせていただいた時に、スタッフの方たちが本当に温かく迎え入れてくださって。すごく緊張していたんですけど、『あ、この中でやらせていただけるかもしれない』って、ふと思っていたんです。共演者の方もスタッフの方もそれぞれの役割を全部してくださっている中で、現場に実際入ってみてセリフを言った時に、『あ、一歩踏み出したんだな』という感じがしました」

――すてきなスタッフ・共演者の皆さんと撮影されているんですね。

「そうなんです。いろんなことが分からないまんまでも、このあったかいスタッフと共演者とだったらやっていけるなと、大きな安心感とともに楽しさを感じました。あとは、怒濤（どとう）の毎日を送っているという感じです。でも、こうして皆さんの前で作品を発表するこということも、私にとっては実はすごく大きなことで。ここがまた大きな一歩という感じです。あらためてこれを皆さんにお届けするんだなという気持ちになりました」

――撮影中の印象的なエピソードがあれば教えてください。

「ずっと笑っている現場なんです！　いろんなことがありすぎて、楽しいこともどんどん押し出されて、今のことしか覚えてないみたいな感じではあるんですけど（笑）」

――それくらい楽しくていい現場なんですね。

「大概笑っています！　ものすごく緊張しているんですけど、周りで楽しいことが起こるので、いつも声を出して笑っていますね」

――今回、台本が全話分出来上がっている状態で撮影されているんですよね。

「スーパーならスーパーのシーン、浜岡家なら浜岡家のシーンを一気に全話撮っていくので、（取材時は）ピースをつなげて1話になる感覚がまだないんです。それが逆にワクワクします。最初はちょっと不安だなと思っていたんですけど、ものすごく信頼できるスタッフのおかげで、そういう不安とかがなくなって。あとはどうにか面白くしてくれるだろう、本当に恵まれているなと思っています」

――視聴者があまり知らないような芸能界の裏側が描かれたりもしているのでしょうか。

「（芸能界の）あるある的なものばっかりなんですよ！　視聴者の方が見てくださるのは編集された表の部分だけなので、まさにその裏側、どうやって作っているのか…どんな人たちがどんな大変な思いをしているのか、みたいなところが描かれているので、『あー、こうなのか』『こんなことあるのか』と面白がりながら見ていただけると思います」

――主婦の妙子、大女優の若菜、そして、先日の会見時にも話題になった妙子が演じる若菜の3役に扮（ふん）するわけですが、どう演じ分けているのでしょうか。

「シチュエーションがしっかりあるので、相手役の人とのセリフを交わす中で自然に声のトーンや役の重心みたいなものが決まってくるんです。姿勢や歩き方も変わってきます。そう考えると、やっぱり人間というのは、人に対してどう見せたいかとか、人との距離感で人物ができていくんだなと、このドラマをやることによってあらためて気付かせてもらいました」