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【「アラクオ」リレーインタビュー最終回】佐藤大樹を支える“先輩”・TAKAHIROや“戦友”・FANTASTICSのメンバーの存在、作品に懸ける思いを語る2023/07/09

【「アラクオ」リレーインタビュー最終回】佐藤大樹を支える“先輩”・TAKAHIROや“戦友”・FANTASTICSのメンバーの存在、作品に懸ける思いを語る

――ドラマ版「アラクオ」では原作とは少し違った展開も用意されていると伺いましたが、脚本にはどんな印象を持たれましたか?

「このドラマって、1人で見た時に『なんか分かるわ』といえるポイントがたくさん出てくると思うんです。自分が抱えている人には言えない悩みって誰しもあると思うけど、第1話でも登場人物みんなの裏の顔と表の顔がすごく垣間見えてきて、『主人公以外のキャストもどう思って接しているんだろう』ということが気になる展開になっていると思っています。そういった意味でも続きが気になると思うし、言ってしまえば、本当に攻めているなと思いました(笑)。台本1ページ目からとにかくテンポがよくて、初回にぴったりな『おお、すごいドラマが始まったな』と思ってもらえる内容なので、興味ある方もない方も、第1話はとりあえず見てほしいです。第1話ってだいたい主人公だけにフォーカスが当たりがちなんですけど、そうではなく、いろいろなキャストにフォーカスを当ててオムニバス的な描かれ方をしているので、『このキャスト気になる』という感じでお気に入りの推しキャラを見つけやすい第1話になっていると思います」

――「かなり攻めている」という言葉を体現するように、ドラマはかなり刺激的なシーンからスタートしますね。

「そうですね。濡れ場といわれるシーンはやっぱりすごく難しいなと思っていて。ドラマの中でも、泣くシーンと同じぐらい難しいと思うんです。でもそういうシーンもたくさんあるからこそ、ずっと飽きないし、それぞれのそういったシーンでも全然見え方が違うと台本を読んで僕は思ったので、今まで見たことないドラマになるんじゃないかとは間違いなく思いますね。特に、第1話からこんなにワクワクさせてくれる展開は、近年まれに見るんじゃないかなと。原作とは違う良さが今回ドラマにもすごく表れていると思います」

――康祐の明るいキャラクターは、濡れ場といったシーンとは対極にあるのかなと思うのですが、康祐の人物像をどのように捉えていますか?

「原作の康祐と今回のドラマの康祐は結構違っていて、原作には描かれていないコンプレックスや弱み、悩みをあえてドラマには盛り込んでいるらしいんです。原作だけを知っている方は、『あ、康祐ってこういう人間だったんだ』とドラマであらためて感じることが大きいのかなと思いますね。でも、女の子にモテる設定や、チャラくて人たらしという肩書のようなものは変わらないので、そこを描きつつ、本人だけが抱えている悩みを初めて打ち明けた時のシーンは、ものすごくリアルに演じたいです」

――康祐が素の状態に近いというお話もありましたが、一番近いと感じるところはありますか?

「一見チャラく見られたり、飲みの場とかご飯の場とか、みんなでいる時にああいう盛り上げ役でいることは多いかなと思います。盛り上げたくなっちゃいますね(笑)。特に先輩と飲む機会が圧倒的に多いので、そういう場もすごく楽しくしたいし、盛り上げたい。そういう部分は似ているのかな。仲良くなるのも早いので、そういう意味では『チャラく思われたり人たらしに見える部分でも似ているのかな…?』と思いました(笑)」

「これがLDHの強み」――我慢と悔しさを経て佐藤が感じたライブエンタメの魅力とは

【「アラクオ」リレーインタビュー最終回】佐藤大樹を支える“先輩”・TAKAHIROや“戦友”・FANTASTICSのメンバーの存在、作品に懸ける思いを語る

――ご自身も少し前まで「アラクオ」に差し掛かっていましたが、25歳はどんな時期でしたか?

「アラクオの頃って、一般的に言うと『子どもから大人に変わるけど、大人にもなりきれない、すごく絶妙で曖昧な時期』なのかなと個人的に思っていて。大人になりたいけどなりきれない世代に当たるのかなと思います。自分が25歳の時は、ちょうどコロナ禍が始まった頃。ここから気合を入れていろいろやりたいのに、思うように物事が進まなかった3年間だったので、正直あまりいい思い出がないんです。24歳の時は、学園ドラマや学園映画といった制服を着るような作品が立て続けにあったり、個人的には写真集の撮影で初めてハワイに行ったりとすごく楽しくて。いざ『ここから頑張ろう』と25歳に差し掛かった時に、思うようなことができなかったり、LDHとしてもライブが300公演以上中止になってしまったり、僕の中では“悔しかった”という印象しかないんですよね」

――一番悔しさを感じた場面はありますか?

「EXILEのドームツアーをやっていて、京セラドームの本番の日にドームに入ってリハーサルまで終えてテレビをつけたら『イベントを中止にしてください』というアナウンスが流れて、そのまま東京に戻って中止になってしまったんです。その当日に居合わせたことは大きかったですね。そこから全部(イベントが)飛んでしまったので。ショックが大きかったです」

――我慢の時期を経て、今、少しずつ声出しも解禁されたりと元のライブが戻っています。これまでの悔しさをバネにするところもありますか?

「ありますね。先日まで行っていたツアーでは初めてマスクありで声出しが解禁されて、もう2年半ぶりぐらいに歓声を聞いて、『やっぱり、これがLDHの強みだな』と思いました。ライブエンターテインメントの復活への第一歩だなと感じたので、今も次のツアーにフルマックスで気合が入っていますね。LDH全社をあげてたくさんライブをしていきたいですし、日本のみならず、世界へ挑戦していこうと視野は広げています」

【「アラクオ」リレーインタビュー最終回】佐藤大樹を支える“先輩”・TAKAHIROや“戦友”・FANTASTICSのメンバーの存在、作品に懸ける思いを語る

――今回ドラマのタイトルには「クオーター=4分の1」とありますが、FANTASTICSは2016年の結成から今年でちょうど7年を迎えます。佐藤さんの28年の人生の約4分の1を占めることにもなりますが、FANTASTICSというグループはどのような存在でしょうか?

「(驚いた表情で)もうそんなにたつのか…世界さんと自分をリーダーとして始まったグループなので、もうHIROさんには感謝しかないです。ずっと自分がリーダーのグループを作りたいと思っていた矢先にかなった夢だったので、絶対に手放したくない。もう家族みたいなものですよね。メンバーみんなの出身も成り立ちも違うんですけど、今、家族よりも一緒にいる時間が圧倒的に多いのがFANTASTICSなので。毎日会っているし、今日も取材の手前までずっと一緒に仕事していて。もう戦友ですね」

――組んでよかったなと思う瞬間も?

「もちろん! ライブをやっていて、お客さんの前に全員で並んで立った時は組んでよかったと思います。9人分の思いを背負ってずっと立っているので、『FANTASTICSでよかった』とずっと思っているんじゃないかと思っています」

――グループとして、そして個人として掲げている目標はありますか?

「自分の主演作で主題歌を歌いたいというのはずっと思ってきていたことだったので、今回『アラクオ』でそれがかなえられてめちゃくちゃうれしいです。歌はボーカルの2人が歌ってくれているので、パフォーマーの僕らができることがこれぐらいかなと思うので、今後もし主演作があった時には、FANTASTICSで主題歌を持たせてもらえるような存在でいたいなと思いますね」

【「アラクオ」リレーインタビュー最終回】佐藤大樹を支える“先輩”・TAKAHIROや“戦友”・FANTASTICSのメンバーの存在、作品に懸ける思いを語る

――最後に、ファンの方、視聴者の方にメッセージをお願いします。

「とにかく第1話は絶対見てほしいです! 最初は『あ、恋愛ドラマが始まったな』みたいな捉え方だと思うんですけど、見ていくうちに『おやおや…?』となっていくと思うので。メインキャスト5人で集まる瞬間はほっこりするけど、それぞれ一人一人にスポットを当てた時に、『この子はこういう顔があるんだ』『こういう悩みを抱えているんだ』『こういう癖(へき)があるんだ』と、いろいろな見方ができるドラマだと思うので、1週間の楽しみになってほしいなと思います。それこそ、『ガチ恋粘着獣』(テレビ朝日ほか)は僕が1週間の楽しみにしていたドラマなんです。僕らは“リアタイツイート”という、ファンの皆さんと一緒に見る時間を設けているので、ぜひファンじゃない方もこれを機にFANTASTICSというグループを知ってもらえたらありがたいですし、僕たちと一緒にドラマを見てもらえたらうれしいです」

【「アラクオ」リレーインタビュー最終回】佐藤大樹を支える“先輩”・TAKAHIROや“戦友”・FANTASTICSのメンバーの存在、作品に懸ける思いを語る
【「アラクオ」リレーインタビュー最終回】佐藤大樹を支える“先輩”・TAKAHIROや“戦友”・FANTASTICSのメンバーの存在、作品に懸ける思いを語る

 インタビューでは「自分が引っ張っていく」という思いが一つ一つの言葉から見えてきたが、それを体現するように佐藤さんはSNSを通して積極的に番組を盛り上げている。その姿勢からは、佐藤さんが「アラクオ」という作品にどれだけの思いを懸けているのか、ファンの方のみならず、ドラマを見る人にもしっかりと伝わるはずだ。

 いよいよ始まる、個性豊かな5人が交わっていく「アラクオ」の物語。それぞれがどんな出来事に出合い、どんな結末を迎えるのか、最終話まで見届けていきたい。

【プロフィール】

【「アラクオ」リレーインタビュー最終回】佐藤大樹を支える“先輩”・TAKAHIROや“戦友”・FANTASTICSのメンバーの存在、作品に懸ける思いを語る

佐藤大樹(さとう たいき)
1995年1月25日生まれ。埼玉県出身。2011年より俳優、サポートダンサーとして活動をスタート。14年にEXILEの新パフォーマーに、16年には世界とともにリーダーを務めるFANTASTICS from EXILE TRIBEを結成。パフォーマーとして人気を博す一方で、15年より本格的に俳優として活動をスタート。主な出演作に「ワイルド・ヒーローズ」(日本テレビ系)、「HiGH&LOW」シリーズ(日本テレビ系)、「liar」(TBSほか)、「理想ノカレシ」(TBSほか)、舞台「錆色のアーマ」、映画「センセイ君主」(18年)、「4月の君、スピカ。」(19年)、「小説の神様 君としか描けない物語」(20年)など。

【番組情報】

ドラマL「around1/4(アラウンドクォーター)」
テレビ朝日
7月8日スタート
土曜 深夜2:30〜3:00
ABCテレビ
7月9日スタート
土曜 午後11:55〜深夜0:25
※ABCテレビでの放送終了後、TVer、ABEMAで最新話を見逃し配信

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【締切】2023年8月5日(土)正午

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取材・文/平川秋胡(ABCテレビ担当) 撮影/蓮尾美智子 ヘアメーク/関東沙織 スタイリスト/椎名倉平

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