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大倉空人＆平野宏周がホラー映画で共演！ 2人が最近ヒヤッとした出来事とは？──映画「ヒッチハイク」インタビュー2023/07/07

　2ちゃんねるオカルト版スレッド「死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない？」の中で、最もトラウマになると怖れられた都市伝説の「ヒッチハイク」が映画化。7月7日から全国公開されます。

　辺ぴな山道でヒッチハイクをしたばかりに、狂気の一家に追われる若者たちの末路が描かれた本作。TVガイドwebでは、主人公の健役を務める、ダンスボーカルユニット・原因は自分にある。の大倉空人さんと、健の悪友・和也役の平野宏周さんを直撃。お互いの印象や撮影時のエピソードはもちろん、最近身近に起こったホラー（？）な話まで伺いました！

──本作は2ちゃんねるで有名な「ヒッチハイク」を原作とした作品ですが、この都市伝説の存在はご存知でしたか？

大倉　「知りませんでした。僕はホラーが苦手なので、自分から怖い話を見ることはほとんどないんです。出演が決まってから拝見しました」

平野　「僕も怖いのは苦手なので全く知らなかったです。出演をきっかけに初めて調べました」

──お二人とも怖い話が苦手なのですね。

平野　「あ、でも違うタイプの都市伝説なら好きですよ！　ジブリ作品にまつわる都市伝説とか（笑）」

──それも有名ですよね！　では、本作の脚本を読んでどういった印象を受けましたか？

大倉　「僕は元々“ヒッチハイク”というもの自体に怖いイメージがあって。『ここに行きたい』と自分が言っても、本当に連れて行ってくれるかなんて分からないじゃないですか？　見ず知らずの方に自分の行く先を委ねるという行動が、性格的にも少し苦手だったのですが、脚本を読んでからはさらに苦手になりました（笑）」

平野　「脚本はシンプルに怖かったですし、（川﨑麻世演じる）ジョージ一家をどうやって表現するんだろう…？って。脚本を読んだだけでは、双子もお母さんも姿が全く想像できなかったのですが、実際に現場に行くと皆さんすごく怖くて…」

──撮影は、ほぼ山の中でしたよね？

大倉　「そうです、しかも冬の山！　寒くて大変でした。本当に寒すぎて、深夜に予定されていた撮影が中止になる日もあったくらいです」

平野　「あったあった！」

──そんな寒い撮影現場で、お二人はどのように過ごされていましたか？

平野　「ひたすら出演者たちで、たき火とかガスコンロを囲んでいましたね。でも、僕が演じる和也は、山でのヒッチハイクに慣れているという役柄で少しだけ厚着だったので、他の方と比べるとマシだったのかもしれないです」

大倉　「特に、ジョージ一家の双子役の結城さと花さん、結城こと乃さんは薄着だったので本当に寒そうでした」

──完成した作品をご覧になって、いかがでしたか？

大倉　「怖かったです！　でも、自分の演技を客観的に見た時に、別の作品ではできなかったことが今回できていたり、反対に新しい課題が見つかったり…。これまでとは違う発見がたくさんあったので、それも含めて良かったです」

平野　「僕も自分の芝居を見て、『ここはもっとこうしとけば良かった』と反省する部分はありましたね。あと、撮影中は結構笑いの絶えない現場だったので『これ、本当に怖くなるのかな？』って正直不安だったんです（笑）。でも、実際に完成した映像を見ると、ちゃんと怖くて。ストーリー展開にもドキドキハラハラしました」

──私もホラーが苦手なので昼間に見させていただいたのですが、ランチをしながら見てしまって少し後悔しました…。

大倉　「少しグロい場面もあるし、びっくりしますよね（笑）」

平野　「あと、中盤にかけて健がめちゃくちゃ格好よくなかったですか!?　僕と一緒のシーンではずっと弱虫な健だったので、完成した本作を見て『こんな健、知らないよ！』ってなりました（笑）。撮影の時には分からなかった、違う一面を知れたのも良かったですね」

──大倉さん演じる健は、過保護な母親に悩んでいる気弱な青年で、平野さん演じる和也はコミュニケーション力が高いムードメーカーな役柄でしたが、それぞれ演じたキャラクターとご自身でリンクする部分はありますか？

平野　「健と和也それぞれの特徴は、誰しもが思春期にかけて『こんなことしていたな』と思えるようなキャラクターだと思うんです。健の、母親に対して少し疎ましく感じる様子だったり、和也の何でもノリで乗り越えようとする感じとか。僕自身も、健と和也の両方のキャラクターで重なる部分はありました」

──感情移入もしやすいキャラクターだったということですね。

大倉　「今の僕自身は健に似ている部分というのはあまりなかったのですが、しいて言うなら、ヘタレな部分。物事をちゃんと“怖い”と思えるところが似ているなと思いました。反対に、親へのストレスを抱える部分を演じるのは難しかったです」

──今回お二人は初共演となりますが、お互いの印象について聞かせてください。

大倉　「僕たちが初めて会ったのは本作のオーディションでした。平野くんの第一印象はすごく優しそう、そして身長が高い！（笑）」

平野　「オーディションではお互いに逆の役柄も演じたんですよ。その時に『あ、絶対この子が健だろうな』と思いましたね。気弱な感じや、少し闇を抱えているような姿を演じている表情や雰囲気を見て『健のキャラクターに合っているな』と思ったのが第一印象です」

──実際に撮影を進めて、お互いの印象に変化はありましたか？

平野　「空人くんはめちゃくちゃ人懐っこい！　僕は少し遅れてから撮影に合流したんですけど、撮影現場のキャンピングカーの中でメークをしていたら、いきなりドアを開けて『おはよー!!』って（笑）」

──元気！（笑）。

平野　「この瞬間に、空人くんがいるから現場が楽しくなるだろうなって確信しました」

大倉　「平野くんはイメージ通りで、優しいオーラを常に放っています。撮影中もたくさん話してくれましたし、その場を温めてくれるんです。僕から見たら一番のムードメーカーだったと思います」

──相思相愛ですね？

大倉　「カップル成立です（手でハート）」

──これまで数々のホラー映画を手掛けてこられた山田雅史監督の作品の魅力はどんなところにあると思いますか？

平野　「ただ森を映しているシーンでも、完成した映像を見ると、効果音や撮り方によって『これから怖いことが起きるぞ』という雰囲気作りに圧倒されます。ホラー作品の魅せ方の勉強にもなりましたし、見ていて面白かったです」

大倉　「山田監督は、基本的に僕たち役者にすべてを委ねてくださっていて。逆に、監督からの指示やアドバイスがほとんどないので不安になる時もありましたが（笑）。その不安な気持ちでさえ作品作りに生かしていただいたのかなと思います」

──では、ホラー映画にちなんで、最近ヒヤっとした出来事があれば教えてください！

大倉　「せっかくホラー映画の主演をさせていただいたので、『パラノーマル・アクティビティ』というホラー映画を見たのですが…エグかった！　本当にヤバいですよあれ（笑）。しかもこの映画を見ている時に、急に家の洗濯機が『ガンッ！』って鳴ったりして（笑）。めちゃくちゃ怖かったです」

平野　「僕は…（しばらく考えて）あ、無料って言葉は怖いなと思いました」

大倉　「なんやそれ」

──どういうことでしょうか？（笑）。

平野　「動画サイトのプレミアム版が無料でお試しできる期間があったので登録したのですが、1回経験してしまうと、快適さから抜けられなくて（笑）。無料の期間はもう過ぎたけど、生活水準が上がってしまったので、結局辞められていないんです」

──QOL（Quality of life＝生活の質）が上がったので、元には戻れないということですね？

平野　「そうです、QOL！　無料で入ったはずなのに、いつの間にかお金を払っているという…。これが最近ヒヤッとした話です（笑）」

大倉　「あとは、集合時間の5分前に起きたり、入り時間を勘違いしたこともあります。マネジャーさんからの電話で『あ～ヤバい、終わった…』って」

平野　「その経験、ついこの間ありました！（笑）」

──最後に、本作の恐怖ポイントや見どころをお願いします！

大倉　「都市伝説の『ヒッチハイク』を知っている方には、実写化によってより恐怖を感じていただけるのではないかなと思います。ジョージ一家の不気味さだけではなく、点と点が最後につながるような伏線がたくさん張られているのも、これまでのホラー作品とはひと味違うと思っていて。それぞれのキャラクターの葛藤や、場面ごとに起こす行動の意味も考察しながら見ていただきたいです」

平野　「いわゆる一般的なおばけではなく、不思議な家族の怖さ、人の怖さというものに注目していただきたいです。一つの家族が徐々に壊れていって、正体を明かしていく過程が本作の一番の魅力だと思います。これを見て、夏を楽しんでください！」

──ありがとうございました！

取材・文／M（NHK担当）　撮影／蓮尾美智子　スタイリスト／鳥羽栞（平野）

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