松岡茉優から錦戸亮へ「しばらく一人になりたいです」と置き手紙。ドラマ「ウチの夫は仕事ができない」が問い掛ける「あなたが一番大事なものは何ですか?」2017/09/07
錦戸亮さん演じる仕事のできないお荷物社員が、仕事のできる社員に急成長! 一方、松岡茉優さん演じる出産を控えた妻は、そんな夫の姿にやきもき…。仲良し夫婦に生じる初めてのすれ違いに、後ろ髪を引かれる思いがくすぶる「ウチの夫は仕事ができない」(日本テレビ系)。
9月9日放送の第9話では、“仕事ができる男”として生まれ変わったように社内で存在感を放つ小林司(錦戸)が、「和食フェスティバル」というフランス・パリのイベントを受け持ちます。帰宅時間も遅くなり、沙也加(松岡)と夕食を食べることも少なくなっていく司。さらに、司は「17時の定時で帰ることにしているので…」と残業を拒み、「仕事より大事なものがある」と言い切る広報部の社員・宝田文彦(小林隆)に呆れ、後輩の田所陽介(薮宏太)に愚痴を吐き出すまでに…。
結局、司も、周りの人に少しちやほやされたくらいで変わってしまうような人だったんでしょうか。これまで司が大事にしてきたものって、一体何だったんでしょうか。
沙也加は、そんな司の態度に涙が止まらず「しばらく一人になりたいです」と置き手紙を残し、家を出て行ってしまいます。沙也加を「甘い」という人も、「司がかわいそう」という人もいるでしょうが、いったん沙也加の目に映っていた司という人の魅力を簡単にまとめてみます。
司さんは、誰よりも一生懸命に取り組む人です。
司さんは、笑顔を絶やさない人です。
司さんは、誰にもうそをつかない人です。
この三つが、司の下本的な魅力であり、この三つを兼ね備えている人は、そうそういません。主題歌のとおり「奇跡の人」と呼べるかもしれません。なぜなら、この世には人を幸せにするためのうそ、人を救うためのうそ、自分を守るためのうそがあるからです。サラリーマンとして会社に勤める人は、うそをつかざるを得ない境遇に、少なくとも一度や二度は、立たされてきた経験があるのではないでしょうか。
でも、司はうそがつけなかった。だから、「マックスエンターテインメント」は司を採用し、司が正直であり続けながらも最大に輝ける場所を7年かけて探し続けてきたのではないかと思います。そして見つけた「第一制作部」という場所。誰よりも一生懸命に仕事に取り組む司に、光が差し込むのは時間の問題でした。しかし司は、ここで笑顔を失ってしまいます。
司の課題は、結局のところその三つの魅力を兼ね備えているが故に、自分の「欲」を見せないことだと思います。粘菌の魅力に取りつかれ、好きなものの研究に打ち込み、(お荷物社員と扱われつつも)大手企業に就職し、「森の妖精さん」こと沙也加と運命的な出会いを果たし、多くの人に祝福されながら幸せいっぱいに結婚。
順風満帆な人生をおくる司が、自分の言葉でその欲を口にした時、笑顔が取り戻される場所にいること。司のような人が言葉にする「欲」は、周りの人も幸せにする「欲」になるんじゃないかなと思います。司のことを見ている人は、ちゃんと中身も見てくれているということです。司が発する言葉に、周りの人も動かされ、良い方向に事が進む。司が自分という人間の魅力を自覚した時、仕事でも、そして家庭でも、そこには笑顔があふれている。小林司って、きっとそういう人です。
【番組情報】
「ウチの夫は仕事ができない」
日本テレビ系
土曜 午後10:00~10:54
日本テレビ担当 M・M
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