今夜最終回「ケイジとケンジ、時々ハンジ。」――熱血刑事を演じる桐谷健太、大切にしているのは「楽しむこと」2023/06/08

　テレビ朝日系で放送中のドラマ「ケイジとケンジ、時々ハンジ。」が、いよいよ今夜最終回を迎えます。福田靖氏が脚本を手掛ける本作は、元高校教師という異色の経歴を持つ熱血刑事・仲井戸豪太（桐谷健太）を中心に、刑事と検事、そして刑事ドラマには珍しい判事（＝裁判官）も加わり“事件にまつわるすべての人々”をサスペンスとユーモアで描いた大人の群像劇です。

　先週放送の第8話では、豪太の妹で立会事務官の仲井戸みなみ（比嘉愛未）が巻き込まれる前代未聞の事件が発生。逃走の恐れがないとして勾留請求を棄却され、一時釈放された被疑者の女性と連絡が取れなくなり、亀ヶ谷徹（西村元貴）とともに被疑者宅を訪問したみなみが拉致されてしまいます。妹の一大事に激しい動揺を見せるも、必死に捜査に挑んだ豪太の姿は必見です。見逃してしまった方は、動画配信プラットフォーム・TVer（https://tver.jp/episodes/epgno2hs25）で、ご覧になれます。

　今夜6月8日放送の最終回でも、“禁断のおとり捜査”を決行するなど大活躍すること間違いなしの仲井戸豪太役・桐谷健太さんにお話を伺いました。

――あらためて、豪太の魅力はどんなところだと思いますか？

桐谷　「真っすぐさ故につまずいたり転んだりもするんですけど、それでも立ち上がって、まるで子どものように純粋に、自分が信じるより良い世界に突き進んでいくところかなと思います」

――印象的なシーンはありますか？

桐谷　「もちろんたくさんあります。横浜が舞台なので夜景が奇麗で、そういう場所をみんなで歩いているシーンとかもすてきだと思います。ほかには、刑事課チームでのやりとりとか、取り調べのシーンも好きだし…、いっぱいあります！　豪太はいろいろな人と絡める役なので、すごくうれしいです」

――クランクインの際、「現場でみんなが気持ちよく、楽しく撮影できることがすごく大切」とおっしゃっていましたが、そのために心掛けていることはありますか？

桐谷　「俺が楽しむことですかね。“楽しむ”というのは決してふざけるとか、笑いが多ければいいというわけではなくて、“お芝居に集中していける空気感”が大切なんです。偉そうにはしたくないですけど、座長の自分がそういうふうにしていれば、周りもそういう色になっていくじゃないですか。だから、自分が楽しむことを意識しています。でも、そういうふうにできたのは、みんなの支えあってのことだと思います」

――豪太は元高校教師だということを、警察官になった今でも大切にしているように見えます。ご自身が俳優として活躍されている現在、大切にされている過去の作品や経験はありますか？

桐谷　「いろいろなことがつながって今があるので、どれがということではないのですが、『みんなで喜びを感じながらやりたい』という思いが、いつの間にかしっかり自分の中で出来上がっていたのは大きいですね。でも、それが自分のふに落とせたというか、どんどんそういうふうにできるようになったのは、本当に気がつけばなんですよね」

――何かのきっかけがあったわけではなかったんですね。

桐谷　「多分いろいろなきっかけがあったんだと思います。人って、実は以前から同じことを言われていても聞き流していたのに、急にそれがパッて『あ、そうや』って入ることがあるじゃないですか。毎回聞いている音楽なのに、『あ、この楽器のこんな音入ってたんや』みたいなことに気づくことだってある。それと同じで、自分が気づくタイミングがあるような気がします。そうやって気づけるための素直さは常に持っていたいなと思います」

――あらためてこのドラマの魅力を教えてください。

桐谷　「一番は、出ている登場人物の魅力だと思うんですよね。みんな、本当に素晴らしいキャラクターです。真面目な話になると、警察、検察、裁判所で事件に関わるさまざまな人のそれぞれの立場を描いた群像劇なので、『あ、こういう仕事をするんだ』とか、発見もすごく多いと思います。刑事ドラマが好きな人でも新しい発見があると思いますし、そうじゃない人でも、肩の力を抜いて楽しく見られる作品だと思います」