青木瞭「現場ではずっとゲラゲラ笑っています」。「Dr.チョコレート」主演・坂口健太郎の現場での姿も明かす2023/05/27
坂口健太郎さん主演のドラマ「Dr.チョコレート」(日本テレビ系)に若手刑事・鳴沢翔として出演している青木瞭さん。回を重ねるごとに物語の軸となる2年前の事件の謎が深まっていくスリリングな展開の中、視聴者を少しホッとさせてくれる役割も担っている。
GirlsAward×avex「Boys Award Audition2nd」でBoysAward Audition賞を受賞して以来、ミュージカル「テニスの王子様」やドラマ「仮面ライダーセイバー」(テレビ朝日系)、「真犯人フラグ」(日本テレビ系)への出演、朝の情報番組「ZIP!」(日本テレビ系)内コーナーでリポーターを務めるなど着実にキャリアを重ねる一方、大型犬のような穏やかで愛らしい表情で視聴者を魅了。今注目を集める青木さんに、「Dr.チョコレート」撮影現場での話や俳優の仕事について、そして今後挑戦してみたいことなどを聞いた。
――「Dr.チョコレート」で演じている鳴沢翔はどんな役柄かあらためてお伺いできますか?
「鳴沢は新人刑事なのですが、先輩たちと一緒に事件解決に向けて奔走する役となっております! 鳴沢は新人刑事らしく…といっても、刑事になって少し時間はたっているのですが、新人刑事らしくがむしゃら。先輩たちが目上の方なので、先輩たちに食らいついていく姿や、事件解決に向けて鳴沢が新人刑事ながらにちょっと頑張りを見せていくところを見ていただけたらと思います」
――キャスト発表時には、役柄が「ちょっと頼りない」と紹介されていましたね。
「確かにちょっと頼りないところはありますね(笑)。事件を解決していく中で無知なことが多いんです。鳴沢自身はしっかりしようとしているのだと思うのですが、つかみどころがないというか…。どう言ったらいいか難しいですが、人間的にもちょっと若いのかなと思います」
――今作に出演が決まった時の心境はいかがでしたか?
「率直に、またドラマに出演できてうれしいなと。『とりあえず頑張らなきゃ! 頑張るしかないな』っていう思いしかありませんでした」
――ドラマ撮影の現場はお好きですか?
「好きです。締める時はピシャッと締まりますし、ゆるい時は楽しく明るく、スタッフさんや共演者の方々とお話することができて。その時間がとても大好きなんです。あと、新しい出会いが増えるというのもうれしいです。以前に共演した方とまたお会いできてよかったという再会もあるので、そういうところも含めてすごく好きです」
――今作では先輩刑事役のアルコ&ピース・平子祐希さんや石川恋さんとご一緒するシーンが多いかと思いますが、現場の空気感はいかがですか?
「刑事組は、初日から割と仲良かったんじゃないかなと僕は勝手に思っているんですけど(笑)、一番共演シーンが多い平子さんとは同性なので、いろいろなお話をさせていただきました。平子さんと石川さん、お二人とも僕より年上なので、大人な女性と大人な男性がお世話をしてくださっている感じです。そして、平子さんの話がめちゃくちゃ面白い! 無理して場を盛り上げようとしているわけでもないのですが、平子さんが普通にボソッと言ったことがすごく面白くて。それに対して、僕と石川さんがずっとゲラゲラ笑っているんです」
――平子さんは現場でもテレビで見たままという感じなんですね。
「本当に全く変わらないですね。でも、やっぱり集中されている時の顔はすごいんです。結構シビアなシーンもありますし、平子さん演じる与田太一という役がそんなニコニコしている感じの役でもない。でも、真面目かと言われたら、少し奔放気味なところもあるし…と、いろいろな表情がある役柄だとは思うので、本当に平子さんにピッタリだなと感じました」
――Teacherを演じる坂口健太郎さんの印象はいかがでしょうか?
「坂口さんとはこれまで2度シーンで共演させていただいたのですが、どんなに集中して『うわ、このシーン大変そうだな』って思うような場面でも、始まる前まですごくほがらかな方で。キャストやスタッフの方々と分け隔てなく誰とでも仲良く接していて、なんてすてきな方なんだろうと思いました」
――共演される皆さんが「雰囲気が柔らかい」とおっしゃいますよね。
「とにかく明るいです。常に周りが和むことを言ってくださる方で、そういうところにも驚かされっぱなしですね。僕が坂口さんを最初に知ったのは、miwaさんがハジ→さんと歌っている『夜空。feat.ハジ→』という曲のMVでした。声を発しているシーンは少しだけで、あとは表情のお芝居だったのですが、『この方、すごくお芝居が上手だな』って思って。名前を調べて、坂口健太郎さんという俳優さんだと初めて知りました。その時は物静かな感じの役柄だったので、今回は現場で初めてお会いして、こんなに明るくてフレンドリーな方なんだと驚きましたね」
――先ほどドラマの現場がお好きだとおっしゃっていましたが、ドラマの現場に入る時に心掛けていることや大切にされていることはありますか?
「自分がお芝居をする上で、監督の意見と自分の意見を一致させることです。いい意味で、覆していく場面はもちろんいっぱいあると思うんですけど、まずは監督の意図をちゃんとくみ取って、監督と自分のお芝居観を一致させることが大事なのかなと思っています。それは仮面ライダーの時の現場で、いろんな監督さんたちとやらせていただいて感じたことなのですが、その監督さんごとにやり方や方向性が全く違うので、『本当にいろんな考え方があるんだな』と感じて。監督さんの思い描いている形にしたいなと僕自身も思っているので、そうした意見の一致を一番心掛けています」
――役作りは、台本を読んで「こういう感じにしていこう」とプランを持っていくタイプですか? 現場の雰囲気で作っていく方もいらっしゃると思いますが…。
「僕は前者の方ですね。自分で少し作って現場に行って、そこで指摘していただいたことを受けて、どんどんそっちにシフトしていきます。自分の雰囲気も残しつつ、意見も取り入れて役を作っていけたらと思っていますし、今回もそういうふうにやりたいなと思っています」
――俳優に挑戦しようと思われたきっかけとして、どのようなことがあったのでしょうか?
「最初は事務所の方に『お芝居の仕事があるんだけどやってみない?』と誘っていただいたことがきっかけで、そこから役者をやりたいと思うようになりました。自分以外の人生を演じることはあまりないと思うのですが、それがすごく新鮮で。自分の中では印象的な経験だったので、一気にハマりました」
――自分じゃない人生を演じる楽しさに目覚めたんですね。そのきっかけとなった作品は何だったのでしょうか?
「ミュージカル『テニスの王子様』です。2.5次元ミュージカルというちょっと特殊な作品ではありましたが、お芝居がほぼ初めてだったので、それも面白かったんです。2.5次元のお芝居はやっぱりドラマのようなお芝居と全く違うのですが、どちらも面白いですよね」
――演技初挑戦がミュージカルというのは大変ではなかったですか?
「僕は歌もダンスも芝居も習っていたわけではなく、三つともゼロスタートだったので『なんて大変なんだ!』と思いました(笑)。難しいは難しいのですが、やっていると『ちょっと高音が出るようになった』みたいに目に見えて練習の成果が出てくるので、それでどんどんと楽しくなっていって。お芝居もダンスも歌も全部好きになりました!」
――ミュージカルとドラマでは全く違うと思いますが、ドラマの現場で難しいと感じることはありますか?
「感情を表すシーンが一番難しいです。逆に淡々としゃべることも演じるのは難しいと思うんですけど、喜怒哀楽の表現が本当に難しい。日常の中にあるちょっとしたしぐさを取り入れたらこう見えるとか、逆に『それって意味ある?』と感じるようなことを考えながら演じていくのですが、大げさにやると、見ている人に『今のちょっと冷めたわ』って思われることももちろんありますよね。そういう感情の練習の一環として、今もやっているのですが、自分がちょっとイライラしたことや面白かったこと…泣くことはめったにないですが、笑ったことや悲しくなったことをメモするようにしています。見返して、『ここでこんな感情になるんだ』『じゃあ、ここであんな感じになればいいのかな』って少しでもつなげられたらと思っています」
――「Dr.チョコレート」では、白山乃愛さん演じる10歳の天才外科医・Dr.チョコレートが活躍します。青木さんはお友達に勧められてオーディションを受けられたそうですが、幼少期に憧れていたことや夢などはありましたか?
「小学生の時に水泳をやっていたんですけど、イアン・ソープというものすごく強い金メダリストがいて、その人になりたいなって憧れていました。水泳はいろいろあってやめてしまったんですけど、それ以来、何かになりたいってあまり思ったことがなくて。中学生になって、高校生になって、高校生の頃にアルバイトを始めて、貯金をして、友達と遊んで…何かを目指したりせずにただ漠然と生きていましたね」
――この業界に入られて、目標や夢はできましたか?
「できました! やっぱり連続ドラマに出たいですし、2クール、3クールに続けて出たいです。出演本数を増やすのはもちろん、もっと露出して“青木瞭”を世に知らしめたいです」
――「露出を増やす」という点で言うと、2022年4月から情報番組「ZIP!」の「#キテルネ!」でリポーターもされています。反響が増えたのではないでしょうか?
「反響は結構あります。街で声を掛けられることはまだあまりないですが、イベントには『ZIP!』を見たという方もいらっしゃいますし、先月パーソナルブックの発売イベントでお渡し会を行った時も、『ZIP!の#キテルネ!を見て来ました』という方が何人も来てくださってうれしかったです。これが朝の情報番組の力か!と思いました(笑)。イベントに来てくださった方はお母さま方が多いのかなと思いますが、その中には10代の方もいらっしゃったので、年齢層も割と幅広いなと感じました」
――朝の番組のリポーターを務めるにあたって、意識されていることはありますか?
「朝なので、とにかく爽やかに! 朝に番組を見て不快な気持ちにさせてはいけないので、“爽やかにハキハキと元気よく”を念頭に置いてやっています」
――番組を通して青木さんの魅力がたくさん視聴者の方に届いているかと思います。お話にあった写真集などのイベントで、直接ファンの方と触れ合っていかがでしたか?
「とにかくうれしかったです! 昔出ていたドラマを見て来た方や仮面ライダーを見て来た方、『ZIP!』を見て来た方がたくさんいらっしゃる中で、インスタを見て『今日初めて来ました!』という方もいて。ジャンルがそれぞれ違ってもみんな来てくれるんだって、それがすごくうれしいですね」
――SNSをご覧になった方は、何がきっかけでチェックされたのか気になりますね。
「僕も聞いたことがあるんです。動画もそんなにあげないので、リールに出てくるわけでもないんですけど、検索欄の画像や動画が出てくる中にたまたま僕が出てきて、そこで見たという方も何人かいらっしゃって、『わぁ、そんなことあるんだ』ってそこで初めて知りました。SNSで伝えていくことも大事だなとあらためて思いました」
――今後、露出を増やしていきたいとおっしゃっていましたが、出てみたい作品や演じてみたい役柄はありますか?
「サイコパスな役をやってみたいです。人生の中で自分が絶対になることがないであろう人格やセリフ、そういう役を演じてみたいという憧れはずっとあります。もう一つやりたい役でいうと、めちゃくちゃコメディーな役。佐藤二郎さんや『今日から俺は!』(日本テレビ系)の賀来賢人さんがやられているような、ああいう面白い役をやってみたいです。そういう役は本当に適応力が求められると思うんですけど…」
――サイコパスとは真逆な振り切ったキャラクターですね。ちなみに、子どもの頃にご覧になっていたドラマ、好きだったドラマはありますか?
「学生の頃に見ていて好きだったのは、草彅剛さん主演の『任侠ヘルパー』(フジテレビ系)。小学生の頃には『キッズ・ウォー ~ざけんなよ~』や『大好き!五つ子』(ともにTBS系)、『ナースのお仕事』(フジテレビ系)も見ていました!」
――いろんな役で青木さんを拝見できるのを楽しみにしています! ありがとうございました。
座右の銘は、祖母から言われたという「常に笑顔!毎日元気に明るく楽しく!」。その言葉の通り、取材中も終始にこやかに応じてくれた青木さん。取材というわずかな時間でも、その魅力が存分に伝わってきた。出演中の「Dr.チョコレート」はもちろん、今後どのような姿を見せてくれるのか? ぜひ注目して見てほしい。
5月27日放送・第7話「ついにTeacherがメスを執る!」
Teacher(坂口)は、Dr.チョコレートの正体を公にしようとする奥泉渚(西野七瀬)の記事を「ハンパな記事」と一蹴。「記事にするならすべてを知ってから書け」と奥泉をある場所へ誘う。一方、“Dr.チョコレート”こと寺島唯(白山)は学校からの帰り道、公園でホームレスの炊き出しをする出川(古川雄大)に声をかける。毎日ボランティアをしている出川はオペの報酬も全額寄付してしまう善人だが、本当は何か抱えているのではないか…と唯は気になっていた。そんな中、出川が1人の男性ホームレスに殴りかかる場面を目撃。出川がボランティア活動をしている理由について、Teacherは5年前に失踪してホームレスになった兄を捜しているのではと語る。
【プロフィール】
青木瞭(あおき りょう)
1996年2月26日生まれ。神奈川県出身。2016年、GirlsAward×avex「Boys Award Audition2nd」BoysAward Audition賞受賞。17年より秋元康プロデュース劇団「劇団4ドル50セント」の劇団員として活動開始。ミュージカル「テニスの王子様」、ドラマ「仮面ライダーセイバー」(テレビ朝日系)、「真犯人フラグ」(日本テレビ系)、「あざとくて何が悪いの?」(テレビ朝日系)内ドラマ企画「あざと連ドラ」などに出演。現在、「ZIP!」(日本テレビ系)内のコーナー「#キテルネ!」で「キテルネ!リポーター」を務めている。
【番組情報】
「Dr.チョコレート」
日本テレビ系
土曜 午後10:00〜10:54
取材・文/K・T(日本テレビ担当) 撮影/尾崎篤志
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