村元哉中&高橋大輔が笑顔で現役引退を発表!「まだまだ大ちゃんと作品を作りたい」「ジェットコースターにまだまだ乗っていただけたら」2023/05/02
5月1日、アイスダンスの村元哉中選手&高橋大輔選手組がチームの公式Instagramで今シーズン限りでの現役引退を発表。本日5月2日、その発表会見が都内のホテルで行われ、2人が引退を決意した経緯や、今後の活動について語りました。
――お疲れさまでした。引退報告から一夜明けて、今の心境をお聞かせください。
村元 「本当にやっと世界に言えたので、少しすっきりしているというか。秘密にしなくていいので…。ついに競技生活を終えたんだなというのを感じています」
高橋 「『今後どうしていくのか?』と聞いてくださる方が結構いらっしゃったのですが、(引退することを)言えませんでした。なので、発表できて自分的にもすごくすっきりしています。発表から1日経って、僕自身としては新たなスタートがここから始まるんだなと思っています」
――引退を決意したのはいつでしょうか?
高橋 「引退を決めたのは僕からです。実は、四大陸選手権の後に哉中ちゃんに伝えたので、世界選手権の時にはもう引退することは2人の中では決まっていて…。ただ自分たちは、“引退する”という気持ちで世界選手権に挑みたくなかったので、発表するのは世界選手権が終わってからにしようと。国別対抗戦の前には『発表しちゃおうかな』と思っていたのですが、いろいろとやっていくうちにタイミングを逃してしまい、国別対抗戦でも発表できず…結果、昨日になりました。申し訳ありません。引退する大きな要因は、右ひざに限界を感じたことです。競技レベルでパフォーマンスをすること、レベルを取るための技術的な部分で、僕自身の努力ではどうすることもできないところにきてしまいました。今以上(の演技)を求めてやっていきたいんですけど、僕の体がついていかないということを今シーズン感じてしまって。それを払拭することができず、これで続けていっても成長という部分ではやっていけないと思い、哉中ちゃんに(引退を)伝えました」
村元 「結成当初『まずは2年』と始めていたので、引退の話は(いつ来てもおかしくないと)覚悟していました。実際に話を聞いた時、全く驚きはなく、『そうだよね』って。私の方は(自分自身の)限界を感じてはいないのですが、これ以上の最高のパートナーはいないと感じていますし、まだまだ大ちゃんといろいろな作品を作りたいと思えたので、新しいパートナーを探すという選択肢はなく、今シーズンの世界選手権が最後と決めました。結果、国別対抗戦もあったのですが、両試合を終えて、本当に最高の演技、滑りができて、うれしく思っています。自分の中ではやりきったというか、ずっと目標にしていた“記憶に残る演技”ができたと思うので、次のステージが楽しみです」
――今後はどのような活動をされる予定ですか?
高橋 「“かなだい”カップルとして、まだまだパフォーマンスをやっていきたいと思っていますし、高橋大輔個人としてもパフォーマンスをやっていきたいと思っています。競技復帰の時からスケートを軸にエンターテインメントに携わっていきたいという気持ちは変わらないので、『これを絶対にやりたい』ではなく、いろいろなことをしながら、派生したものをどんどん広げていきたい、いろいろな形でエンターテインメントの世界に関わっていきたいと思っています」
村元 「大ちゃんから『まだ“かなだい”としてパフォーマンスをしていきたい』というお話を聞いた時に、自分の中でもそうしていきたいという思いが強くありました。新しいパートナーは探さないと決めていたので、まだ大ちゃんといろいろな作品を作っていけるという楽しみがあります。私は25年間スケートしかしてこなかった人生なので、ほかに自分は何に興味があるのかとか…いろいろなことに挑戦したいです。また、大ちゃんから『哉中は1人でも魅せられるスケーターだよ』と言われて、その言葉がすごくうれしかったので、村元哉中として、いちスケーターとして、表現者として、パフォーマンスしていけたらいいなという思いもあります」
――競技を続けてきたことで得られたものは何でしょうか?
高橋 「アイスダンスをやっていなかったら、こんなにすっきりした気持ちで引退できていなかったんだなって。哉中ちゃんがアイスダンスに誘ってくれたからこそ、今こういう気持ちになれているので、すごく感謝しています。競技に復帰してからの自分が本当に好きで。それまでは自分に自信が持てず、自分を褒めることができなくて…。でも競技に復帰してからは、ちょっとでもできることがあると『よくできたな』と自分を褒めてあげられるようになりましたし、アイスダンスを始めてからは一層“できない自分”も受け入れられるようになりました。大変なこともたくさんありましたが、あったからこそ今は『大変なことも生きていく上でプラスになるな』とか、『これから生きていく上で何があっても大丈夫かなと』という気持ちになれました。これからどれだけ豊かに過ごしていけるかというところに来られたと思います」
村元 「大ちゃんに声をかけていいのかというところから始まって…声をかけた後でも『大丈夫かな』と葛藤がありましたが、今となっては勇気を出して声をかけてよかったなと思います。大ちゃんと一緒に練習して、いろいろな作品を作り上げていく中で、自分は魅せるのが好きなんだなと。自分がどんなスケーターなのかを感じることができました」
――最後に、ファンの皆さんへメッセージをお願いします。
村元 「大ちゃんをアイスダンスに誘ってからの3年間、(ファンの皆さんも)いろいろな不安があったと思いますが、最終的に『大ちゃんをアイスダンスに誘ってくれてありがとう』という言葉をたくさん聞けて、声をかけてよかったと思いました。『これが終わりじゃない』というか『これからやっとスタートするんだよ』という目で見てほしいですね。 “かなだい”を温かく見守っていただいて感謝しています」
高橋 「長いこと見守ってくださっているファンの方は、一度目の引退の時、『今後、どうしていくんだろう』という不安があったと思います。(一度目は)僕自身もやりたいことが分からなかったのですが、(今回の)二度目の引退は僕自身すっきりしています。今までいろんなことがあった中でも長く応援し続けてくださって、すごくありがたいなと。自分でも『何やってんだろ?』って思うような突拍子もないことをした時も、温かく見守ってくれたり、逆に楽しんでくれたり。心の大きいファンの方がたくさんいらっしゃるので…。これから新しい世界に行きますが、またびっくりさせられるようなことができればいいなと思っているので、何が起こるか分からないのですが、ジェットコースターにまだまだ乗っていただけたらうれしいです」
晴れやかな表情で今後について語ってくれた村元選手&高橋選手。無限の可能性に向かって突き進む2人を、これからも全力で応援しましょう!
キーワード
関連リンク
この記事をシェアする