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本郷奏多、久しぶりに撮影現場で連絡先を交換した相手とは?――「クライムファミリー」インタビュー2023/04/14

本郷奏多、久しぶりに撮影現場で連絡先を交換した相手とは?――「クライムファミリー」インタビュー

 4月11日にスタートし、本郷奏多さん主演でおくるブラックコメディードラマ「クライムファミリー」(フジテレビ)。主人公・松田郷(本郷)が、金をだまし取るために家庭教師と偽り、ある一家に潜入。しかし、その一家は郷以上に悪事に手を染める犯罪一家と判明し…。

 郷が潜入する犯罪一家・佐々木家を演じるのは、大倉孝二さん、真飛聖さん、吉田美月喜さん、荒木飛羽さん。ブラックコメディードラマとあり、金をだまし取ろうと思った郷の素性がバレ、一家に振り回される姿は悲しくも面白い。

本郷奏多、久しぶりに撮影現場で連絡先を交換した相手とは?――「クライムファミリー」インタビュー

――久しぶりのフジテレビ制作ドラマの出演になりますね。

「お話をいただいた時に簡単な企画内容も説明していただきました。詐欺師としてある家族に近づくけど、その家族の方がなんかやばい秘密を持っていそうだ…みたいな、その1、2行の文を読んだだけで面白そうだなと思ってワクワクして。第一印象でやってみたいなと思うような企画だったので、楽しみになりました」

――そこから台本が手元に届いて、実際に読まれてみていかがでしたか。

「全4話なので、結構ぎゅっと、スピーディーに物事が展開していくんですよね。それも相まって続きが気になるような作品で。スピード感とエネルギー感のある作品だなっていう印象でした。全4話しかないからこそ、主人公・松田郷にフォーカスされているので、ほとんどのシーンに出ていて。毎日、朝から晩までぎゅっと、短期集中で撮影をしていました」

本郷奏多、久しぶりに撮影現場で連絡先を交換した相手とは?――「クライムファミリー」インタビュー
本郷奏多、久しぶりに撮影現場で連絡先を交換した相手とは?――「クライムファミリー」インタビュー

――郷を演じる上で大事にしたことがあれば教えてください。

「台本を読んだ時に、詐欺師という役柄ではあるんですけど、根は悪い人ではなくて、心の奥底は優しい気持ちを持っている人だなという印象を受けました。嫌なやつに見られてしまうのはもったいないので、どこかちょっと抜けている部分もあって愛せるキャラクターにできたらいいなと思いました。見ている人が、主人公を嫌いにならないように意識して演じました」

――お芝居のポイントを伺えますでしょうか。

「郷は基本、振り回されるキャラクターだと思っておりまして。自分よりあの家族の方が上手だからこそ話も成立するし、面白い部分だと思うんです。だから、家族と一緒にいるところでは、すべてのペースを握られて振り回されっぱなしな感じで演じました。そして、郷は天涯孤独なキャラクターです。それがベースにあるからこそ、家族と関わった時に郷が受ける感情がいろいろ出てくるんですよね。だから、そこを大事にしてお芝居しました」

本郷奏多、久しぶりに撮影現場で連絡先を交換した相手とは?――「クライムファミリー」インタビュー

――郷というキャラクターのどんなところに面白さを感じましたか。

「大ざっぱに言うと、お母さんメイン回、お父さんメイン回、女の子メイン回、男の子メイン回と分かれているんですけど、その回によって郷の振り回され方が変わるんですよね。お父さん、お母さんに対しては郷の方が年齢は下だけど、子どもたちよりは上。だけど、手玉に取られて転がされている…そこが面白かったりしますし、子どもたちも男の子と女の子がいるので、それぞれのアプローチの仕方も違うんです。家族それぞれと郷が向き合った時の、郷のキャラクターが変化するところが面白いポイントかなと思います」

――では、郷の好きなところは…?

「郷は、孤独で生きてきたんですよ。小さい頃から家族の愛情を受けて育ってこなかったキャラクターで。だからこそ、すてきな家族に対してむかつくっていう思いもあるけど、どこか憧れている部分もあって。最初は家族なんて…ってばかにしていた郷が、家族と一緒にいることで『あれ、家族っていいかも』って、心が奇麗になっていく、そういう人間らしいかわいいところが好きですね」

本郷奏多、久しぶりに撮影現場で連絡先を交換した相手とは?――「クライムファミリー」インタビュー
本郷奏多、久しぶりに撮影現場で連絡先を交換した相手とは?――「クライムファミリー」インタビュー

――佐々木家の皆さんとは初共演でしたよね。

「家族役の4人とちゃんとご一緒するのは初めてだったんですけど、初日からすごく和気あいあいとした現場で。皆さん明るい方だったので、現場の雰囲気はよかったですね。あとは、スタッフチームも若くてやる気のあるというか、ガッツのある方が多かったので、みんなで一生懸命、集中してもの作りをしようという雰囲気がありました」

――役作りについて、お話をされたりしたのでしょうか。

「そういうのはなかったんですけど。でも家族みんなといたら、すごく楽しかったんですよ。お母さん役の真飛聖さんが途中からリラックスしてきたのか、子どもたちと一緒にわちゃわちゃしていて。子どもたちと3人でわあわあ盛り上がっているのを、僕は同じ空間で聞いていました(笑)。そしたら真飛さんが、『子どもたちが何かやった時は本郷くん話に入ってくるのに、私がやる時だけ目合わせてくれないわよね』って言っていました(笑)」

――(笑)。吉田さん、荒木さんのお芝居の印象はいかがですか?

「吉田さんは、監督が『ここもうちょっと、こうしてほしい』って言った時の対応する能力がすごい高いなと思って見させていただいて。素直ですてきなお芝居をする女優さんだなと思いました。荒木くんはフレッシュで爽やかなんですけど、ちょっとサイコパスっぽい役柄。普通にしていると、今どきの爽やかで格好よくてかわいいお兄ちゃんなんですけど、笑顔が急に怖く見える時もあって。スタンガンを持ってにっこり笑っているシーンとか、一つのパッケージとしてすごいすてきだったんです。なんか不思議な怪しさがある俳優さんだなって思いましたね」

――まだ話せないことばかりだと思うのですが、台本を拝読して大倉さんとのシーンも印象的な部分がたくさんありました。

「大倉さんはすごい優しい人で。一緒にわちゃわちゃする感じではなかったですけど、いろんなことに一切文句を言わず、粛々とやってらっしゃる印象がありました。すごいプロフェッショナルな方だなと」

本郷奏多、久しぶりに撮影現場で連絡先を交換した相手とは?――「クライムファミリー」インタビュー

――そんな皆さんと撮影されて、印象に残っているシーンがあれば教えてください。

「郷は、結構走ることが多くて。泥棒して逃げていたり、この時間までにどこどこに行かなきゃいけないから急がなきゃとか、外を走るシーンがたくさんで。ここ数年、プライベートではほぼ運動とかをしていなかったもので、毎日、朝走って夜走って…っていうのが、スタッフ含めみんなしんどそうでした(笑)。僕もしんどかったです…それしか印象に残ってないです(笑)」

――個人的に、郷の脳内で開催されるクイズ大会も印象深いのですが…。

「そのクイズのシーンを最初に読んだ時は、『これはどういうことかな。よく分かんないな』っていうのが正直なところだったんですけど。でも、ちゃんと読んでみると、そこがあるからこそ中和されている部分があったりして。いいアクセントにもなっているし、あらためて郷がどういうことを考えて選択をしているのかが分かる部分でもあると思うので。楽しみながらやらせていただきました」

本郷奏多、久しぶりに撮影現場で連絡先を交換した相手とは?――「クライムファミリー」インタビュー

――セリフの中で印象に残っているものはありますでしょうか。

「どこまでしゃべっていいのか分かんないですけど、お父さんを勇気づける一言があって。『あんたはあの家族のたった1人の父親なんだから!』って言う瞬間があるんですけど、あれはお父さんの背中を押すと同時に、郷自身に父親がいないからこそ出ているセリフでもあって。ちょっと切なくもあり、郷にしか言えないセリフなのかなっていう感じがして、いいセリフだなと思いましたかね」

本郷奏多、久しぶりに撮影現場で連絡先を交換した相手とは?――「クライムファミリー」インタビュー
本郷奏多、久しぶりに撮影現場で連絡先を交換した相手とは?――「クライムファミリー」インタビュー

――大変な撮影の中で楽しみだったことはありましたか。

「本当に現場に行くのがすごい楽しみでした! 僕の場合、作品によってはなじめない現場も結構あるんです(笑)。でも、皆さん本当に優しくてすごい明るくて楽しい現場だったので、行くのが楽しみでしたね。荒木くんとは趣味が似ていて話が合って。僕の感覚では結構懐いてくれていたので、2人でしゃべっているのがすごい楽しかったです。荒木くんから『よかったら連絡先を教えてください!』って言われたので、久しぶりに撮影現場で誰かと連絡先を交換しました(笑)」

――貴重なお友達ができた感じですかね!?

「はい、お友達ができました(笑)。今度遊ぼうねと話をして、これからの楽しみが増えました!」

本郷奏多、久しぶりに撮影現場で連絡先を交換した相手とは?――「クライムファミリー」インタビュー

――最後に、放送を楽しみにている視聴者の方へメッセージをお願いします!

「どんどん先が気になるような展開もたくさんあって、すごく気軽に見ていただけるドラマだと思います。見終わった後に、多少はすてきな気持ちが残るようになっているので、最後まで楽しみにしていてください!」

【プロフィール】

本郷奏多(ほんごう かなた)
1990年11月15日生まれ。宮城県出身。2002年に映画「リターナー」で俳優デビュー後、映画「GANTZシリーズ」「進撃の巨人」「キングダム」「鋼の錬金術師」「シン・仮面ライダー」、NHK大河ドラマ「麒麟がくる」、NHK連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」など数々の作品に出演。2023年12月にはNetflixシリーズ「幽☆遊☆白書」の配信が控えている。

【番組情報】

火曜ACTION!「クライムファミリー」
フジテレビほか
火曜 深夜0:35~1:05

取材・文/Y・O(フジテレビ担当) 撮影/尾崎篤志



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