浜辺美波、「らんまん」で神木隆之介“万太郎”を懸命に支える妻に!「心が通っていて自分で決めた道を貫く、そんな女性になっていけたら」2023/04/08
神木隆之介さんが主演を務める連続テレビ小説「らんまん」(NHK総合ほか)がついにスタート。神木さん演じる槙野万太郎が幕末から明治、そして大正・昭和と激動の時代の中で好きなもののためにいちずに突き進む姿を描きます。そんな万太郎と運命的な出会いを果たし、後に結婚する西村寿恵子を浜辺美波さんが演じます。
高知で酒造業を営む商家の一人息子として生まれた万太郎は、明るい性格だが虚弱な子ども。なぜか植物のことが好きで、集中すると周りのことも目に入らなくなってしまうほど。そんな万太郎を大人たちは不思議な子どもだと思っていますが、母親のヒサ(広末涼子)は、万太郎に穏やかな愛情を注いでいました。しかし、万太郎が6歳の時、ヒサが病気で死去。父親も早くに亡くしてしまっていた万太郎は、祖母・タキ(松坂慶子)の手で育てられることに。タキは、名家の跡取りとして立派な男子に育てようと、万太郎を藩校に入れます。最初は学校生活になじめなかった万太郎でしたが、植物の名前と挿し絵の載った本を見つけ、「その本が読みたい」という思いから熱心に勉強するようになりますが…。
今回はヒロイン・寿恵子を演じる浜辺美波さんに、役に対する思いや撮影現場の様子を伺いました。
――出演が決まった時の感想を教えてください。
「幼い頃から連続テレビ小説への出演の話を、祖父母などの周りの人から『出演したら見るのにな』と言われることが多くありました。祖父母が年齢を重ねてきているのに加えて、コロナ禍で会うこともできない中、何か恩返しできることはないかなと思っていたところに出演のお話をいただきました。祖父母も大変喜んでくれました。植物学者・牧野富太郎さんがモデルということで、私はお花が大好きなので、いろいろな巡り合わせに恵まれているなと感じています。決まった時は手が震える感覚があり、うれしさやいろいろな感情が入り交じって、その日の夜は眠れなかったです」
――脚本を初めて読んだ時の感想はどうでしたか?
「第1週の台本を読ませていただいた時はまだ幼い万太郎さんの時期で、寿恵子さんは登場していないのですが、万太郎さんの無邪気な感覚やお母さんとの思い出を読んだら、思わずポロっと泣いてしまいました。脚本家の長田(育恵)さんが描く人間味あふれる万太郎さんに、第1話からこんなに心を持っていかれるんだと驚いた記憶があります。すでに撮影は始まっているのですが、長田さんの脚本には言葉遣いや登場人物への配慮に愛がこもっていて、信頼できる方だなと感じています。温かくて幸せになるような話になっています」
――寿恵子を演じる上で意識していることを教えてください。
「最初にイメージしていた時より幼さが残っている女性として演じています。時代的にもお見合い結婚をする女性が多い中、17歳で万太郎さんと出会って、この人と結婚するんだと自分で決めてそれを貫く。その過程で女性としてたくましくなっていく寿恵子の成長を作っていけたらいいなと思っています。自分がやりたいことは何なのか、この人のことが好きなのにと、等身大の女性の葛藤を抱えながらも、心(しん)が通っていて自分で決めた道を貫く、そんな女性になっていけたらいいなと思います」
――久しぶりの神木さんとの共演ですが、印象が変わったことなどはありますか?
「いい意味で変わらない方だなと思いました。明るく無邪気な感じは昔から変わらず、現場の空気もそのお人柄で明るくしてくださいます」
――朝ドラ主演としての神木さんの姿はどう感じていますか?
「神木さんは、リハーサルの時はあえて台本を見ながらリラックスした雰囲気でやってくださっています。それは、神木さんがきっちりやると周りの人へプレッシャーがかかってしまうのを防いでくださっているのだと思います。引き締まっての撮影が1カ月、2カ月の期間ならば問題ないと思うのですが、朝ドラのような半年以上の長い期間での撮影になった時は、ずっと張り詰め続けるのはなかなか大変になってしまうと思います。だからこそ神木さんは、ちょっとしたミスをみんなで許せるような優しい雰囲気の撮影現場を作って、『らんまん』らしいいい座長の在り方を選んでくださっていて、その器の大きさに感服しました。撮影中もムードメーカーの万太郎さんがいるだけで、スタッフの皆さんの雰囲気が明るくなっています」
――浜辺さんから見た万太郎の印象を教えてください。
「神木さんが演じる万太郎さんは笑顔がとても印象的で、パァーっとした笑顔だけでなく何種類も笑顔があって、周りの人もつられて笑ってしまう花のような笑顔をしています。いろいろな人を巻き込みながら植物学を続け、たくさんの人と関わる中で、人を引きつける魅力的な笑顔や、おちゃめで真っすぐな子どもっぽい笑顔などが自然と出てくるような人なんだろうなと。それを見た寿恵子も幸せな気持ちになって、万太郎さんの笑顔が伝染して一緒に笑ってしまう。そこに寿恵子は引かれていっているんだと感じています」
――モデルの牧野富太郎さんと壽衛さんについて印象的なお話を教えてください。
「高知県の牧野富太郎植物園にお伺いした時に、2人のやりとりなども記録に残されており、職員の方が一つ一つ愛情深くお話をしてくださりました。植物の図鑑を描いていた時の字と、壽衛さんへ出した手紙の丸みが違って奥さんへの愛情が出ていたとか、手紙の中ではずっと壽衛ちゃんと呼んでいて、本当に最後まで仲の良いご夫婦だったと聞いて、うれしかったです。最後まで仲良く添い遂げる寿恵子さんと万太郎さんを演じるのが楽しみになったエピソードでした」
――今後の撮影で楽しみにしているシーンは何かありますか?
「明治維新の西洋文化が入ってくる時代なので、社交界のシーンがあると聞いていて、社交ダンスに挑戦します。そこのロケで、とても奇麗に美しい形で作っていただいたドレスを着るのを楽しみにしています」
――撮影で印象に残っていることを教えてください。
「私のクランクインは皆さんより少し後になっていたので、クランクイン前はどんな感じで撮影が回っているのかなと緊張していたのですが、撮影中の皆さんが『今こんな感じだよ、待ってるよ』と連絡をくださったので緊張が軽減されました。皆さんが温かく迎えてくださって、とてもうれしかったです」
――最後に視聴者の皆さんへ一言お願いします。
「今回、連続テレビ小説が愛される理由は何だろうとあらためて考えた時に、朝から爽やかな活気をくれて、すがすがしい風が体の中を抜ける感覚があるからではないかなと感じました。万太郎さんの天真らんまんな明るさを毎朝見ると、華やかで心が軽くなるようなエッセンスをくれるんじゃないかと思っています。忙しい方も天真らんまんで笑顔が咲き誇るような作品になっているので、見ていただきたいです」
第6回 あらすじ
9歳になった万太郎(小林優仁)は、峰屋の当主としての期待を一身に背負っていた。町人ながら、武家の子らが通う学問所への入学も許されたが、野山の草花に夢中な万太郎は気が進まない。祖母のタキに引きずられ、ようやく学問所に向かうも、門前で謎の男(寺脇康文)に水をかけられ、教室では雰囲気になじめず、しまいには武家の子らに目をつけられてしまう。
【番組情報】
連続テレビ小説「らんまん」
NHK総合
月曜~土曜 午前8:00~8:15ほか ※土曜は一週間の振り返り
NHK BSプレミアム・BS4K
月曜~金曜 午前7:30~7:45ほか
NHK担当 S・A
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