「見栄えとかを気にせず、飾らずにいく」。――「5時に夢中!」大島由香里インタビュー【後編】2023/04/10
4月3日より「5時に夢中!」(TOKYO MX)の新MCとして番組を盛り上げる大島由香里さん。インタビュー後半では、大島さんの前にアシスタントを務めた大橋未歩さんからのアドバイスや、「5時に夢中!」への心構えなどについて伺った。
――前任の大橋さんからアドバイスはありましたか。
「ありました! またね、大橋さんがすごいんですよ! 大橋さんは、言うこと言うことホームランだから、そこに対するプレッシャーはあるんですけど…。ただ、大橋さんと話をしていて、アナウンサーって自分の意見を言わないで仕事をしてきた職業だから、そこが大変だよねっていう意見は一致して。ある程度、自分でネタを持ってきて身を削らなきゃいけなかったり、イジってもらうための準備がたまに必要だったりするけど、そんなに構えすぎなくていいんじゃないっていうことはおっしゃっていました。あとは、いろいろと話題になる番組でもあるから、精神的な準備をしておきなって(笑)」
――どんな仕事もそうだと思いますが、精神的な心構えは絶対大事ですよね。
「大事! 注目度がとっても高い番組なんですよね。話題に上がるということは、番宣してくれているんだなっていうマインドでいこうかなって思っています(笑)。『5時に夢中!』のMCになるっていう発表があった時に注目度の高さをめちゃくちゃ感じたんですよ。『え、“ゴジム(5時に夢中!)”やるんだ!』って、古巣の人も含めて友達とか親族とかからすっごい反応があったので、やっぱりめちゃくちゃ注目度高いんだなって。いろんな見方をする人がいるだろうから、発言に気をつけつつも守りすぎない…あんまり好感度とか、見栄えとかを気にせず、飾らずにいこうっていうふうに思いました」
――ネットの反応は怖かったりしますよね…。
「めちゃくちゃ怖いし、私は絶対見ないんですけど、でも多分みんなイジってくるんですよ(笑)。『あ、そうやって言われるんだな』っていうことを最初は慣れるまで大変でしょうけど…悲観的になりすぎるのもおかしいなって思うので、そこをプラスに変えていく力っていうのはこれから鍛えていこうとは思います」
――この番組でやってみたいこととか挑戦してみたいことはありますか。
「私、共演者とがっつり仲良くなるとか、ご飯に行くことが全然ないんですよ。でも、『5時に夢中!』ってすごいつながりが強くて。それこそ大橋さんからも聞いたし、小耳に挟んだことがあるので…共演者とご飯に行きたい!(笑)」
――人となりを知るために大事だったりしますよね。
「ね、めちゃくちゃ大事ですよね。大橋さんが女子会開いたとか、垣花(正)さんがフグおごっただとか(笑)。それって、番組内でもネタになったりしているので、大事だなと思って。やりたいこと何ですかって聞かれて、それがまず出てくるのもどうかと思うんですけど(笑)。でも、積極的にそういうコミュニティーに溶け込めるといいなって思っていますし、そのあたりもちょっと自分の中でリニューアルしていこうと思っています」
――MCという立場にいながらもコーナーを持てるとしたら、どんなことをしたいですか?
「私が誰かに知識を授けようなんてものはないんですよ! 逆に出さしてもらっている…楽しませてもらっている立場なので。でも何かやらせてもらえるってなったらチャレンジ系もやってみたいし、お酒を飲めるんだったら飲みたいけど、でもそれはちょっと危険だし(笑)。私、結構ロケとか外に飛び出すのも好きなんですよね。それこそ、1人でロケ行ってスタジオの皆さんにも見てもらって、ツッコんでもらうのも最高! ツッコまれてもありがたみしかないので、自分のイメージを壊していきたいし、どんどんイジられたいし…って思っています。なかなか伝わんないんだけど(笑)。ツッコむの怖い感じがあるっぽいんですけど(笑)、どんどこどんどこツッコまれたいなって思っています!」
――これを見た方はじゃあツッコんでいくぞ!と(笑)。
「けちょんけちょんに言われても全部打ち返したいし、全部打ち返せるようになりたいですね(笑)」
――フジテレビ時代と大きく変化した部分を伺えますでしょうか。
「全部違いますね(笑)。ベースとしてフジテレビで学んだこと、携らしてもらったことがあってこその今のお仕事だから、感謝はめちゃくちゃある。キャスターとして正統派な王道の道を歩んできましたけど、でも、根はこっち(情報バラエティー番組)がベースなんで(笑)。でもね、自分のやりたいことだけやっていてもきっと楽しくないんですよ、成長もないし。だから、絶対に自分で選ばない環境にポンといれられて築いた取材力とかインタビューさしてもらった経験、現場に運んだ距離は、その時にしかできなかった経験だなって。いる環境は全然違いますけど、根底はそんなに変わらずどっちの仕事もやっていけるのかなって思いますね」
――フジテレビ時代があったから、今のお仕事も楽しい…?
「もちろんです! テレビ自体が好きだし、いろんな番組を見て自分も影響された部分がすごく大きいし、こんなに幅広くいろんな仕事をさせてもらっている人ってなかなかいないよなって。それこそ、ドストレートのニュースをやっている人が、ドバラエティーをやるって、なかなかないじゃないですか。逆に、ドバラエティーやっている人が、本当にドストレートのニュースで現場まで足を運んで…っていう人もあんまりいないと私は思っているので、その両方を経験できていることはすごく幸せだし、これからも限界とかをあんまり決めずに、もっと幅広くやっていきたいなって思っています」
――テレビもお好きとおっしゃっていましたが、今後出てみたい番組とかありますか。
「私、フリーになってから体張る系やりたいって言っていたんですけど、もうそろそろ体力が…(笑)。前は、無人島脱出したいとかいろいろ言っていたんですけど、子どももいるし、帯番組をやらせてもらっているので、なかなか時間の自由がない(笑)。でも、まずはあれやりたい! これやりたい!よりも、今こうやって新しい『5時に夢中!』というおうちができたので、そこのおうちの模様替えをちゃんとして、慣れていくっていうことが今、私のやるべき仕事だなって思いますし、番組内でも幅を広げられたらいいなって。ちょっと余裕が出てきたら、その経験がさらにほかの番組でも生かせたらなっていうことは思っていますけど…今は『5時に夢中!』に向き合わなきゃなっていう感じです!」
――慣れてきてご自身の中で方向性が決まったころに、違う番組でご活躍されている姿が見られるかもしれないですね。
「あまりね、方向性とか決めたくないんですよね。方向性を決めずに、自分もびっくりするような面が発見できたらいいし、自分の変化していく様子っていうのも自分自身が楽しめたらいいなって。ルールを作らないっていうふうに決めています。私、1個ルールを決めるとめちゃくちゃ真面目に守ろうとするんですよ(笑)。だから、私はルールを決めない方がいいんだなっていうのを、この数年でようやく分かってきたので。与えられたことというか…くださった仕事っていうのは、全力でやりますけど、そこに変な拒否は持たず、全部を楽しみたいですね」
――では最後に、これからの意気込みをお願いします!
「多分、長い視聴者の方も多いと思うので、そういった方々にどう映るかなっていう緊張感もありつつ…今回のリニューアルを機に見てくださっているっていう方がいたら、その方々も大事にしたいので。MCという立場ですけど、私もイチ視聴者、イチ“ゴジム”ファンとして楽しんで、毎日オンエアをやらせてもらいたいと思うので、一緒に楽しんで見てほしいです!」
【プロフィール】
大島由香里(おおしま ゆかり)
1984年1月24日生まれ。神奈川県出身。2007年にフジテレビ入社後、「ニュースJAPAN」「あしたのニュース」などの報道番組をメインに担当。17年にフジテレビを退社後は「バラいろダンディ」(TOKYO MX)のアシスタントを務めたほか、さまざまなバラエティー番組などで活躍中。自身のYouTubeチャンネル「大島由香里に乾杯!」には、すっぴん姿での晩酌動画やバイク動画がアップされ素の姿が見られる。
【番組情報】
「5時に夢中!」
TOKYO MX
月~金曜 午後5:00~5:59
取材・文/Y・O 撮影/尾崎篤志
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