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杉野遥亮、撮影序盤は怖くて緊張していた!? 「どうする家康」でひょうひょうとした榊原小平太を好演中!2023/03/25

杉野遥亮、撮影序盤は怖くて緊張していた!? 「どうする家康」でひょうひょうとした榊原小平太を好演中!

 第11回(3月19日放送)の大河ドラマ「どうする家康」(NHK総合ほか)では、姓を徳川に改めた家康(松本潤)が、武田信玄(阿部寛)と意外な形で会い、今川領に対する密約を交わすことになりました。人質だったとはいえ、今川に恩がある家康は戦うことに抵抗を感じながらも、今川領である遠江の引間城へと兵を進めるのでした。

 今回は、名門・榊原家に生まれるも、次男であることから自由気ままに生きていたところを家康に見いだされ、後に徳川四天王として徳川家を支えることになる榊原康政(小平太)を演じる杉野遥亮さんから、初めての大河ドラマの印象や、小平太を演じるにあたって心掛けていることなどを伺いました!

――初めての大河ドラマ出演になりますが、撮影で驚いたことはありますか?

「一番驚いたのは美術セットです。そしてスタッフさんの多さ。ドラマはスタッフさんが多いのは当たり前ですが、大河ドラマは歴史を扱っていることもあって、たくさんの専門のスタッフさんがいろんなところで密に関わり合っているんです。美術セットについては、スタジオに入った時に池があったことがあり、驚いたのを覚えています。しかも、毎週美術セットが変わるので、その度に『これは先週も使っていたセットの一部を利用しているんだな』などと考えて見るのは面白いし、楽しいです」

――古沢良太さんの脚本の魅力を教えてください。

「台本を読んでいる時に『すごいな、面白いな』と視聴者として楽しんでいる感覚があります。台本の中には考えてしまうものもあるのですが、古沢さんの台本は何も考えずに『面白かった!』と読めるんです」

――読みやすい=演じやすい台本なのでしょうか?

「難しいですね。個人的には読みやすい=演じやすいではないと思っています。お芝居の仕方によって違いますし、人それぞれだと思います。古沢さんの台本は、『そういう切り口があるんだ!』という新しい発見や勉強になることがたくさんあります」

杉野遥亮、撮影序盤は怖くて緊張していた!? 「どうする家康」でひょうひょうとした榊原小平太を好演中!

――以前、時代劇に苦手意識があったとコメントされていましたが、時代劇のどんなところが苦手でしたか?

「所作が完璧に自分の中に入っていないことや、言葉遣いが現代とは違うこと、そして時代劇ですてきだと思う人を見ても、理由が分からなかったんです。分からないことに飛び込むことが怖いから苦手意識がありました。所作にとらわれてしまうと現場で自由に動けないことがあるので、これまでは不自由さも感じていたんです」

――実際に参加されていかがでしたか?

「最初は時代劇についてガチガチに考えていたんですが、今作は新説も積極的に取り入れ柔軟な解釈もされているので、もっと自由にフランクにやっていいんだと思えたんです。それから、この時代をもっと知りたいと思うようになりました。学生時代は日本史に興味がなく、それこそ苦手意識があったのですが、今作は分かりやすくて興味につながりました。大人になったからというのもあるのかもしれませんが、次へのステップになっている感覚があります」

――セットから大河ドラマのすごさを感じたということですが、周りの反響からすごさを感じたことはありましたか?

「僕個人はうれしいんですが、友達も少ないので反響はあまり届かないです(笑)。でも、放送後に監督から『こんなふうに小平太の反響があるよ』と声をかけてもらえたのはうれしかったです」

――第2回(1月15日放送)で大樹寺にやって来た家康と運命的な出会いをした小平太ですが、家康のどの部分にひかれて一生ついていこうと決めたと思われますか?

「一瞬で一生ついていこうと決めたわけではなく、最初はいろんな気持ちが混在していたというのが一番リアルじゃないかと思います。大樹寺で殿(家康)が変化を遂げて、人々を引っ張っていく姿を見て衝撃を受けたのでしょうけど、小姓になった時も、まずは家臣団に入れたことがうれしく、出世したい、領地が欲しいということが原動力になっていたと思うんです。けれど、殿といろんなことを共にして、第12回(3月26日放送)で今川氏真(溝端淳平)と対峙(たいじ)する姿などを見ていくうちに、小平太の中で好きだな、信頼できるな、ついていきたい、支えたいなと少しずつ思っていったんじゃないかと感じています」

――殿を演じる松本さんの印象はいかがですか?

「本当に殿だなと思っています。自分が言うのはおこがましいですが、松本さんが一生懸命頑張っている姿を見ると自分も頑張ろうと思えるんです。そういうふうに周りにも火をつけてくれる方です」

杉野遥亮、撮影序盤は怖くて緊張していた!? 「どうする家康」でひょうひょうとした榊原小平太を好演中!

――第6回(2月12日放送)で小平太が初陣に出る際、手作り感満載のちぎれ具足を身に着けていましたが、最初に見た時や実際に身に着けた時、いかがでしたか?

「衣装合わせで見た時に『そんなにボロくないんじゃない?』と思ったのですが、他の人と比べたらボロボロでした(笑)。でも史実でもそうだったらしいので、これは小平太のすごくチャーミングなところだと思っています。自分は着られてうれしかったですが、戦闘には不向きです(笑)」

――小平太はマイペースでひょうひょうとしていますが、どのような役作りをして撮影に臨まれましたか?

「役を演じる上での下準備としては、乗馬や所作を学びました。第6回で家臣団のみんなの前にちぎれ具足で出ていく小平太は、すごくひょうひょうとしたキテレツなキャラクターでしたが、実際の僕は、撮影序盤だったこともあり、みんなの前に出ていくのが怖かったですし、結構緊張していたんです。その時に、『もしかしたら小平太も同じ気持ちだったかもしれない』と想像して、そういう部分をリンクさせて演じました。自分が悩んでいる時は、そのまま役に投影してしまおうと。今後、自分の中で役をつかみ切った時に明確な答えをポンと出せるのかもしれませんが、今はこれでいいと思っています」

――準備をして作っていくというより、その時の自分と現場の空気を感じつつ演じているんですね。

「そうですね。小平太も周りの空気を感じている人だと思っています。それが今はすごくマッチしていると思っています」

――では、小平太とご自身の似ているところや違う部分を教えてください。

「小平太は自分の意見を持っていて、立ち位置も理解していて、頭がいい。自分のことを頭がいいとは言いませんが、小平太を演じていると感覚的に分かる瞬間があります。違うところは、僕はそもそも平和主義なところです」

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――小平太と平八郎(本多忠勝)のやりとりがコミカルで面白いです。平八郎を演じる山田裕貴さんとの“平平”コンビはいかがでしょうか?

「山田くんとは誕生日が一緒なので運命的なものは感じていますが、山田くんと僕は全然違うタイプ。真逆のところにいる2人で、まさに小平太と平八郎の関係と同じだなと感じています。小平太が“柔”だとしたら平八郎は“剛”。平八郎が前に出ていく時には小平太は後ろから見ていて、逆に平八郎が下がった時に小平太が前に出ていくなど、そのバランス感がとてもよくて、こういうのをコンビというんだなと感じながら現場にいます。でも実は最初の頃、小平太は平八郎の子分なんです。年下ですし」

――芝居のアプローチ的にも山田さんと相反する感じですか?

「山田くんに聞いたことがないので分からないですが、芝居のアプローチは違う気がしています。役も向き合い方も人間性も結構真逆で、それがそのまま役に表れている感じです。でも、一緒に芝居して、モニターを見た時に面白い映像が撮れているので不思議だなと。これもご縁だと思っています」

――とてもいいコンビに見えます!

「本当ですか。今後もちょっかいをかけたり、かけられたり、助け合ったりと、常に2人でいる感じです」

――山田さんと共演してどんな役者だと思われましたか?

「以前同じ作品に出演していますが、その時は1回も現場で会っていないので、実質今回が初共演なんです。俳優としては、血気盛んで前へ前へという精神があって、自分にはないところを持っている人だと思っています」

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――松本さんが、家臣団は本当に仲が良く絆が深いとおっしゃっていましたが、家臣団の絆についてはいかがですか?

「作品を作るにあたって、みんなが同じところを見ていると感じます。僕は普段あまりしゃべる方ではないですが、いろんな方と満遍なく話をしています。それはこの作品だからこそというのもあるかもしれません」

――演じていて楽しかったシーンはありますか。

「一向一揆のシーンは楽しかったです。そして、第11回(3月19日放送)で武田信玄が出てきたところです。殿と平八郎と小平太で栗拾いをして、3人でおしくらまんじゅうをしている時に信玄がやって来て、最初は気付かないんですが、話の内容からだんだん信玄だと分かってくるシーンは楽しかったです。ほのぼのしていたのに、信玄の登場によって空気が一変したんです」

――やがて、小平太は康政と名を改め、戦や行政面で活躍しますが、今後出てきたらうれしいエピソードはありますか?

「秀吉(ムロツヨシ)の逆鱗(げきりん)に触れる文書をばらまいたことで、激高した秀吉から懸賞金をかけられる史実があるんですが、今の小平太からそれがすごく想像ができるので、あったらいいなと思っています。ほかには、関ヶ原の戦いに徳川秀忠と共に遅れて到着するのですが、そのシーンもあるとしたらどんなふうに描かれるか楽しみです。そういうふうにピックアップしてフォーカスしてもらえたら、自分もどうしようと考えますし。それと、最近アクションが楽しいんです」

――戦いたいですか?

「現場にすごく一体感があって、いいものを作るぞという思いが分かりやすく一つになる感じがして楽しいです。最近、汗をかく機会がなかなかないこともあって、一層楽しいというのもあります」

――今後、実年齢より上の年代まで演じることになりますが、日々の積み重ねを経ることで自然と年もとっていけそうですか?

「漠然と不安はあるし、体格や骨格など、どうしようかなと悩むところはありますが、なんとかなるかと思っているところもあります」

――家康と小平太は今は仲間で幼なじみのような近い関係ですが、この先は変化していきますよね。

「最近の撮影では小平太が殿に『お顔色が優れませぬが』なんて言っているんです。それをリハーサルで見ていた監督から『成長したな』と言われて(笑)。本当にそう思います。小平太と平八郎が横で並んで、殿が前に座っている空気がとても良くて、今放送されている3人とは全然違う締まった感覚があるんです。こういうふうに家臣団や関係値が変わっていくと思ったら、すごくワクワクして、今後もっと頑張りたいと思いました」

――ありがとうございました!

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【プロフィール】

杉野遥亮(すぎの ようすけ)
1995年9月18日生まれ。千葉県出身。おとめ座。O型。2015年、第12回FINEBOYS専属モデルオーディションでグランプリを獲得。17年、映画「キセキーあの日のソビトー」で俳優デビュー。以降、ドラマ「恋です!~ヤンキー君と白杖ガール~」(日本テレビ系)や「ユニコーンに乗って」(TBS系)、映画「東京リベンジャーズ」など数々の作品に出演。現在放送中の「罠の戦争」(フジテレビ系)に蛯沢眞人役で出演中。

【番組情報】

大河ドラマ「どうする家康」
NHK総合
日曜 午後8:00~8:45ほか
NHK BSプレミアム・NHK BS4K
日曜 午後6:00~6:45

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NHK担当/K・H



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