【「仮面ライダーギーツ」SPインタビュー】「環境変われど願いをかなえたい気持ちがあれば頑張れる」――杢代和人と並木彩華が語る“チーム・ジャマト”の魅力とは2023/03/26
テレビ朝日系で現在放送中の「仮面ライダーギーツ」。街の平和をかき乱す謎の存在・ジャマトと戦うリアリティーライダーショー「デザイアグランプリ」を舞台に、「黎明編」「邂逅編」「謀略編」「乖離編」を経て、物語は新章「慟哭編」に突入。
ゲームマスター・チラミ(山崎樹範)が進行する「デザイアグランプリ」は、ジャマトのスポンサー・ベロバ(並木彩華)がチラミのヴィジョンドライバーを強奪したことで続行不可能に。さらに、プロデューサー・ニラム(北村諒)が所持するヴィジョンドライバーを手にするため、ベロバは「ジャマトグランプリ」の開催を宣言。不幸な世界をかなえられる「ジャマトグランプリ」を止めるべく、浮世英寿/仮面ライダーギーツ(簡秀吉)ら「デザイアグランプリ」出場者、さらにはジーン(鈴木福)らサポーターも立ち上がり、両者の一進一退の先の読めない展開が続いています。
回を重ねるごとに勢いを増していくチーム・ジャマト、攻撃の主軸を担うのが「デザイアグランプリ」でジャマトの攻撃を受け消滅したはずの吾妻道長/仮面ライダーバッファ(杢代和人)。ジャマーガーデンに移送され、初めは目を疑う光景の連続に戸惑いを持っており、苦痛を伴うジャマトバックルでの変身によって消耗していた道長も、「仮面ライダーをぶっつぶす」という願いを胸に、人間たちの不幸が大好きなべロバらと共謀。ただ真っすぐに、英寿らの前に立ちはだかっています。
しかし、先ほど放送された第28話のラストでは、ベロバの持つヴィジョンドライバーを道長が強奪。そして、そんな道長に不敵な笑みを見せるベロバ。2人の複雑な関係は、今後の物語を動かしていくこと間違いありません。次週の放送まで待ち切れない中、ここでは道長を演じる杢代和人さん、ベロバを演じる並木彩華さんのインタビューをお届けします。ここまでの撮影を振り返ってもらうと、意外な裏話と共に2人の関係性、そして“ジャマトの団結力”が見えてきました。
――ここまでの撮影を振り返ってみていかがですか?
杢代 「目まぐるしく環境も変わってきたし、作品の奥深さもすごく出てきて、本当にあっという間です。撮影をたくさんいただけることへのありがたみや幸せは常にあるので、毎日新鮮な気持ちで楽しめています。道長自身は環境がすごく変わりましたが、一貫して彼の願いは変わらない熱い男なので、どんなセリフを言ったとしても心の奥にある願いというのは変わらないように、自分の役作りの一つにしています」
並木 「本当に楽しいですね。演技が好きで、ずっと演技がしたくてレッスンを受けてきたけど、なかなか作品に出ることができない状況が続いてる中での『ギーツ』だったので、こうやってお芝居できることが本当に幸せですし、ぜいたくだなと思います。毎日が学びの連続で、とても楽しいです」
――取材部屋に入ってこられる際、お二人の仲の良さを感じました。お互いの第一印象はいかがでしたか?
並木 「『ギーツ』に出る前からネットとかで杢代さんのことを知っていたので、『あ、見たままの人だな』と思いました」
杢代 「恥ずかし!(笑)」
――出会う前の杢代さんにはどんなイメージを持たれていたか、伺っても…?
杢代 「いい質問! ちょっとどうなのよ、出会う前の印象は」
並木 「うーん…(とかなり悩む)」
杢代 「(小声で)ここ大切よ…」
並木 「真面目な感じだな〜と思っていたんですけど、お話するとそんなことはなかったんです(笑)。でもいい意味でギャップがあるというか、やる時はやる感じがすごく頼もしくて、いい意味で印象のままの方でしたね」
杢代 「なんで僕が恥ずかしくならなきゃいけないんですか!(笑)。熱くなってきましたよ」
――(笑)。杢代さんはいかがですか?
杢代 「本当にこの子はすごいと思いましたね。それこそお芝居に真っすぐだし、何より年齢を聞いてまずびっくりして。初対面が本読みの時だったんですけど、その時にもっと上の世代かと思ったんです。でも実は3歳差、しかも自分が年上なことにびっくりして。何より、監督が伝えたものをすぐ吸収して演技に切り替えるところが本当にすごくて、僕も『負けてられないな、頑張らないとな』と思いました」
並木 「ありがとうございます!」
杢代 「まぁ、僕も言わせていただくと、中身はそこまで真面目ではないんです。演技はすごく真っすぐなんですけどね(笑)」
――撮影以外で印象的なエピソードはありますか?
杢代 「いや〜、たくさんあります。一緒のシーンがすごく多いので、いろいろな話もします。個人的に、僕は年下の方への接し方があまり分からなかったので、最初はどうしたらいいか分からなかったのですが、並木さんは同い年の感じで話せるというか。考え方も合うところがあるので、打ち解けて話せたなと思いますけど…どうですか?」
並木 「考え方がすごく似ていますね。先輩として尊敬できるところもすごくありますし、カメラが回っていないところでは明るく話しかけてくださって。先輩だけど、先輩っぽくない部分もある…合ってますか?(笑)」
杢代 「なんというか、あまり先輩面をしすぎないないようにしています」
並木 「そうですね! いい意味で、先輩だけど先輩っぽくない方なんです」
杢代 「でもね、エピソードと言ったらやっぱり“あれ”があるじゃないですか」
並木 「ちょっと待ってください、絶対“あれ”じゃないですか(笑)」
杢代 「去年のクリスマスに朝から撮影だったんです。僕はクリスマスが1年で一番好きな日なんですけど、撮影だからやりたいことはできないなと思っていたら、並木さんも1日撮影で。『並木さんもクリスマスパーティーだったり、にぎやかなクリスマスはできないんだろうな』と思ったらちょっと悲しくなっちゃって。それでふと並木さんに「何か欲しいものとかないの?」と聞いたら、『モバイルバッテリーがない』と言っていたので、『おお、それなら』と思ってプレゼントしたんです」
並木 「杢代さんが買ってくれたんですけど…それが不良品だったという(笑)」
――(一同大爆笑&気まずそうな杢代さん)。
並木 「家に帰って『あ、使える』と思って、次の日も使おうとしたら充電できなくて、その時に『これ、不良品だ』と気づいたんです」
――びっくりですね(笑)。杢代さんにはどう連絡されましたか?
杢代 「もう言わなくてよくないですか…?」
並木 「すぐに連絡して、『杢代さん、不良品でした』と(笑)」
杢代 「恥ずかしくなっちゃう(笑)。僕、その時だけ先輩面をしたんですよ。何も言わずに買って渡したから、『杢代さん』って並木さんから連絡が来て感謝の文が来るのかなと思ったら、充電器の写真と一緒に『これ不良品でした』って(笑)。しかも『でも、気持ちは受け取りました!』みたいな、僕が一番気まずくなる文まで送られてきて…」
――並木さん、トドメの一言まで…。
並木 「違います! 感謝を伝えようと思って!」
杢代 「(声を張って)なので、後日新しいやつをちゃんと買って渡してます! 僕、二つ買ってますから!」
並木 「私、当日にもちゃんと『ありがとうございます』と送ったんです! でも、次の日に壊れちゃったから『壊れちゃいました…』と言って…面白かったですね(笑)」
杢代 「まさか二つ買うとは思っていなかったです(笑)」
――でも、その一件があったからこそ、お二人の距離も縮まったのかもしれないですね。
杢代 「それで縮まった感じはあります」
並木 「充電器のおかげですね」
――今のエピソードを聞くと、途中から現場に合流した並木さんも、あまり緊張せずに撮影できているのではないでしょうか?
並木 「緊張することは今ではないですね。それこそ、周りの方も含めてすごく優しくて、和気あいあいとしていて。カメラが回っていないところでも話しかけてくださるので、とてもリラックスして撮影に臨めるようになっています」
――一緒のシーンが多いとのことですが、印象的なシーンを教えてください。
並木 「私はやっぱり一番最初のジャマーガーデンのシーン。あそこが印象に残っていますね」
杢代 「道長が目を開けるところだよね?」
並木 「そうです」
杢代 「あのシーンは僕も印象に残っています、ちょっと思い出深いというか。あとは“ミッチー”と呼ばれるシーンはちょっとビクッとします。『頑張ってね、ミッチー』『あなたが邪魔してね、ミッチー』と、“ミッチー”と呼ばれるシーンは吾妻道長としても身構える感じがあります」
並木 「そうやって言えるのは、ベロバしかいないですね」
杢代 「確かに」
――ベロバはあくまで道長のサポーターとして関わっていますが、並木さんから見て、ベロバがあそこまで道長にひきつけられるのはなぜだと感じていますか?
並木 「やっぱり、ブレないところじゃないかなと思います。『ジャマトグランプリ』だったり『デザイアグランプリ』だったり、いろいろあっても道長の『仮面ライダーをぶっつぶす』という思いは根っこにあるから、ずっとブレない行動をしてきていて。その真っすぐさみたいなところがベロバは気に入ったと思うので、そこが彼の魅力なのではないのかなと思います」
――一方で、道長はデザイアグランプリ側からジャマト側につきましたが、それによる道長の変化は演じていてどう感じていますか?
杢代 「今までは、『デザイアグランプリ』というゲームに勝たないと願いはかなわないと思っていたのが、環境変われど願いをかなえたい気持ちがあれば別の場所からでも頑張れる、強く動けるんだと思うようになりました。いろいろな手段を使えるようになったのも、環境が変わって大きく変化したことなのかなと思います」
――ある意味、道長はデザイアグランプリ側とジャマト側、両方に立った数少ない人物になりますよね。両方に立ったからこそ気づいた作品の面白さを教えてください。
杢代 「『仮面ライダー同士が戦って、ゲームに勝った者が願いをかなえる』という分かりやすい話なんですけど、その中には過去と未来、そして現在が絡み合って、一人一人がかなえたい願いの奥にあるものがあるからこそ、作品にも深みが出るというか。おのおのがどんな気持ちでゲームに参加しているのか、それこそジャマト側とデザイアグランプリ側に分かれてもかなえたい願いがみんなにあるのがとてもすてきだなと思うんです。いろいろ変化はあるけど、より面白くなっています」
――お二人の関係に加えてジャマト側の一体感もすごく感じます。撮影中でのチーム・ジャマトの雰囲気はいかがですか?
並木 「チーム・ジャマト4人で一緒のシーンがすごく多くて。皆さん、年齢がバラバラなんですけど、すごく仲がいいんです。バラバラだからこそ、いろいろなお話が聞けるから、ずっと話してますよね?」
杢代 「(アルキメデルを演じる)春海四方さんがたくさんお話してくださるので、それがうれしくて。みんなで春海さんに質問攻めした時もありましたし、それこそ(五十鈴大智/仮面ライダーナッジスパロウを演じる)後藤大さんが結構ボケてくださるんです」
並木 「めちゃくちゃ面白いんですよ!」
杢代 「後藤さんのボケに僕がツッコむのはテンプレ化してきています。仲もいいし、一緒に話していても楽しいです」
――特に印象に残っているお話はありますか?
杢代 「結構たわいもない話をしてるんです。並木さん、どうですか?」
並木 「くだらない話は多いですね。だから、なんというか、(小声で)覚えていない…」
杢代 「ちょっと!? 僕だけだったらまだいいけど、春海さんも後藤さんもいるよ!?」
並木 「ごめんなさい! でも、本当にたわいもない話ばかりで、それが逆に楽しいんです」
杢代 「後で春海さんに言ってもいい?」
並木 「やめてください(笑)。逆に杢代さんはあるんですか?」
杢代 「うーん(と少し悩んで)…春海さんからさまざまな現場での思い出話や、『この撮影地でこういう撮影をしたんだよ』『こういうのが大変だったけど、こういうのは楽しかったな』という話を3人で聞いている時は楽しかったです。僕はまだ駆け出しですけど、これからいろいろな撮影地で撮影してみたいと思いました。『ギーツ』の撮影が終わった後の意欲がかき立てられたというか」
――お話を聞いていると、春海さんが裏ボスのような感じがありますね。
杢代・並木 「あー、確かに!」
並木 「春海さんは大先輩ですから。言葉の重みが違います」
杢代 「でもすごく優しいです。めちゃくちゃ面白い話があって」
並木 「なんですか?」
杢代 「みんなでお弁当を食べていたんです。そしたら、春海さんのこめかみあたりにご飯粒がついていて。僕たちは全員気づいていたけど、大先輩だから言えないなと思っていたんです」
並木 「杢代さんとも目が合って、『あぁ…さすがに言えない』と思っていたら…」
杢代 「後藤さんが『あ、なんかご飯ついてますよ! なんでそんなところについたんですかね?』と言ったんです。あれは本当にびっくりしました」
並木 「ちょっと笑えなかったです(笑)。『あ、そんなストレートに聞いちゃう?』みたいな」
杢代 「『遠回しじゃなくて、ストレートに言えちゃうんだ』っていう感じ(笑)」
――物語はジャマトグランプリが続く中、道長とべロバの関係も先が読めない展開が続いています。今後の見どころを最後に教えてください。
杢代 「ジャマト側とデザイアグランプリ側でいろいろな願い、思いが交差する中で、誰が最初にかなえるのか、あとは最初の頃はまだ明かされていなかった『デザイアグランプリ』の謎だったり、それこそ浮世英寿の謎が徐々に明らかになってきたので、物語も目まぐるしく変わっていくと思います。ギーツも新しいフォームになったりと、戦いがどんどんクライマックスに向かっていると思うので、楽しんでほしいなと思います」
並木 「最初に『なんでここはこうなんだろう?』『あれ、ここに違和感を感じるな』と感じた部分の謎が一気に分かり始めてくると思うので、その衝撃的な展開は見逃さないでいただきたいです。ベロバの部分で言うと、人の不幸を見てゾクゾクしたいというのはずっと変わらない部分だけど、なんでも自分の思うがままにするのがだんだん難しくなってくるんです。そうなった時に見せるベロバの余裕のなくなってきた表情、悔しそうな表情、そういう新しい一面も内面の部分と一緒にちょっとずつ出始めてくると思うので、そこにもぜひ注目していただけたらなと思います」
杢代 「…完璧じゃん」
並木 「ありがとうございます!(笑)」
作品ではミステリアスで落ち着いた雰囲気を持つ道長とべロバ。その雰囲気を体現するかのように、10代とは思えない落ちつきぶりで写真撮影に応じる杢代さんと並木さんに、記者含めスタッフもただただ驚くばかり。しかしインタビューでは一転、話を聞いていくと杢代さんの“不良品プレゼント”の話などが次々と飛び出し、笑いの絶えないあっという間の取材となりました。
【プロフィール】
杢代和人(もくだい かずと)
2004年5月20日生まれ。東京都出身。ダンスボーカルユニット「原因は自分にある。」のメンバー。主な出演作にドラマ「あせとせっけん」(MBSほか)、「FAKE MOTION-たったひとつの願い-」「卒業式に神谷詩子がいない」(ともに日本テレビ)など。
並木彩華(なみき あやか)
2007年4月18日生まれ。千葉県出身。17年、「ちゃおガール2017☆オーディション」でグランプリを受賞。ドラマ「ファイトソング」(TBS系)、「未来への10カウント」(テレビ朝日系)、「霊媒探偵・城塚翡翠」(日本テレビ系)などの作品に出演。
【番組情報】
「仮面ライダーギーツ」
テレビ朝日系
日曜 午前9:00〜9:30
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【締切】2023年4月20日(木)正午
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取材・文/平川秋胡(テレビ朝日担当) 撮影/蓮尾美智子
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