「女神の教室~リーガル青春白書~」もいよいよ最終回。座長・北川景子が明かす南沙良、高橋文哉ら学生たちのすてきなところとは…? 2023/03/20
北川景子さんが主演を務め、法科大学院、通称・ロースクールを舞台に、教員と法曹三者を目指す学生たちのリアルな日常と成長を描くリーガル青春群像劇「女神(テミス)の教室~リーガル青春白書~」(フジテレビ系)もいよいよ本日3月20日に最終回を迎える。
座長として本作をけん引してきた北川さんに印象に残っているシーンや、学生役の南沙良さん、高橋文哉さん、前田旺志郎さん、前田拳太郎さん、河村花さんの魅力などをたっぷりと語ってもらった。
――全撮影を経て、柊木雫という役への意識の変化はありましたか。
「裁判官だったところから始まって、第1話のうちにロースクールに派遣されました。初めは教員としては新人で素人だから、どういうふうに学生と向き合ったらいいのか、どういう講義をすることがみんなにとっていいのかと、自分なりに一生懸命考えてやっている感じだったんですけど、徐々に学生たちも心を開いてくれて、教員としての自分にも少しずつ自信がついて、こういうふうにやっていこうという方向性みたいなものも決まっていった感じがします。途中、教えていこうと思っていることが正しいのかどうか迷うシーンもあったんですけど、最終回に向けて迷わずに向き合っているなという感じです」
――柊木を演じていく中で、ここが好きだな!と思う部分があれば教えてください。
「ちゃんと一人一人に向き合っているところというか。裁判官の時は裁判官の時で、被告人に向き合って対峙(たいじ)して、時間をかけて話し合ってきたと思うんですけど、教員になってからは、学生たち一人一人と向き合って、講義以外の部分でも、人の悩みとか心配事とか、そういうものも受け止めるというか。人としての器の大きさ、キャパシティーがすごく広いところ…自分の仕事のことだけじゃなくて、いろんな人のことを受け入れようと思うところは、すごくいいなって思います」
――魅力がたっぷり詰まった本作ですが、一番印象に残っているシーンはどこになりますでしょうか。
「一番印象に残っているシーン…そうなると第1話かなあ。ロースクールで『自分はここで法律のことを学んだみんなの先輩だよ』って言うシーンがすごい好きなシーンです。自分の生い立ちというか、自分もエリートじゃなかったことをみんなに話すシーンだったんですけど、学生役のみんなと初めてがっつり撮った場面なんですよね。一人一人の役者さんの顔をしっかり見て話したシーンだから印象に残っていますね。あとは、(山田裕貴演じる)藍井(仁)先生とうなぎ屋さんで話したシーンや、模擬裁判も。模擬裁判は、基本的に私は見守っているだけなんですけど、みんなに討論させたり考えさせたりした後に柊木が笑っているカットを撮る…なんかそれが好きというか(笑)。柊木が『こうしなさい、ああしなさい』とか、『これはこの判例を用いてこうするのが正解なんだよ』って正解を先に教えるんじゃなくて、わざわざ裁判をさせて意見を出させる、実務を体験させることがロースクールではすごく必要なことで。それができる場所ってすごい貴重だし、大事だと思うんです。だから、こういうシーンっていいなって、思いながら撮影していました。最後、それでいいんだよみたいに笑うだけっていう感じですけど、いい先生っぽいですよね。ちゃんと見守って導いていることが分かるいいシーンだなって思います!」
――山田さんがクランクアップした際の北川さんの涙が印象的でした。山田さんとの撮影で思い出深いシーンがあれば教えてください。
「『私は私の授業を続けます!』って宣言したところや、判例に残らないから学んでほしかったということを藍井先生に言うシーン、お互い立場が違っても折り合いをつけないとやってられないんじゃないかという話をするシーンが印象に残っています。あとは、藍井先生は藍井先生の講義をこれからも続けてくださいと伝えるシーンとか、このロースクールにとってどれだけ藍井先生が大切かと話をする場面もあったんですけど、2人のシーンは全部思い出深いですね」
――5人の学生役の皆さんとの撮影を振り返っての感想を伺えますでしょうか。
「楽しかったです! 本当に5人が仲良くて。待っている間とかも5人でまとまってしゃべったり、笑っていたりすることが多くて。なんかよかったなって思うというか…若い頃にやったドラマって思い出に残ったりするんですよね。だから、楽しい現場だったなと思って終わってくれたらいいなとずっと思っていたんですけど、みんなが楽しそうにしているのを見て、『みんな仲良くなったんだな、よかったな』って『楽しそうだな』って思いましたね」
――前田旺志郎さんが「みんなと楽しくしているけど、よく考えたらしゃべっているのは僕と高橋文哉さんしかいない!」と、楽しそうに話していました…!
「そうかもしれないですね。特に拳太郎くんは見守っているし、女子は女子で2人でよくしゃべっているのを見かけましたね。5人でいる時は、多分女子が『この男子ふざけてるな!』と思って見守っているんだと思います(笑)。でも、本当に仲いい感じ! いつも輪になっているからいいなって、若いっていいなって思って見ています(笑)」
――それぞれ大変な役柄を演じた学生役の皆さんを座長として褒めるとしたら…?
「自分がみんなと同じぐらいの年齢の時に初めてフジテレビでドラマをやらせてもらったんですけど、現場にいても笑顔とか出せなかったんですよね、ガッチガチで。織田裕二さんもそこにいて、みんな赤ペン持ってたし…演出の人に何か言われてもすぐメモできるようにみたいな、厳戒態勢でやっていたんです。私は新人教師役だったんですけど、すごい緊張して、いつも『あ、今日湾岸だ…』って思って行っていたから…。でも、みんなあんなにリラックスして、笑顔で堂々としているし、しっかりしているなって思いましたね。特に南沙良ちゃんとか、緊張しないって言っていて」
――人見知りはしちゃう…とおっしゃっていましたが、そんな印象はなかったですか。
「最初はしていたと思うんですけど、でも、あの若さでこのスピードで組になじめたんだったら、そんなひどい人見知りじゃないと思うんですよね。明るいし、動じないのがすごいなって思いますね。文哉はフレッシュっていうか。これからまだまだ頑張っていく俳優さんだと思うんですけど、真面目だし明るいし、末っ子って感じで。大人の人ともコミュニケーションを取るのがうまいなって思います。それは旺志郎も言えることですけどね。ただ、あの子は、もうプロだから! 本当にプロの子役がそのまま大きくなったっていう感じがして。気遣いの子なので、家に帰って廃人みたいになっているんだろうなとは思うんですけど(笑)、すごく明るくていい子です。そして旺志郎は、絶対に同じお芝居ができる子なんです。泣けって言われたら絶対に何回でも泣けるし。すごいなって思いますね」
――前田拳太郎さん、河村さんのすてきなポイントもぜひ教えてください!
「拳太郎くんはまだ2年とかなんですって。それで、このキャリアの子たちと並んでくじけないでやっているし、見劣りとかも全然していない。自分のキャラクターを理解して体現してすごいなと。普段、LDHでキラキラされているでしょうけど、今回は貧乏の役で、常にあの服であの髪形で…なのに、文句も言わないでやっているのがすごいなと思いましたね。『俺も、ちょっとは格好よく見せたい!』とか『もうちょっと俺の前髪こうしてくれ』とか、やっぱり思ったりすることもあるじゃないですか、普通は。でも、文句も言わずにちゃんとやっていて偉いなって思いました。花ちゃんはもう花ちゃん!(笑)。天真らんまん! そして、監督がこうしてって言ったのをすぐに吸収して、演出通りにお芝居を変えるのがすごいうまいなと思いました。みんなの方がすごくうまくて、自分が評価するような感じじゃないですけど…、この現場で見た彼らはこんな感じですかね。自分が若い頃からこんなうまかったらどんなによかったかなって、いつもうらやましく思っていました。彼らから学ぶことの方が本当に多かったです」
――北川さんが座長として柔らかい雰囲気を出されていたから、すてきな現場だったんですね。
「座長って感じもしないと思うんですけど(笑)。本当に木村拓哉さんとか、織田さん、草彅剛さんとかとやらせてもらっている時と、あんまり変わっていない気がして。自分が、木村さんとか、織田さんのポジションにいるって思うと不思議ですもん。引っ張ってとか、組の人たちに『やるよ!』みたいなとか言えないタイプですけど、普通にいることが今回のこの作品にとってはよかったのかなって思います。“月9”の主演としてのあり方とか、そんなに分からないままでしたけど、緊張感のある組にだけはしたくないって思って撮影していたので、スタッフ含めてみんなが楽しくやれたなと思ってくれていたらいいな、と。本当に、楽しい日々でした!」
【プロフィール】
北川景子(きたがわ けいこ)
1986年8月22日生まれ。兵庫県出身。ドラマ「美少女戦士セーラームーン」(TBS系)で女優デビュー後、「太陽と海の教室」「ブザー・ビート~崖っぷちのヒーロー~」「謎解きはディナーのあとで」「HERO」(すべてフジテレビ系)、「家売るオンナ」(日本テレビ系)、NHK大河ドラマ「西郷どん」、「リコカツ」(TBS系)、映画「ワイルド・スピードX3 TOKYO DRIFT」「君の膵臓をたべたい」「探偵はBARにいる3」「ラーゲリより愛を込めて」など、さまざまな作品に出演。現在、NHK大河ドラマ「どうする家康」に出演中。
【番組情報】
「女神(テミス)の教室~リーガル青春白書~」
フジテレビ系
月曜 午後9:00~9:54
取材・文/Y・O(フジテレビ担当)
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