気になる衝撃の最終回は…?「ブラッシュアップライフ」小田玲奈プロデューサーインタビュー2023/03/12
安藤サクラさんが主演を務め、バカリズムさんが脚本を担当するドラマ「ブラッシュアップライフ」(日本テレビ系)は、33歳の独身女性・近藤麻美(安藤)が、ある日突然、人生をゼロからやり直すことになる摩訶(まか)不思議なタイムリープ・ヒューマン・コメディー。
3月5日に放送された第9話は、放送中にSNSの世界トレンド1位を獲得し、無料動画配信サービス・TVerのお気に入り登録者数が117万人を超えるなど大反響。いよいよ物語も終盤に差し掛かり、衝撃の展開が! 本日3月12日放送の最終回を前に、プロデューサーを務める日本テレビ・小田玲奈プロデューサーに話を聞いた。
ドラマの中に登場する30代女性の“あるある”がSNSで話題になっている本作。主人公・麻美を演じる安藤さんをはじめ、友人・門倉夏希役の夏帆さん、米川美穂役の木南晴夏さんの仲良しぶりに「まるで自分たちを見ているみたい」との声が相次いでいる。男性であるバカリズムさんが、なぜ女性の共感を呼ぶ脚本が書けるのか聞いてみると、「バカリズムさん的には性別は意識してはいないそうです。逆に、麻美たちは(女性らしいと思われがちな)恋の話やオシャレの話はしていないので、意外と男も女も話す内容にはそんなに違いがないのかなと今回気付きました」と小田プロデューサー。
また、「升野さん(バカリズム)はこれまでもずっと『ドラマなんだけど、まるでドキュメンタリーを見ているような、隠しカメラで撮ったような感じにしたい』と言っていて。わざわざドラマで描くことでもないことをあえて書く」と、その着眼点を絶賛。実はこの作品の執筆前に「スケールは壮大なんだけど、やっぱり何げない日常を書こうと思うんだけど、ドラマチックなことが起きないとマズいですか?」と危惧していたという。しかし「升野さんの書く何げない日常こそが、最大の持ち味だと分かっていたので、『そこは気にしないでやってください』と言って出来上がったのがあの第1話。日常を見事に切り取って、でもちゃんとオチをつけている。そこがすごいなぁと。なかなかできることじゃない」と手放しで称賛した。
バラエティーのレギュラー番組をこなしながらの執筆スタイルにも触れ、「脚本家としての仕事は夜。芸人さんとしての仕事が終わってから。リモートで私たちとホン打ちをしたり、執筆をされています。夜中に送られてきた初稿がほぼ決定稿です」とエピソードを披露。その多才ぶりから、“バカリズムさん自身が人生何周目なのか”と話題になっているが「そもそも升野さんがこの企画を思いついた着眼点がそこでした。芦田愛菜さんが出てきた頃に、人生2周目じゃないかって言われていたことがあったと思うのですが、実際に人生2周目の人がいたら…という発想から考えた企画だそうです。余談ですが、最近、宇宙飛行士の米田あゆさんのニュースが流れた時に、SNSで『人生何周目?』っていう言葉があふれていて、うれしかったです」と笑顔を見せた。
人生3周目で麻美は日本テレビに入社、ドラマプロデューサーになるが、それは実体験が反映されているか気になるところ。「(1周目の麻美の仕事)地方公務員や(2周目の)薬剤師、(4周目の)研究医、(5周目の)パイロットもかなり取材をしましたが、3周目は私はもちろん、日テレで働くテレビドラマスタッフにたくさん取材をしています。升野さんはお忙しいので、私たちの方で根ほり葉ほりいろんなことを聞いて…。収録を巻かせる方法や、衣装合わせでみんながあいさつをする謎行事のこと…長時間取材したことをメモにして升野さんにお渡しすると、そんな大量の取材の中でもわざわざドラマにするようなことじゃないことばかりが脚本になって上がってきて(笑)」とバカリズムさん独特の視点を明らかにした。
ドラマの反響を受けての心境を問われると、「士気が上がっているというのもありますが、怖いという気持ちの方が強いです(笑)。『細かいところも見られている』と思いました。ちゃんと見てくださっているので、(劇中に)リアルなお菓子が出てくるんですが、この時代にこのパッケージだったかとか、この時代にまだこのDVDは発売されていないかもとか…いつも以上に注意してやっています」と語った。
そして、SNS上でさまざまな考察がされている麻美の衣装が変わった理由にも言及。「そこを盛り上げる気持ちがないので言っちゃいますが、麻美が1周目と2周目で色が変わると、繰り返すシーンが分かりやすいかなと思ってそうしました。1周目で3人娘が同じような茶色の服を着ていたのは、仲良しの人って狙っていなくても同じような服を着ているよねっていうところから、監督や衣装部のみんなで考えてそうしました。テレビ業界の人は黒を着ていることが多い、研究医の白衣を水色にして4周目は全体的に水色っぽくしよう、飛行機会社の制服は赤白にするから、5周目は幼少期から赤白の服を着せよう…など、無理のない範囲で周ごとにカラーリングをしています」と答えた。
第8話から怒濤(どとう)の展開が描かれ、麻美も知らない0周目の人生があったことが明らかに! 水川あさみさん演じる宇野真里から、麻美、夏希、美穂は真里と仲良し4人組だったことが語られた。さらに真里から、夏希と美穂が飛行機事故に遭う未来を聞かされた麻美は希望の来世を投げうって、2人を救うため真里と共にパイロットになり、事故を阻止しようとするが…。地方公務員、薬剤師、ドラマプロデューサー、研究医、パイロットと巡り巡ってたどり着く、麻美の人生の終着点は?
気になる衝撃の最終回については「この番組らしい最終回になっていると思います。そして、まだまだいろんなことが起きます。ただ皆さんが思っているようなことじゃないかも…(笑)。第1話は本当に何も無駄なものはない。第10話まで見て、第1話を見たら、本当に隙間なくギュウギュウに先々のことをしゃべっているのが分かると思います」と予告した。
【番組情報】
「ブラッシュアップライフ」
日本テレビ系
日曜 午後10:30~11:25
N・R(日本テレビ担当)
この記事をシェアする