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日向亘、「プレッシャーも力に変えられる俳優になりたい」――「Get Ready!」インタビュー2023/02/17

日向亘、「プレッシャーも力に変えられる俳優になりたい」――「Get Ready!」インタビュー

 現在、TBS系の日曜劇場では妻夫木聡さんが主演を務める「Get Ready!」が放送中。多額の報酬と引き換えに、正体不明の闇医者チームを率いる孤高の天才執刀医・波佐間永介ことエース(妻夫木)が、生きる意味を問いただす異色のヒューマンドラマです。

 ここでは、波佐間率いる闇医者チームでハッカーとしてセキュリティー面を守る白瀬剛人ことスペードを演じる日向亘さんにインタビュー。白瀬を中心に描かれる2月19日放送・第7話の見どころはもちろん、役者の大先輩らと共演する心境を語っていただきました。

日向亘、「プレッシャーも力に変えられる俳優になりたい」――「Get Ready!」インタビュー

――日曜劇場にメインキャラクターとして参加することが決まった時の心境を教えてください。

「まさかと思ってびっくりしました。僕を選んでいただいたことが純粋にうれしかったです。ただ舞い上がるだけでなく、割と早いタイミングで見ている方たちの目にとどまるようにはどうしたらいいのかとか、自分の中でキャラクターを整理して役作りする段階に気持ちを切り替えられたのでよかったです」

――出演にあたり周りからはどんな反響がありますか?

「友人をはじめ学校の先生も含め大人の方々も見てくれているので、ある意味、恩返しできる作品なのかなと思います。『日曜劇場は毎回欠かさず見ているから、出るって聞いて驚いた! うれしいよ!」という連絡もたくさんいただいたので、そういう方たちの期待を裏切らないように頑張らないといけないなと思います」

――これまで日曜劇場に抱いていたイメージなどはありますか?

「日曜劇場は、小学生の頃から父の影響で見ていた大好きなドラマ枠。当時から大人が見るイメージがあったので、小学生ながらに見ている自分に酔っていたかもしれません。『日曜劇場見ているんだぜ! お前ら見てないだろ〜』って(笑)。内容をちゃんと理解していたわけではないけれど、難しいテーマにも関わらず、見ていて楽しかった思い出があります」

日向亘、「プレッシャーも力に変えられる俳優になりたい」――「Get Ready!」インタビュー

――白瀬を演じる上で意識していることはありますか?

「クランクイン当初から第1話から最終話までの白瀬の成長を意識していて、徐々に気持ちも大人になっていく姿を表現できたらいいなと思っています」

――白瀬との共通点はありますか?

「プロフェッショナルな道を極める先輩たちと一緒に過ごしていることでしょうか。白瀬で言えば闇医者チーム、僕で言えば周りの先輩方とお仕事をしているので。白瀬は同級生とのコミュニケーションが苦手な一面があるのですが、僕も年上の方と接することが多い環境で育ったので、どちらかといえば、年上の人と話す方が気持ちが楽なんですよね。現場でも居心地よく撮影させてもらっています」

日向亘、「プレッシャーも力に変えられる俳優になりたい」――「Get Ready!」インタビュー

――第7話では白瀬の過去も描かれますが、撮影してみていかがでしたか?

「僕自身も第7話の台本をいただいて初めて白瀬が闇医者チームに入るまでの経緯を知って、白瀬が高校でどういうふうに過ごしていたのかを想像しながら演じました。謎めいたキャラクターなので、白瀬にどんな過去があるのかは誰も予想がつかないと思いますし、皆さんに驚いてもらえるポイントなのではないかな」

――監督とはどのようなお話をされましたか?

「第7話を担当された福田亮介監督と細かい相談をして、一つ一つ確認しながら作り上げることができました。同級生役の皆さんとの本読みの機会もくださったのですが、いざ本番を迎えたら、本読みとは全く違う白瀬の芝居になっていたことに気づきました。それを監督に伝えたら『あ、気づいた?(笑)』って。そこから僕も高校時代の白瀬について意見を出させていただいて、監督と一緒に試行錯誤しながら撮影を進めていくことができました」

日向亘、「プレッシャーも力に変えられる俳優になりたい」――「Get Ready!」インタビュー
日向亘、「プレッシャーも力に変えられる俳優になりたい」――「Get Ready!」インタビュー

先輩たちの芝居は「毎カット違う言葉が出てきて鳥肌立ちまくり」

日向亘、「プレッシャーも力に変えられる俳優になりたい」――「Get Ready!」インタビュー

――闇医者チームの皆さんとは、現場でどんなふうに過ごされていますか?

「今までは同世代の方と一緒にお仕事をする機会が多かったこともあり、“常にずっと一緒!”という空気感で楽しく過ごしていました。一方で、本作では共演者の皆さんが大人なので、いい意味で気を使わずに過ごしています。それぞれが休みたい時に休んで、話したい時に話すような自由な空間。お芝居に集中したい時は楽屋に戻って台本を読むこともできますし、皆さんとコミュニケーション取りたい時は現場に戻って話します。そういう過ごし方は僕にとって新鮮でした」

――一番お世話になっている先輩を挙げるとしたらどなたでしょうか。

「お世話になっている長さで言えば、妻夫木さんが一番かも。事務所に入ってすぐの頃から、妻夫木さんが開催している若手ワークショップに3、4年ほど不定期で参加させてもらっていたので、僕にとっては先生のような存在。僕のお芝居をずっと見てくださっているから、現場でも『今の芝居どうでしたか?』などと質問をしやすいです。いつも真摯(しんし)に答えてくださるので、そういう意味でも妻夫木さんにはかなりお世話になっていると思います」

――第7話では、そんな恩師のような存在でもある妻夫木さんと激しくぶつかり合うシーンもありますが、いかがでしたか?

「本当に怖かったです…! 白瀬が波佐間につかみかかるシーンがあるのですが、その撮影の前日は緊張して寝られなかったぐらい。妻夫木さんも僕の心中を察してくださったのか、現場に入って緊張したまま『おはようございます』とあいさつをしたら、背中をポンっと1回だけたたいてくださいました。交わした言葉はなかったのですが、『思い切り来いよ』とか『気楽にやれよ』という優しさをその一撃で感じることができました」

日向亘、「プレッシャーも力に変えられる俳優になりたい」――「Get Ready!」インタビュー

――では、先輩たちの芝居を見て感動したシーンはありますか?

「エースとジョーカー(藤原竜也)が衝突する場面が度々ありますが、あの部分は完璧に台本通りじゃなくて、その場のお互いの空気感や話し方で細かいセリフが変わっているんです。もちろんセリフが元となっているけど、その時に湧き出た気持ちを言葉に乗せてお芝居しているのを見て驚きました。しかも、毎カット違う言葉が出てきて鳥肌立ちまくりです。後半は本当の言い合いのようになるので、心の底から『けんかしないで〜!』と思わせてくれます」

――日向さんも気持ちがセリフに乗るような瞬間はありますか?

「周りからはセリフを間違えているように見えているかもしれないのですが、集中して役に入り込んだ時にセリフが少し変わってしまって、本当に白瀬が言っているようになる時がたまにあります。その感覚を極めることができたら、お二人に近づけるのかな…。まだまだ先だとは思いますが、僕もいつかお二人みたいなお芝居ができるようになりたいなと思っています」

――そういった経験は、これまでの作品でもありましたか?

「なかったと思います。ここでこのセリフを付け足したら面白いかもと考えて、狙ってセリフを少し足したりすることは今までもあったのですが、お芝居中につい口にしてしまうようなことは本作が初めてで、ちょっとうれしかったです!」

――今作では割と多いのでしょうか。

「セットでのお芝居の時は度々あるかも。白瀬は割と自由なキャラクターなので、ほかのキャラクターよりも多少のアドリブが利く認識があるから、気持ちの余裕もあるのかもしれません」

日向亘、「プレッシャーも力に変えられる俳優になりたい」――「Get Ready!」インタビュー

藤原さんの現場での過ごし方を見て「僕もそれ以上やらないといけないなと」

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――ところで、18歳にしては落ち着きすぎではないですか?(笑)。

「そんなことないですよ! 落ち着いているふりをしているだけです!」

――佐井大紀プロデューサーも、「いつも堂々としていらっしゃる」と口にされていましたよ!

「本当ですか! 意識して堂々としているつもりはないんですけど、あまり怖がらないでやろうとは心掛けているかもしれないです。消極的にはならないようにしています」

――例えばどんなタイミングでしょうか?

「本作は内容的に重い空気になることもあるのですが、そういう時も白瀬はあまり気にせずにズカズカ行くタイプだと解釈しているので、そういう時は役として堂々と居てやろうとは思っています。最初の頃は緊張が勝ってしまって、少し堅い白瀬が出てしまっていたのが個人的な反省点。白瀬は緊張感のある時こそ何を考えているか分からないタイプなので、少しずつたたずまいを改善しています」

――では、本作で特に学べたことはありますか?

「セリフの抑揚を気をつけるようになったところです。藤原竜也さんのセリフを聞いて、今まで単調にセリフを言っていた自分に気づいたんです。竜也さんのセリフが聞いていて飽きない理由は、人が聞き取りやすい心地のいいリズムでしゃべっているからだと気づいたんです。簡単にまねできるものではないことは分かっているのですが、少しでも近づけるように、自分のセリフでも聞き心地のいい言い方を考えながら台本を読むようになりました」

――現場の立ち回り方などでも学べたことはありますか?

「それこそ竜也さんは、控室でもずっとセリフをしゃべっているんです。台本読みながら繰り返しブツブツと何回も! 僕の勝手な偏見ですが、竜也さんみたいなベテランになると、1回台本を読んだら全部覚えてしまうような人間離れした能力を持っていると想像していたんです。でも、何回も練習されている姿を見て、僕もそれ以上やらないといけないなと思い直しました」

――先輩の姿を見ることは大きな学びになりますね。

「はい! しかも、竜也さんはその日に撮影する部分ではなくて、後日撮影するシーンを先取りして練習しているんです。第1話の撮影中に、第4話のセリフを現場で練習されていてびっくりしました。僕はその日撮影するシーンしか頭に入らないので、帰ってからじゃないとできません。実は1回だけダメ元でやってみたのですが、次のシーンが頭にあるから全く集中できなくて、思うようにいきませんでした(笑)」

――佐井プロデューサーからは“日向さんは日曜劇場の新しい風”とコメントがありましたが、今後はどんな俳優を目指したいですか?

「“新しい風”というキャッチコピーが良すぎて手放したくないです(笑)。数々の役者さんたちが目標としている日曜劇場で演じさせてもらうことはプレッシャーもありましたが、ここまで楽しみながら撮影できたことが一つの糧になっています。これから大きな壁にぶち当たることもあると思いますが、その時も本作を楽しく乗り越えられたという自信を大切にして、挑戦していきたいです。プレッシャーも力に変えられる俳優になりたいなと思います!」

日向亘、「プレッシャーも力に変えられる俳優になりたい」――「Get Ready!」インタビュー

 来月に初めての写真集「5W1H」を発売する日向さん。「いつでも誰とでもどこででも楽しんでもらえる写真集になるといいなという思いと、Hyuga Wataru5周年イヤーの1st写真集という意味がこもっています!」と目を輝かせながらタイトルの由来を語ってくださいました。さらに、同写真集はオーディションのグランプリを獲得した直後に撮影した作品のロケ地・三重県の東芝島で撮影したとのこと。思い出深い地での撮影に「久しぶりに撮影の時にお世話になった島民の方とも再会できましたし、実際にロケで使われた場所でも撮影することができたんです!」と楽しそうに思い出を振り返ってくださいました。

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【プロフィール】

日向亘(ひゅうが わたる)
2004年3月18日生まれ、群馬県出身。20年「太陽は動かない」でデビュー。主な出演作に「姉ちゃんの恋人」(フジテレビ系)、「仮面ライダーリバイス」(テレビ朝日系)などがある。3月17日には、自身のファースト写真集「5W1H」が発売される。

【番組情報】

「Get Ready!」
TBS系
日曜 午後9:00〜9:54

【プレゼント】

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取材・文/TBS担当 A・M 撮影/蓮尾美智子
ヘア&メーク/佐々木麻里子 スタイリスト/五十嵐堂寿 スーツ¥196,900(デ ペトリロ)、靴¥101,200(クロケット アンド ジョーンズ/ビームス ハウス 丸の内 03-5220-8686)、他私物 ※全て税込価格



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