元宝塚歌劇団星組トップ・紅ゆずるの写真集「悪い女 A BAD WOMAN」が発売！2023/02/01

　宝塚歌劇団退団から3年。芸能生活20周年の節目に、新たな表現にチャレンジした紅ゆずる。普段の明るい表情とは全く異なる“悪い女”を、写真集という新たな舞台で演じた心境を聞いた。

「今回の写真集を『悪い女』というタイトルにしたのは、悪役って魅力的じゃないですか。“悪”の中には憂いとか、哀愁とか、色気とか、その人のことを知りたくなる要素がいくつも入っていて、それがすごく魅力的だと思う。それに写真集で今の自分自身を撮っても、皆さんご想像通りの陽気な紅ゆずるが何十ページも並ぶだけだし、緩急の幅がないことが気になっていて…。だったら一つの作品として、“悪い女”の物語を表現しようと思ったんです」

「おすすめのカットは、ドレス姿で海に入った写真がとても好きですね。悪い女と言いながらもすごく心が解放されていて、私自身も知らなかった私の表情がそこにあって。あとベッドでシーツにくるまっているカットも好きです。これは宝塚歌劇の現役中では撮ることが不可能なカットばかりだと思います。でも決してやらしいことやりたいわけじゃないし、だからといって『清純無垢でしょ？』っていうんでもなくて、質のいい色気が出たらいいなと思って撮りました」

「私も宝塚ファンだったのでよく分かるんですけど、宝塚の男役が退団してスカートをはくと、ファンはそれだけでも結構ショックだったりするんですよ。だけど自分がいざ退団してみると、やっぱりどうしても前に進まないといけないんですね。あと意外と私のファンの方は、私が女性らしくなっていくことを喜んでくれる方が多くて。なるほどと思ったのは、私が似合っているものを着ていれば、女性らしかろうが何しようが、“すてき”のカテゴリーに入るんだなと。だから無理して頑張る姿じゃなくて、私自身が納得して、私らしい姿が表現できていれば、皆さんも必ず納得する形になると思ったんですね。実際、とても納得した仕事になりましたし、自分自身、挑戦して本当によかったと思っています」

「今の私の肩書は“女優”ですが、別に自分としては女優に限ってはいなくて。バラエティーにも情報番組にも出るし、もちろん舞台もするし、今度ドラマも出させていただくしで、挑戦する幅は全然限定していないんです。この先の理想像となると、具体的に『こうです！』って断言はできないんですけど、ただ、一つ一つの仕事に爪痕を残していきたいと思っています。自分自身が納得いく仕事をしていきたいですし、今回はまさしくそう言える、挑戦した先に見えるものが形になった写真集です。はっきり言って『いい写真集』です（笑）」

【プロフィール】

紅ゆずる（くれないゆずる）　
8月17日、大阪府生まれ。2002年、宝塚歌劇団に88期生として入団。16年、星組トップスターに就任。19年に退団後は松竹エンタテインメントに所属し、ミュージカル「エニシング・ゴーズ」、舞台「アンタッチャブル・ビューティー」などに出演。「よんチャンTV」（MBS）にレギュラー出演中。