「NHKスペシャル」架空の東京で大地震が発生!小芝風花が演じるキャスターが取った行動とは?2019/12/01
12月1~8日まで放送されるNHKスペシャル「シリーズ 体感 首都直下地震」。番組内では、12月2~5日の4日間にわたり、ドラマ「パラレル東京」が放送されます。内容は、30年以内に70%の確率で発生するとされる首都直下地震が起きたらどうなるのかを描いたシミュレーションドラマ。架空の東京=パラレル東京で大地震が起きるのですが、内閣府が発表した被害想定に基づいているため、実際に起こりうることが盛りだくさんの物語となっています。その中で主人公・倉石美香を演じる小芝風花さんから、お話を伺いました。
ドラマの舞台はテレビ局のニュースセンター。入局4年目の倉石美香(小芝)は、ニュース番組「ナイトニュース」のスポーツコーナーでサブキャスターを務めるアナウンサー。2019年12月2日午後4時4分に、東京を震源とするマグニチュード7.3の地震が突然発生します。メーンキャスターが震災に巻き込まれて行方不明になったため、美香は編集長の江口繁之(高橋克典)に「自分が伝える」と志願します。
──リアルタイムで災害を描く新感覚のドラマだと思うのですが、オファーを受けた時の感想をお願いします。
「東京で首都直下型地震が起こるという話だと聞いた時は正直、難しいんじゃないかとと思いました。30年以内に大きい地震が来るということを知ってはいましたが、これだけリアルに描かれていると怖いですね。また、今回アナウンサー役を演じますが、アナウンサーが発する言葉を信じて行動する人々にとっては、生死にも関わる仕事だと思うので、自分に務まるのだろうかと考えるとさらに怖くなって…。嫌だなっていう気持ちはあったんです。だけど、地震が多いこの国で(テレビを)見ている方にお届けできるのは、すごく意味のあることだと気付き、できる限りのことをして頑張りたいと思いました」
──台本を読んだ時はどんな気持ちになりましたか?
「自分の部屋で台本を読んだのですが、恐怖で涙が出るというのは初めてでした。『どうすれば助かるの?』という絶望的なシーンが重なったり、予測できないことがたくさんあって、怖さで泣きました。東京は高い建物やビルが多くて、すごくキラキラしていて奇麗だなと思っていたんですけど、台本を読んでから、東京中の電気が一斉に消えたらどういう景色になるんだろうとか、当たり前に見てた景色が一変して火に囲まれたら…というのを想像するとまた怖くて。これが実際に起こる世界が30年以内に来るかもしれないと考えると、頭の中がぐちゃぐちゃになりました。現実とパラレルの世界を行ったり来たりする感覚があって、すごく怖かったです」
──周囲の方には話されたりしましたか?
「台本を読む前は、地震があったら家に集まろうという話をしていました。私も不安だし家族が心配だから、いの一番に家に帰ろうと思っていたんです。でも、地震が起きた時はパニックになった人が押し寄せて圧死するということも起きる可能性があるから、無理に家に帰ろうとせずに安全な場所にいるべきだということを知りました。ちょっとした知識で人生が左右される。少しの知識でも、知っているのと知らないのとでは全然違うと思いました。地震が起きたら留まらなきゃいけないという再確認とともに、この作品を見てくださった方には、いざ地震が起きた時に、最善の対策ができるように知識を持っていただけたらなと思います」
──今回演じられる美香は、どんな女性だと思われますか?
「いざとなった時に動けるタイプの人ですね。美香はサブキャスターなんですけどメーンキャスターの先輩と連絡が取れなくなった時に、『私が伝えます』と編集長にお願いして任せてもらいます。衝撃を受けたり、動揺もする普通の女性だけど、ちゃんと伝えなきゃいけない時に頑張れる人だと思います。また、新人だけど肝が据わっているところもあって。普通あんなに悲惨な映像を見たらなかなかコメントはできないと思うんですけど、それを懸命にこなします。周りの方も美香が一生懸命だからこそ、支えなきゃってサポートをしてくれています。そして、1人でも多くの方を助けるために、編集長にモノを申すなど熱い気持ちのある女性だと思います」
──DAY1では、道に大勢の人が倒れている場面が衝撃的でしたが、やがてそれが群衆雪崩によるものだ発覚します。それを知っていかがでしたか?
「群衆雪崩という言葉を初めて聞いて、人が人を圧迫死させるという人災に驚きました。地震は、建物が揺れて倒壊したり、津波が来たり火災が起こったりという、人が作ったものや自然のものに対して怖いと思っていたんですけど…人がパニックになると凶器になるんだというのが衝撃で。被災した時って、1人でいると不安だから人が多い方に行ってしまう。だから、人混みを避けなきゃいけないんだというのはすごく勉強になりました。“人災”というワードがすごく印象的でした」
──作品を見る視聴者にメッセージをお願いします。
「衝撃的な作品なので、地震対策への取り組み方も変わると思います。私のように大きい地震を経験したことがない人は、地震や大災害は自分と関係ないものだと思ってしまう節があると思うんです。美香は『私も被災者なんだ』ということに衝撃を受けるんですけど、きっと皆さんも自分がまさか大災害の当事者になると考えてないし、大事な人たちが巻き込まれると想像もしないと思います。だけど、この作品を見ることで、地震が来た時に最善の対策で大事な人の命を守れる行動をとってもらえたらと思います」
──ありがとうございました。
12月2日の放送では、巨大地震が起きて、行方不明となったメーンキャスターの代わりに、震災のニュースを読み上げることになった美香。未曾有の被害を伝える中、同僚が火災に巻き込まれ、自分の妹とも連絡が取れなくなってしまいます。想像以上のことが次々と起こり、先の見えない被災状況に言葉を失う一同。首都・東京は果たしてどうなってしまうのか? ドラマ放送後に生放送で伝えられる「命を守る方法」もぜひご覧ください。
【番組情報】
NHKスぺシャル「シリーズ 体感 首都直下地震」内 ドラマ「パラレル東京」
NHK総合
12月2日 午後7:30~8:42
「DAY1 あなたを襲う震度7の衝撃」
12月3~5日 午後10:00~11:00
「DAY2 多発する未知の脅威」
「DAY3 命の瀬戸際 新たな危機」
「DAY4 危機を生きぬくために」
NHKスぺシャル「シリーズ 体感 首都直下地震 終わりの見えない被災」(仮)
NHK総合
12月7日 午後9:00~9:55
NHKスぺシャル「シリーズ 体感 首都直下地震 災害に耐える社会をつくる」(仮)
NHK総合
12月8日 午後9:00~9:50
NHK担当 K・H
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