木南晴夏「特殊でシュールな空気感を楽しんでいただけたら」――「ブラッシュアップライフ」インタビュー2023/01/29

　安藤サクラさん主演、バカリズムさん脚本でおくるドラマ「ブラッシュアップライフ」（日本テレビ系）は、33歳の独身女性・近藤麻美（安藤）がある日突然、人生をゼロからやり直すことになり、麻美として2周目の人生を始めるという摩訶（まか）不思議なタイムリープヒューマンコメディーです。

　今夜放送の第4話を前に、麻美の小・中学校時代からの親友・米川美穂を演じる木南晴夏さんにインタビュー。麻美と美穂、夏帆さん演じる門倉夏希は地元の仲良し3人組という役どころ。作品への思いから、バカリズムさん、安藤さん、夏帆さんとのエピソードを伺いました。

――まず、今作のオファーが来た時のお気持ちをお聞かせください。

「脚本がバカリズムさん、主演が安藤サクラちゃんでタイムリープする話だって聞いて、すごく面白そうって思って。すぐにやりたいですって言いました」

――実際にバカリズムさんの脚本を読んでみて、どう感じましたか？

「普通にしゃべっているリアルで日常的なやりとりの中にも、バカリズムさんにしか思いつかないようなキレのいい面白いセリフがたくさんあります。自分の中からは絶対に出てこない言葉だけど、リアルで面白いセリフばかりです」

――これまでにもバカリズムさんとお仕事されたことはありましたか？

「以前、ドラマ（TBS「リアル脱出ゲームTV」）でご一緒しました。バカリズムさんも出演されていたので、脚本家としてご一緒するのは今回が初めてです」

――安藤さん、夏帆さんにお会いした印象はいかがでしたか？

「サクラちゃんはこの作品に入る直前にお会いしたことがあったので、“2度目まして”なんですが、すごく明るくて、元気な方だなという印象でした。その元気に自分も引っ張られて、現場では楽しく過ごしています。夏帆ちゃんとは初めましてでした。サクラちゃんと私が同年代で、夏帆ちゃんは6個下。3人幼なじみっていう設定なのですが、撮影以外でも年下っぽくなく本人もしてくれていて、しゃべりやすい、居心地のいい2人です」

――演じる美穂についてどう捉えていますか？

「今回このドラマに関しては、衣装合わせでプロデューサーさんに『ボツ個性』っていうのをテーマにしているって言われて。ドラマって個性を大切にすることが多い気がしていて、こういう人で、こういう所で働いていて、こういう家族がいてとかキャラクターを考えることが多いのですが、このドラマに関しては『ボツ個性』がテーマだから、あんまりどういう人とか考えないようにして、とにかく個性を削っていくことを心掛けました。でも、削っていっても絶対に個性って残っちゃうから、それによって本当の個性がみんな出ているのかなって気がします」

――ご自身の素が出ている感じでしょうか？

「そういう感じでもないんですよね。別に“木南晴夏”で出ているわけではないんです。そこが不思議だなって思います」

――自然に美穂になっているという感じでしょうか？

「“自然に美穂になっている”って書くと格好いい感じになっちゃいますけど（笑）、頭では何も考えてないです。とにかく3人の空気感とか、そういうものを大事にやっています」

――ご自身と美穂が似ているという感じでもなく？

「本当に個性がないんですよね。個性がないので、自分と似ているというよりかはリアルな会話で、自分たちがしていてもおかしくない会話なんです」

――役作りも特にされてないのですか？

「そうですね。役作りっていう役作りではないんですけど、1人で1人の人間を作るっていうよりかは、みんなでどういう空気を作るかっていうのが大事だと思っているので、自分の役を掘り下げるよりも、みんなでどういう空気感でやっていくかの方が大事かなって思います」

――麻美とは小・中学校からの友人という設定ですが、ご自身はどういうお子さんでしたか？

「幼稚園の時から宝塚が好きで、小学校の時もハマっていました。ドラマとかを小学校3年、4年から見始めたような気がします。女優さんになりたいっていつはっきり思ったかは思い出せないんですが、何となく演じることが好きで、ミュージカルスクールみたいなのにも行っていたし、小学校のお友達と家で劇をやったりとかしていました。お芝居することがすごく子どもの頃から好きでした」

――生まれ変わっても演じる職業に就きたいですか？

「私は、“生まれ変わったらビヨンセになりたい”ってずっと言ってるんですけど（笑）」

――それはどうしてですか？

「役者って一つの作品をみんなで作っていくので、自分だけのものではないと思っているのですが、アーティストは歌声とかダンスも踊れて、自分の技術、自分の力で、あんなスタジアムとかで何万人という世界中の人々を魅了できるってすごいなって思って」

――歌姫はたくさんいらっしゃいますが、どうしてビヨンセさんなのでしょう？

「あの歌声とダンスが好きだからです！　あと、私生活もハッピーっぽいところも憧れます（笑）」

――ありがとうございます（笑）。最後にこの作品への意気込みをお願いします。

「今回のテーマは『地元系タイムリープコメディー』です。私は派手で壮大なイメージを思い描いていたのですが、そうではなくて。タイムリープする以外は地味な平凡な人たちの生活を描いていて、何も起きない。タイムリープしても事件を解決するとか億万長者になるとかではなく、ちょっといいことするとかそういう感じなんです。みんなが思っているタイムリープコメディーとは違う世界観の新しいドラマだと思うので、特殊でシュールな空気感を楽しんでいただけたらと思います」

【プロフィール】

木南晴夏（きなみはるか）
1985年8月9日生まれ。大阪府出身。2001年にデビュー。以降、ドラマや映画など多数の作品に出演し、昨年放送されたドラマ「君の花になる」（TBS系）への出演も話題となった。

【番組情報】

「ブラッシュアップライフ」
日本テレビ系
日曜　午後10：30～11：25
※第1話～3話までTVerで見逃し配信中！（https://tver.jp/lp/series/srwkhouxv9）

取材・文／N・R（日本テレビ担当）　撮影／蓮尾美智子　スタイリスト／中井綾子（crêpe）
ネックレス¥46,200　右親指リング¥23,100　右パールリング¥47,300　左パールイヤーカフ¥15,950　左ゴールドイヤーカフ¥15,400　右イヤーカフ¥9,900　以上6点YVETTE／イヴェットinfo@yvette.jp
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