山田裕貴、自分らしくいればと振り返る過去と、ようやく自分を許せるようになった今。「もう澄まし始めてもいいかなって(笑)」――「女神の教室~リーガル青春白書~」インタビュー2023/01/23
法科大学院、通称・ロースクールを舞台に、教員と法曹三者を目指す学生たちのリアルな日常と成長を描くリーガル青春群像劇「女神(テミス)の教室~リーガル青春白書~」(フジテレビ系)。北川景子さんが主演を務め、山田裕貴さん、南沙良さん、高橋文哉さん、前田旺志郎さん、前田拳太郎さん、河村花さん、佐藤仁美さん、宮野真守さん、小堺一機さん、尾上松也さん、及川光博さんら豪華キャストが脇を固めている。
北川さんが演じるのは、裁判官でありながら青南大学法科大学院の派遣教員で、“人を知らなければいい法律家にはなれない”をモットーに奮闘する柊木雫。ロースクールでは、人を知るためにさまざまな事案を取り上げて実務演習などの授業を展開するが、司法試験合格のみに向けた授業を望む学生からは効率が悪いと非難されることも。
そんな柊木と相対し、超合理主義者で判例オタクの研究家教員・藍井仁を山田裕貴さんが熱演。東大在学中に司法試験に合格した頭脳を持ち、自主ゼミ・藍井塾は司法試験合格を考える学生たちにとって憧れのゼミだ。効率の悪い授業を展開する柊木を理解できない藍井だが…。
今回、司法試験に必要なノウハウを教えること以外に興味もない、他人にも興味もない、柊木とはよく言い争いをしている藍井を演じる山田さんに、役の見どころや本作に対する熱い思いを語ってもらった。
――クランクインして数カ月たちましたが、役柄はつかめてきましたか。
「僕は変わりものかもしれないですけど、天才ではないので…(笑)。その辺がうまく表現できているのかどうかは分からないんですけど、もうちょっと膨らませられるキャラクターだなと思っています。現場で『このセリフ、全然違う言葉に変えていいですか』とか相談して、自分の中で工夫して考えながらやっています」
――これまでの撮影で“藍井仁っぽい”と感じるようなシーンがあれば教えてください。
「それを見せないっていうキャラクターなんですよね。僕自身も(役を)つかむシーン、早くほしいんですよ…(笑)。ただ、僕の中で考えた結果があって、(藍井は)頭がよすぎて、多分、人の心も、法律のことも、人生も勉強も…すべての事柄を1回考え抜いたから、あんなキャラクターになったんだろうなって。でも、バックボーンが描かれたわけではないんですよね。山田裕貴が藍井仁のことを思い続けて、愛し続けて考えた結果がそうかなって。台本にはないんですけど、柊木先生としゃべりながら、ちょっとずつ人間味を足していっているところです。それが成功するか否かは…放送を見てのお楽しみって感じです(笑)」
――山田さんに対して明るい印象を持っているのですが、クールな藍井を演じるのは大変ではないですか。
「多分、一般的に保たれている僕のイメージがそうなんでしょうけど、実際は明るくないんですよ。テレビで頑張っているだけなんです(笑)。この風貌で藍井っぽいなって思ったのかもしれないけれど、家や友達の前ではこんな感じっていうか。親友とは一言もしゃべらない状態で2日いたりします。平気です。気の許せる人の前では全然しゃべらないです。だから、藍井を演じる上でのトーンはすごく楽なんです。余裕をもってできるトーンなんですけど、セリフが普段しゃべっている言葉ではないので、それが難しいかな。法律用語って普段使わないじゃないですか! だから大変…これが今の悩みです(笑)」
――難しいセリフがたびたび登場しますが、どうやって覚えているのでしょうか。
「とにかく家でずっと言っています。でも、言っても言っても覚えられないんですよ…呪文に思えてきて(笑)」
――台本を見るだけでも呪文のようです…(笑)。
「(セリフの)音だけにしないようには心掛けているんですけど、セリフの中で『経済的自由が~』とか、『憲法第何条が~』って出てくるわけじゃないですか。それについて理解しようとはしているものの難しい。『経済的自由の積極規制が~』って言われて意味分かります?(笑)。今のが4行、5行続くんですけど、分からないですよね(笑)。でも、学生たちの方がもっと多くしゃべっているので、ちょっと文句言えないなって…(笑)」
――学生たちに負けないように、難しい用語は調べて…?
「ポケット六法と民法小辞典を買って、調べています。でも、調べたとしても書いてあること一緒なんですよね。セリフを言いながら、『俺は今、六法全書を言ってんだ…』と思っています(笑)」
――本当はあまりしゃべらないというお話もありましたが、“本当の自分はこうだぞ!”とアピールするとしたらどう伝えますか。
「アピールする…ほんとに、一歩外に出たら普段の僕じゃなくなります(笑)。アピールは難しいけど、僕を知ってもらうなら、みんなを家に呼ぶしかないんじゃないですかね。家でイベントをやるしかない(笑)」
――そうなると、もしかしたら一生、本当の山田さんの姿を知ることがない可能性もあるってことですよね。
「家族か何人かの友人とか、すっごいコアな人しか本当の僕のことを知らないかも(笑)」
――南沙良さんにお話を伺った時、人見知りだから話しかけてほしいとおっしゃっていました。ロースクール生役の皆さんとは、お話されていますか。
「ほんとやんわり…って感じですかね。でも、僕もそうなんです! しゃべりかけてほしい! この作品だからってことじゃなくて、さっきも言った通り、本来の僕はあまり自分からはいかないというか…。どこの現場に行っても、みんな僕のことを明るいって思ってくれているんですよ。多分、リアクションが明るいんでしょうね。昔は、僕から『ねえねえ!』って頑張ってやっていたけど、本意ではないというか。無理している自分が周りに伝わっていることが、結果として今、自分の首を苦しめているなって感じている時期なんです。自分がやってきたことなんで、全く嫌とかではないけど『あー、やっちまったな』って、『もっと自分らしくいればよかった』って。でも、その自分らしくが自分でもあんまり分かっていない…。自分らしさを探りつつ、2021年くらいから無理しないって思うようになりました」
――無理をしないというのは、どこにいても一番大事なことかもしれないですよね。
「11年くらいやってきたし、駆け出しの2、3年目みたいな感じではないから、もう澄まし始めてもいいかなって(笑)。頑張らなくてもみんな分かってくれるでしょう、みたいな。自分を許せるようになってきたというのが正しい表現かもしれないです。本来の自分でいてもいいよ、頑張んなくていいよって、自分に言っているみたいな感じです」
――今の現場は居心地がいいですか。
「そうですね。本来の自分に近い感じでいれていると思います。だから、本当に話しかけてほしい(笑)。もちろん、僕もエキストラからやってきているので、話しかけられる喜びというものを一番に感じているんです。エキストラをやっていた時なんて、誰としゃべっていいか不安に思いながら現場にいたこともあって。でも、その時にしゃべりかけてくれた俳優さんとか一生覚えているんですよね。だから、みんなに話しかけたい気持ちもあるんだけど…僕も話しかけられたいかな(笑)」
――残りの撮影期間で、どれだけ山田さんとほかのキャストの皆さんの距離感が近づくのか楽しみです!
「これから(取材とかで)会う人に、『山田裕貴は話しかけられたい人間なんだって言ってた!』って伝えてください(笑)。みんな待ってます!」
【プロフィール】
山田裕貴(やまだ ゆうき)
1990年9月18日生まれ。愛知県出身。2011年にドラマ「海賊戦隊ゴーカイジャー」(テレビ朝日系)にて俳優デビュー。その後、ドラマ「HiGH&LOW」シリーズ(日本テレビ)、「特捜9」(テレビ朝日系)、NHK連続テレビ小説「なつぞら」、「先生を消す方程式。」(テレビ朝日系)、「ハコヅメ~たたかう!交番女子~」(日本テレビ系)、映画「東京リベンジャーズ」(21年)、「ブラックナイトパレード」(22年)など数々の作品に出演。現在は、NHK大河ドラマ「どうする家康」に出演中のほか、ラジオ「山田裕貴のオールナイトニッポンX」が放送中。また、劇場アニメ「BLUE GIANT」が2月17日に、映画「東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編―運命―」が4月21日、同映画「―決戦―」が6月30日に公開予定。
【番組情報】
「女神(テミス)の教室~リーガル青春白書~」
フジテレビ系
月曜 午後9:00~9:54
【プレゼント】
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【締切】2023年2月19日(日)正午
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取材・文/フジテレビ担当Y・O 撮影/尾崎篤志
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