杉野遥亮「スカム」インタビュー【前編】 わずか23日間で全9話撮了「もっと俳優という仕事について考えようという気持ちになりました」2019/07/19
想定外の状況に巻き込まれても「僕はNOなものはNOってはっきり言います」
──最初は振り込め詐欺に手を染めて“しまった”誠実でしたが、詐欺師としての才覚を発揮し一気に裏社会に身を堕としていきます。杉野さんは、自分が思っていたのと全く違う状況に巻き込まれたり、全く想定していなかった人生を生きることになった誠実をどう捉えていますか?
「そういうことってありますよね。僕自身、大学に入ったきっかけも自分の希望が100%通ったかっていわれると違いますし、やりたいことだってその時は180°違うことだったんです。でも、その中でこの仕事に巡り合えて。ある意味巻き込まれたのかなって思う部分もあるんですけど、でも絶対自分の意志ってどこかしら存在すると思っています。たとえ巻き込まれたとしても僕はNOなものはNOってはっきり言うので、誠実はもしかしたら、NOって言い切れない何かを持っていたのかもしれない。その感覚は分かるなって」
──意図していないところから始まったことが、杉野さんの中でカチッとはまるような経験はこれまでにありますか?
「カチッっていう明確なスイッチはないんですけど、どちらかというといっぱいスイッチがある中で、少しずつスイッチが押されていく感覚はあります。それは一つ作品を終えるごとに吸収できるものもあるし、それでまた次のステップに生かそうっていう向上心につながることもあって。今回は、特にそれが大きかったなって思います。この作品に出合えたことで、もっと俳優という仕事について考えようという気持ちになりました」
──連続ドラマの主演を果たされて、次の目標や達成したいことはありますか?
「いっぱいあります。スタッフさんや出演者の皆さんと『見てくださる方にちゃんと届け!』って思いながら作っている作品に携われたことがすごく楽しかったし、主演だからという理由だけではなく、たくさん現場を見ることができたのも魅力的でした。だから今、ロス状態なので続編をやりたいなって思います。まだまだ伝えられることがあるんじゃないかなって思うので、続編をやりたいです。あとは…自分のおばあちゃんが見てくれるような作品に出たいなって思いもあります」
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【プロフィール】
杉野遥亮(すぎの ようすけ)
1995年9月18日生まれ。千葉県出身。おとめ座。O型。2015年、雑誌「FINEBOYS」(日之出出版)の専属モデルオーディションでグランプリを受賞。映画「キセキ -あの日のソビト-」で俳優デビュー。主な出演作は、映画「兄に愛されすぎて困ってます」「覆面系ノイズ」「あのコの、トリコ。」「春待つ僕ら」「L♡DK ひとつ屋根の下、『スキ』がふたつ。」、ドラマ「ゼロ 一獲千金ゲーム」(日本テレビ系)、「大恋愛~僕を忘れる君と」(TBS系)、「新しい王様」(TBSほか)、「ミストレス~女たちの秘密~」(NHK)など。11月29日公開予定の映画「羊とオオカミの恋と殺人」では、福原遥と共にダブル主演を務める。
【番組情報】
「スカム」
MBS 日曜 深夜0:50~1:20
TBS 火曜 深夜1:28~1:58
※放送時間は変更の場合あり
取材・文/宮下毬菜(TBS・MBS担当) 撮影/尾崎篤志
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