29歳の若手テレビマンが初めて生み出したのは、一流の“たった一つの質問”を追究する番組!? 佐藤智洋チーフディレクターが明かす「究極の一問」制作秘話2019/06/26
6月29日放送の「“あの人”が知りたい超質問バラエティ 究極の一問」(MBS/TBS)。同番組では、「ロングバケーション」(フジテレビ系)、「ビューティフルライフ」(TBS系)、連続テレビ小説「半分、青い。」(NHK)など数々の人気ドラマの脚本家・北川悦吏子さん、青山学院大学を箱根駅伝4連覇に導いた名将・原晋監督、モデル・滝沢カレンさん、天ぷら職人・近藤文夫さんらが、どうしても聞きたい“たった一つの質問”を発表。その“究極の一問”を通して、彼らの人間性やその答えの先に潜む知られざる舞台裏を掘り下げていく、1時間のバラエティーです。MCは若林正恭さんと福原遥さんが務め、スタジオゲストには原晋さん、MEGUMIさん、吉村崇さんが登場。
ここでは、番組の総合演出を務める佐藤智洋さんにお話を伺い、制作秘話や番組に込めた思い、さらにテレビ業界で働くやりがいなどをお聞きしました。
才能やセンスがないタイプの人間でも、下積みを一生懸命頑張るという道がある
──佐藤さんがテレビ局で働こうと思ったきっかけを教えてください。
「ありきたりなんですけど、純粋にテレビが大好きだったからです。バラエティー番組、特に『めちゃ×2イケてるっ!』(フジテレビ系)が大好きで。好きなことを仕事にできたら幸せだろうなって、その思いだけで就職活動をしたら、運良く毎日放送に入ることができました」
──毎日放送入社後は、どのような仕事に携わってきたのでしょうか。
「大阪で『ちちんぷいぷい』『ごぶごぶ』『痛快!明石家電視台』でADとディレクターを経験し、入社4年目に東京に異動になって『林先生の初耳学』のチーフADを2年、今は『教えてもらう前と後』でディレクターをさせていただいています。他の人よりも下積みの期間が長かったんですけど、AD時代に学ばせていただいたことが今生きてきているなと実感しています」
──番組の制作の裏側や収録の現場を取材させていただく機会も多いのですが、どの番組もADさんの業務は多岐にわたっていて、とにかく忙しそうという印象があります。
「正直、大変なことは多かったです……。でも、特に自分のように才能やセンスがないタイプの人間は、ADなど下積みを必死に頑張って活路を見出すというのは一つの戦い方なのではないかなというのが持論です。AD時代は、運良く、実績あるディレクターの方々と お仕事させていただく機会に恵まれました。膨大な雑務をこなす一方、VTRの編集やロケの撮り方、打ち合わせの進め方やネタの発想、効率的なリサーチ法など、優秀な先輩方のさまざまなノウハウを勉強させていただきました。たくさん怒られましたが、今の自分の基礎は、そうした諸先輩方としっかりお仕事をさせていただく中で育まれたと思っています。そしてチーフADとして、さまざまな立場の人とどううまく仕事を進めるか、周りの人にどう信頼してもらえるか、下についてくれる若いADさんをどう引っ張るか、そして膨大な仕事量をどうこなすか、常に考えてきました。実は、今回の『~究極の一問』は、構成作家さんも制作会社さんも初めてお仕事させていただく方々ばかりなんです。自分が大好きなテレビ番組のエンドロールを見て、『一緒にやりたい!』と思った方に会いに行って、『一緒に仕事してください』ってお願いして、そこから企画書を作って…。どのような人なのかまったく分からず会いに行ったので、ある意味、賭けだったんですけど、運が良く、皆さんとてもすてきな方々でした」
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