小栗旬、新垣結衣、坂口健太郎ら豪華キャストが「鎌倉殿の13人」ファンミーティングに集結! ラストに向けた制作統括インタビューも2022/12/10
残すところ、あと2回の放送となった大河ドラマ「鎌倉殿の13人」(NHK総合ほか)のトーク&コンサートイベント「緊急開催!『鎌倉殿の13人』ファンミーティング」がNHKホールで行われ、小栗旬さん、新垣結衣さん、坂口健太郎さん、梶原善さん、金子大地さん、柿澤勇人さん、芹澤興人さん、そして音楽を担当したエバン・コールさんが登壇。しかも、司会は源範頼役の迫田孝也さんとラジオパーソナリティーの赤江珠緒さんが務めるという豪華なキャストが集結。イベントには約3000人の観客が集い、リモート配信で約2万5000人のファンが観覧しました。
イベント序盤は、北条義時(小四郎)役の小栗さんと義時の最初の妻・八重役を務めた新垣さんが登場し、義時と八重が夫婦になるまでのエピソードを明かします。小四郎にどんぐりを投げつけた場面などを振り返り「小四郎にだから甘えられたんでしょうね」と話す新垣さんですが、最近の小四郎については「もどかしい気持ちを通り越して、心苦しいです。もう、小四郎を止められないんだと悲しい気持ちになるくらい気迫がすごかったです」と八重のような気持ちで鑑賞しているといいます。そして、「八重さんがいてもそうなっていたと思う」という新垣さんに「いや、そうなっていないです。もし八重さんが生きていたら、小四郎は伊豆に帰っているはずなんです」と反論する小栗さん。
また、八重が川で亡くなるシーンは昨年の12月に撮影されたといい「水が冷たく、想像していたよりも深く、川の流れも速かったので、安全第一で撮影していました。鶴丸役の子がずっと川の中にいて震えていたので、八重と同じように助けたい気持ちがリアルに生まれました。でも私たちよりも、もしかしたら平六殿(山本耕史)の方が寒かったかもしれません(笑)」と撮影の苦労を語りながらも、八重を助けるためになぜか裸になっていた平六にも言及し、笑いを誘います。
新垣さんのクランクアップは、北条家が集い、大姫(南沙良)が「オンタラクソワカ」と唱えたシーンだったそうで「りくさん(宮沢りえ)に怒られたりしていましたが、久しぶりに家族を感じられてうれしかったです」と回想。一方、小栗さんは「あのシーンに出ていた魚が臭かったんです…(笑)」とぶっちゃけつつ、「八重が時政(坂東彌十郎)にあげた草履を時政はずっと使っていたんですよ」と伝えると、新垣さんは驚きながらも笑顔を見せていました。
2人の思い出話に花が咲く中、泰時(金剛)役の坂口さんが登場。作中ではかなわなかった母・八重と成長著しい息子・金剛の対面が実現しました。新垣さんは「子役の金剛をずっと見ていると、本当に坂口くんに見える時がありました。今はドラマの中で唯一の希望なので『頑張れ!』と応援しながら見ています」と坂口さんへエール。対して、坂口さんは「撮影に入る前から母上だと思っていたし、子役の金剛も見ていたので、『僕で大丈夫かな?』と心配でした。『成長著しい金剛』というテロップに助けてもらったところがあります」と撮影に入る前の胸中を打ち明けます。
そんな中、「撮影中、坂口さんはずっとふざけていた」と司会の赤江さんがスタッフからの告発を明らかに。「いえいえ、粛々と真面目にやっています」と語る坂口さんでしたが「雰囲気としては坂口健太郎がふざけているに1票入れたい」と迫田さんが言うと、「坂口くんは撮影中大体ふざけています」と小栗さんも便乗。それに対して「ちょっと待ってください。これは意見があります。小栗さんと山本(耕史)さんが本番前にふざけたことをボソッと言ってくるんですよ」と異議を唱える坂口さん。「僕がふざけているんじゃなくて、笑っちゃったりするんですよ。義時のように裏で小栗さんが僕を操っていましたね」と物語に絡めて必死の訴え。ほかにも、“ストーカー・小四郎”が政子(小池栄子)や実衣(宮澤エマ)から「気持ち悪い」と不評だったことを小栗さんがぼやくも、新垣さんが「私自身はかわいいなと思っていました」とまんざらでもなかった様子を見せるなど、話は尽きません。
そこにやって来たのは、ドラマのオープニングで役名が出てきたらお茶の間で悲鳴が上がるとうわさの“アサシン”・善児役の梶原さんと八重の元夫・江間次郎役の芹澤さん。梶原さんは「人をあんなにあやめたのに、『最後は良かったよ』といろんなところで言ってもらえてよかった」といい、脚本を執筆した三谷(幸喜)さんから「できるだけ殺気を感じさせないようにしてほしい」とアドバイスされたと話します。また、暗殺者として心掛けたことを赤江さんから聞かれて「よくアサシンとか暗殺者と言われますが、善児は雑色という雑務をやる人なので、彼にとっては一つのゴミを片付けるのと一緒で、人殺しだと深く考えていなかったんじゃないかなと想像して、一つの作業としてやるよう心掛けました」と答える梶原さん。なんだかそちらの方が怖いですよね。
一方、元夫・江間と久しぶりの再会となった新垣さん。「盾になってもらってありがとうございました」と芹澤さんにお礼を述べると「夫婦関係が非常に悩ましかったです。(江間は)ずっと悩んだまま生活していたと思います。しかもボロボロの家に来てもらって申し訳なかった」と恐縮しきり。「ものすごい勇気をもって祭りに誘ってくれたのに、断って申し訳ないと思っていました」と新垣さんが伝えると、「今その言葉をいただいて救われました」と安堵した様子でした。
また、江間が八重に「あなどるな!」と声を荒らげるも、泣きながらすぐに船を出したシーンを振り返り「言ってすぐに後悔したと思います。一番言いたかったけど、一番言っちゃいけないと思っていて、それまでの生活など全部含めて『あなどるな!』という言葉が出たんだと思います」と江間の心情に寄り添い、思いをはせます。その上で「新垣さんだけは落としてはいけない。役者生命にかかわるので、水深も何メートルあるかと聞いたりしました」と船をこぐシーンに細心の注意を払っていたと明かします。
その後、八重と泰時の共通点へと話題は移り「頑固なところが似ている。八重さんは全然意見を変えてくれないし、だいぶ頑固で、よく怒られましたね。一度、義時が佐殿(頼朝/大泉洋)の悪口を言ったら、『それを言って私になんて言ってほしかったの?』とものすごく怒られて。ああいう感じを太郎(泰時)が引き継いでいるんですよね」と小栗さんが類似点を見いだします。坂口さんも「(八重の)心(しん)が強くて聡明なところを太郎が受け継いでいるんです」と自画自賛しつつも「尻に敷かれる感じは父上の感じを受け継いでいるんだろうなと。尻に敷かれていた方がいいですよね?」と小栗さんに同意を求めます。小栗さんは「尻に敷かれた方がいいですね」とうなずきながら「義時も泰時も根が生真面目で面白みがないところが似ていますよね」と今度は義時と泰時の共通点を語ると、「初(福地桃子)にも面白くないと言われています」としょんぼり顔の坂口さんでした。
中盤にはオーケストラコンサートが開催され、音楽を担当したエバンさんが指揮を務め「鎌倉殿の13人」のメインテーマが演奏されました。演奏後、どんなことをイメージして作ったのか聞かれたエバンさんは「台本を2話までもらって、思ったイメージで作ってくださいと言われました。坂東武者の勇ましさや魂を描きたいと思い、男性コーラスを坂東武者の声のような感じで入れています。今回、大河ドラマの曲としては短い方なのですが、その中でなるべくいろんな面白い展開を付けています」とメインテーマへの思いを口にしました。さらに、劇中音楽にドボルザークなどのクラシックの既存曲を採用したことについて「メインテーマの打ち合わせの時に、吉田(照幸)監督から『ぜひ、新世界の曲を何かの形で入れたい』と言われたんです。原曲をそのまま使うのはつまらないし、合わないので、いい部分をピックアップして、作品に合うようなアレンジにしました」と世界観に合うよう工夫を凝らしたといいます。
イベント後半に顔を見せたのは、二代目鎌倉殿・源頼家役の金子さんと三代目鎌倉殿・源実朝役の柿澤さん。八重と泰時同様、この兄弟も作中では会うことがなかったので、実は初対面だとか。「兄貴にやっと会えた。めちゃくちゃうれしいですね」と喜ぶ柿澤さん。第45回(11月27日放送)で公暁(寛一郎)に暗殺された実朝として、「生きたかった! 雪の日に出歩くなって何度も言われていたのに、注意されていたのに、行っちゃうんだよね」と残念そうに語ります。
その後、迫田さんから「お二人とも頼朝と政子の息子ですが、演じる上で頼朝を意識したことはありましたか?」と尋ねられ、金子さんは「頼朝はカリスマ性があって、役柄も比べられる役なので、めちゃくちゃ意識しましたね」と回答。続いて、兄弟として意識したことについて、柿澤さんは「三谷さんのアドバイスで、頼家とは逆でいてほしいといわれたんです。頼家は感情を表に出して、エキセントリックな部分や気性が荒いところがあったので、頼家だったらやらない行動を意識しました。静と動でいえば、実朝が静で頼家が動。その対比を考えました」と役作りを明かします。
そんな対照的な2人でしたが、義時に対しての態度がやがて兄弟一緒になっていったことについて、柿澤さんは「文弱な将軍から畠山重忠(中川大志)や和田義盛(横田栄司)の死を経て、鎌倉の将軍として、成長していったんだと思います」と実朝の変化について振り返ります。また、“鎌倉殿”ならではの所作も苦労したそうで、金子さんは「所作をずっと注意されていて、一緒のシーンが多かった(梶原景時役の)中村獅童さんに、どう動いたらいいか、どのように座ったらいいかなどを聞いていました」と助言をもらっていたといいます。
一方、柿澤さんは「あぐらをかくシーンが多く、くるぶしが床に直接触れるので、長時間撮影していると痛かったんです。そしたら、衣装部の方から『阿野全成役の新納(慎也)くんのプレゼントがあるから』と、小さい膝パットをいただいて、それをくるぶしの下に当てて、軽減されました」と明かすと、「うちの弟の全成がそんなことを!?」と兄・範頼として驚く迫田さん。それに対して柿澤さんは「でも、全成の得意技は呪詛(じゅそ)なのであまりうれしくなかったです。縁起が悪い(笑)」と軽口をたたきます。
さらに、御家人を演じるそうそうたる役者陣を前にして“鎌倉殿”として振る舞わなければいけなかったことについて「めちゃくちゃ大変でした。メンタルの勝負というか。毎回、上座に座りたくなくて…。座ると(キャラクターの)濃い人たちがいっぱいいるから緊張しました」と金子さんが暴露すると、柿澤さんも「プレッシャーはありましたね。金子さんが演じる頼家もずっと見ていて、完璧に二代目将軍を演じておられたので、自分が出て行って、『こいつ駄目だな』と言われたらどうしようと思っていました」と内心ドキドキしていたことを告白。
お二人の“鎌倉殿”エピソードが一息ついたところに、頼家と実朝の味方だった泰時(坂口)が現れ、「頼家は幼い頃から関係があって竹馬の友だったし、実朝は泰時の中では理想の鎌倉殿という感覚があったんじゃないかと。父の義時がダークサイド寄りになっていく中、泰時は実朝に希望を見いだしていたんだろうと思います。頼家のことはあらぶっていくさまを心配そうに見ていたけど友情の方が強く、実朝は人としての尊敬が強かった気がしています」とそれぞれの関係性を説きます。
それを受けて、金子さんは「小さい時からずっと一緒にいた泰時に対して、ちょっとうらやましく、ジェラシーを感じる存在。近くで義時と泰時の親子関係を見ていると、頼家は父・頼朝とそんなに深い関係を築けなかったので、好きな気持ちとジェラシーがあったんじゃないかな」と泰時への思いを想像します。続く柿澤さんは、開口一番「ラブです!」と愛を告白! 「愛です。大好きな、大好きな人ですね。鎌倉殿は世継ぎをつくらなきゃいけないけれど、実朝は史実でも子どもがいない。そして今回の大河では、泰時のことを好きだと思いながら、将軍としては悩み、悲しい運命だなと思いながら演じていました」と実朝をおもんぱかります。
また、迫田さんから最近の義時についてどう思うかと聞かれ「腹立っちゃいますよね。どんどんダークになっていって。僕、知らないですもん。あんな義時」と金子さんが言えば、坂口さんも「泰時は義時とやり合うことが多くて『お前の声は耳に残る』とまで言われました。そんなこと言わなくていいじゃないか」と文句をつけ、柿澤さんまでもが「人の話聞かないなと思っていました。周りの御家人同士でやり合っているならまだしも、われわれ“鎌倉殿”ですから。畠山や義盛を殺すなと言った時には、うなずいていたのに」と思いの丈をぶちまけます。皆が義時への不満を語り尽くした後「心残りなのは、お二人(頼家と実朝)の最期にいつも間に合っていないことです。行きたかったんですけど、台本に行けないって書いてあったので(笑)」と後悔を口にする坂口さんでした。
そして、皆の不満を一心に受けた小栗さんが再登場し「悪口ばっかりですよ(笑)。よく言いますね。みんなも悪いんだよ! 頼家に関していえば、だいぶんこっちは骨を折っていろいろしたのに、結構無視されて。1回倒れちゃったから、いろいろ画策したら元気になっちゃって…(笑)。まさか復活するとは思わなかったから」と逆切れしたかと思いきや、徐々に勢いがなくなっていく小栗さん。「確かに頼家も悪かったかもしれないけど…」と思わず口にする金子さんに、小栗さんが「あれは、佐藤二朗が悪い!」と会場にいない比企能員役の佐藤さんをやり玉に挙げて、「あれは二朗さんが欲望に走ったんですよ。全成も比企に利用されちゃって…」とすべて比企のせいに。
さらに、柿澤さんに向かって「そして実朝さん。やっぱり和田殿にあのセリフをみんなの前で言っちゃダメなんですよ。『義盛、お前に罪はない』なんてね。あんな大っぴらな場所で言っちゃったら、こっちは全然殺すつもりなかったですもん」と衝撃の発言が飛び出すと、あちこちから「本当に?」「うそ~?」との声が上がります。「義時、めっちゃ指示していましたよ」と迫田さんが水を向けると、「あれはどちらかというと、平六が勝手に動きましたよね」と平六のせいにする小栗さんでしたが、もちろん、文句だけでは終わりません。頼家と実朝に対して、「皆さん、素晴らしかったです。頼家は最期、格好良かったですね。善児と戦わなきゃいけなくて。意外と泰時があっさり善児に気絶させられちゃって…。実朝に関しては大階段がすてきでしたね。その前に義時の代わりに倒れた人が『寒い』などと言っている雑音がありましたけど(笑)」と楽しそうに振り返ります。
その後、リモート配信の参加者から「撮影中に起きた驚きのエピソード」を聞かれると、柿澤さんが「プレッシャーを抱えながらクランクインして、数日たった晩に『全然駄目です。僕の台本ちゃんと読みましたか?』と三谷さんから駄目出しされる夢を見て、目が覚めたら三谷さんから本当にメッセージが入っていて『正夢かな』と。恐る恐る開けたら、『登場回、見ました。素晴らしかったです』と言ってもらえて『よかった~』と安心したんです。この話は佐藤二朗さんが司会を務めている『歴史探偵』(同局)でお話させていただいたんですが、この話には続きがありまして。駄目出しされていたのは僕だけじゃなかったんです。それは瀬戸康史さんが演じるトキューサ(北条時房)。夢の中で三谷さんから『柿澤さんと瀬戸さんが最悪です』と。僕、トキューサ大好きですよ! お芝居も上手だし、かわいらしいし、愛されているし。最高だと思うんですけど、なぜか夢の中では、駄目出しされていました。瀬戸さんスミマセン!」と謝りながら、数々の思い出を語り合ったイベントは幕を閉じました。
イベント終了後には、現在は「鎌倉殿の13人」のファンの皆さんのために生きていると言っても過言ではないという制作統括の清水拓哉さんがインタビューに答えてくれました!
――あらためて、「鎌倉殿の13人」の撮影を振り返って、いかがでしょうか。
「皆さんがものすごく熱く応援してくださって、自分たちが面白いと思ってやっていることを『そうだ、どんどんやれ』と言ってくださることがどれだけ力になっているか。1年半撮影を振り返っても『どうしよう』と思うことは何度もありました。そんな中、これだけの皆さんが応援して楽しんでくださっていると思うと、もう一息頑張ろう、乗り越えようという気持ちになったので、本当に感謝です。皆さんの応援が番組のクオリティーを上げたのは明らかで、できることは何でもやりたい、恩返しをしたいと思っております」
――本作がこれだけ盛り上がった理由はどこにあると思いますか?
「『予測不能』というキャッチフレーズを掲げましたが、三谷さんの脚本がまさにそれを実現してくださった。歴史ドラマという基本的にネタバレが前提になっているドラマで、毎回新しい展開に驚かされました。それは、三谷さんの力が大きかったと思いますし、それを魅力的なキャストの皆さんが愛さずにはいられないように演じてくださって、いい脚本をいい役者が演じれば、われわれスタッフはそれをしっかり撮るということなので。基本的なことですが、それができたことが理由じゃないでしょうか」
――脚本で一番予測不能だった部分を教えてください。
「毎回仕掛けを入れてくださいとお願いしていたので、基本的には毎回用意してくれていました。第1回(1月9日放送)で言えば、馬に乗っている義時の後ろにいる姫が頼朝だなんて誰も想像しなかったと思いますし、第15回(4月17日放送)の上総広常(佐藤浩市)の暗殺も二重スパイのようにさせて見せしめとして殺すということは、三谷さんのミステリーの手法を使った見事な仕掛けでした。また、第46回(12月4日放送)でも、政子が将軍になる最大の動機が愛する妹を助けたいという思いだったという、ここまである種、控えめにきた政子がここで出なくてはいけないと行動する。あれは同時に義時にそんなことをさせたくないという思いもあったと思います。『吾妻鏡』からも記述がなくなってしまい、どういう人生を生きた人か全く分からない実衣を使ってそういうフィクションを作ったことに『なるほどな』と思いました」
――最終回について、台本を読んだ感想をお願いします。
「ラストシーンが注目されていますが、そこに至るまでの日本の歴史の変換点がすごく人間くさく描かれます。テーマとしては大きな話ですが、実際その場で起きていたことが、非常に人間くさいことだったのかもしれないというのが見えて、最終話では、義時の死が描かれます。その死がどういう死なのか。最初、台本を読んだ時に、『こういう死に方をするのか、義時は』と思って、解釈を巡ってはキャストもスタッフもいろんな感想を持ちました。それがどういう意味を持つのかと。みんな一様に驚きました。僕は撮影を見守っていましたが、義時がかわいそうでいとおしくて、今思い出しても涙が出てきます。本当にお疲れさまでしたという感じです。意外性はありますが、そこに関しては三谷さんが驚かせようと思って書いたわけではないと思います」
――残り2回となりますが、特に見てほしい注目ポイントはどこですか?
「家族の物語ですね。不思議なドラマで、最初、伊豆の小さな豪族のファミリーの話から始まって、それが日本を支配する組織・鎌倉幕府の話にいきなり膨れ上がったと思ったら、粛清が続いて、また家族の物語に戻っていく。義時、政子、泰時、のえ…。義村だって元々は幼なじみですからね。後にこの人たちがこうなっていくという目で第1回を見ると、すごい家なんだな、北条家はと。ただ、その過程で北条家が味わった苦しみというのが重なって、それの総決算という話になりますので、北条ファミリーとは何だったんだろうと思いながらご覧いただければと思っています」
――ありがとうございました!
【番組情報】
大河ドラマ「鎌倉殿の13人」
NHK総合
日曜 午後8:00~8:45ほか
NHK BSプレミアム・NHK BS4K
日曜 午後6:00~6:45
NHK担当/K・H
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