【「M」連載・最終回】安斉かれん×三浦翔平◆インタビュー 相手のためを思った切なさや2人の心情の変化が色濃く出るクライマックス。「『これが『M』だ!』って思ってもらえるんじゃないかな」2020/07/04
「M」や「BLUE BIRD」「SEASONS」など、時代を彩るさまざまな名曲で日本の音楽シーンを牽引してきた浜崎あゆみさん。そんな“平成の歌姫”誕生の裏に秘められた出会いと別れの物語を描いた小松成美さんの小説「M 愛すべき人がいて」が初の実写化! 安斉かれんさん、三浦翔平さんのダブル主演、鈴木おさむさんが脚本を手掛け、ドラマを盛り上げます。
7月4日放送の最終回では、大浜(高嶋政伸)から解雇を通告されたマサ(三浦)ですが、三つの新規ビッグプロジェクトを担うのであれば、会社に居続けることができると持ち掛けられます。アユ(安斉)を会社全体で守ることを懇願したマサは、その事業に取り組むことに。マサが自分のプロデュースから離れていくことを不安がるアユに、これまで教えてきたたくさんのことを周りに伝えるチャンスだと言い、「今のアユならできる、俺を信じろ!」と力強く向き合うマサ。しかし、姫野礼香(田中みな実)によって膨大な量の仕事を詰め込まれたマサは多忙を極め、次第に2人はすれ違っていき…。
連載でお届けしてきたインタビューも今回が最後。ラストを飾るのは、もちろんこのお二人! 脚本の鈴木さんに「これはアユの物語だけど、安斉さんのドキュメンタリーだと思う」と言わしめた、ヒロイン・アユを全身全霊で演じてきた安斉さんと、アユを立派な歌手にするべく人生を懸けてプロデュースしていくマサを熱演してきた三浦さん。リモート取材となりましたが、最終回の撮影真っただ中に最後の思いをお聞きしました!
――撮影がしばらく中断しましたが、中断前と後で現場の雰囲気は変わりましたか? また、台本がガラッと変わったかと思いますが、実際に手元に届いて初めて読んだ時の率直な思いを教えてください。
安斉 「今まで通りやれない部分もあったり、フェイスガードをしなきゃいけなかったり…慣れないところがたくさんありました。2カ月くらい中断してからの撮影再開だったので、出演者の皆さんもとっても気合が入っていました! 私は、駄菓子ボックスを持参していたんですけど、シーン撮影が終わるたびに駄菓子を食べながら『よし、次も切り替えて頑張ろう!』と気合を入れてました!」
三浦 「そうですね。チーム一丸となって気合を入れて取り組みました。台本は大幅に変更されていたので、自粛期間分は自然とパワーアップしています!」
安斉 「ものすごくパワーアップしてます。『うわ~! これやるか!』って思うのが多かったです(笑)。ちょっとクスッと笑っちゃうセリフが増えていて驚きました」
――パワーアップされたとのことですが、第4~6話の台本で印象的だった部分はありますか?
安斉 「4話は“雪やこんこ”(童謡『雪』)が印象的です。急に出てくるので、『これ、どう歌おう…』と戸惑いました(笑)。5話はもともとの台本の展開が早かったので、新しい台本は大きく変わってないかなと思ってます(笑)。6話は、礼香さんが大暴れし始めるんですよ。アユとマサが一緒に住んでいる家に礼香さんがいて、ドラムセットを組み立てて勝手に誕生日会をしているという伝説のシーンがあって…」
三浦 「本番が始まっているのに、礼香の言動にアユが笑っちゃって、マサの後ろに隠れちゃうというハプニングがあったシーンですね、伝説です(笑)」
安斉 「本番は絶対に笑っちゃいけないと思ってたんですけど、礼香さんと目が合ったら耐えられなくて笑っちゃって。マサさんの後ろに隠れちゃいました(笑)。『許さないVS許さない』とかあったじゃないですか。5話からヤバいシーンが多かったと思いますけど、6話は相当ヤバかったです」
三浦 「4~6話の話ではないんですけど、個人的には、2話の雨ふらしで崖の上から叫ぶシーンが印象的です。かなり寒い中、時間もなかったので大変でした。ぜひ振り返ってみていただきたいですね。シーンじゃなくて言葉を選ぶなら、『ハッピーバースデートゥーミー』『俺の作った虹を渡れ』『神の目が選んだんだ』『お待たせしました。お待たせしすぎたのかもしれません』もインパクトがありました」
――本作は、印象的なシーンや言葉がちりばめられた作品ですよね。安斉さんにお聞きしますが、演技を始めてみていかがですか? 楽しんでいらっしゃるなという印象を受けておりますが…。
安斉 「最初は難しかったんですけど、だいぶ現場にも慣れてきて、考える余裕もできたので楽しくなってきました! 『この位置から撮られているから、こう向こう』とかカメラにどう映っているかを考えていますね。これまではあまり意識できなかったんですけど、このドラマで勉強させてもらいました! そして休み中は、お芝居がつながり的に変わっちゃうかなと思って、特に何もしてないんです。ただ、もともと日本のドラマをあまり見てこなかったので、この期間に恋愛ドラマとか、翔平さんが出演していたドラマを見たりしました。翔平さんは“ガチリアルマサ!”って感じで、ずっと優しいんです。翔平さんとのシーンでラブラブするシーンとかも多々あったんですけど、そういうシーンで照れちゃってました」
――「ずっと優しい」と話す安斉さんの表情から、三浦さんの優しさが伝わってきます! さて、次に三浦さんにお聞きします。本作で描かれている1990年代について、脚本を通してどんな時代だったと感じていらっしゃいますでしょうか。
三浦 「今の時代とはまた違ったよさがあるなと思いました。その違いは、派手さなどだと思いますが…。先輩方がよく言っていた『あの時代がよかった』を一度経験してみたいなと思っていたので、役で経験できてよかったです」
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