「ジャパニーズスタイル」仲野太賀×松尾諭の演技合戦で飛び出た、ファン歓喜の“意外なセリフ”とは!?2022/10/31

　テレビ朝日系で毎週土曜午後11：30から放送中のドラマ「ジャパニーズスタイル」。テレビ朝日初の“本格シットコム”として、主演・仲野太賀さん×脚本・金子茂樹さん×監督・深川栄洋さんという豪華布陣で、さびれた温泉旅館「虹の屋」を舞台に30分ほぼ一発撮りのノンストップ・コメディーが繰り広げられている。10月29日に放送された第2話では、早くも「虹の屋」の従業員の過去が明らかに。そして仲野さんとゲストによる演技合戦も展開されたが、ここではそんな第2話を振り返っていく。

　まず見どころとなったのは、第2話ゲスト・松尾諭さんと仲野さんの掛け合いだ。仲野さん演じる主人公・柿丘哲郎が高校時代に所属していたバレーボール部のOB兼コーチの警察官・笠原として登場した松尾さんが、冒頭の約3分間で強烈なインパクトと笑いを残す。OB兼コーチという親近感を漂わせながらも、哲郎のあだ名・“リベロウ”を褒めたり、リベロを孫請けの工場と言ってしまったりしたことで、哲郎のツッコミのキレも増幅。しまいには、旅館を出る際には「拾われた男」（NHKほか）ではすっかりおなじみの「おつか！」が飛び出し、SNS上でも「出た〜！　おつか」「『おつか！』興奮でした〜！」と局の垣根を越えたシーンに喜びの声も上がった。

　これまで「SP 警視庁警備部警護課第四係」（2007年／フジテレビ系）や「デート〜恋とはどんなものかしら〜」（15年／同系）をはじめ数多くの作品に出演してきた松尾さん。「拾われた男」では仲野さんが“松尾諭”という人物を演じたこともあり、今回の共演シーンでも言葉では言い表せない不思議な関係性が見えた。セリフの間（ま）を使った笑いは2人だからこそ生まれたのではないかと思うほどだ。今後、出演するゲストの演技によって作品の面白さが何倍にも膨れ上がると思うと、期待値もぐんと跳ね上がる。

　さらに、物語の中で大きな注目ポイントとなったのは、「虹の屋」の料理人・浮野奏太（KAƵMA）の過去だろう。駅前の交番で、浮野と同じ顔の指名手配犯の張り紙を見た哲郎だったが、その正体は指名手配犯の双子の弟だと判明する。本来ならシリアスなシーンも、この作品のテンポ感、そしてKAƵMAさんの演技によって面白おかしく映し出されていた。

　個人的には、「あぁ、そうだよ」と言った時のKAƵMAさんの表情が印象的。お笑いコンビ・しずるとしてコントをしている時の表情が、ドラマの中でも違和感なくそのまま出ていたことで、指名手配犯の双子の弟という難しい立場も面白く変化していた。また、そんな浮野が自らの過去を話し始め、最初は疑っていた支配人・影島駿作（要潤）、仲居頭・浅月桃代（檀れい）らも一瞬で浮野側に寝返ったシーンは“チームジャパニーズスタイル”の団結力が垣間見えた。

　また、浮野の過去を嗅ぎつけた影島の様子も強烈。“2時間ドラマオタク”という設定は番組ホームページでも解禁されていたが、実際に映像で見て感じたのは、「まぁなんと癖の強いこと…」。それまでは支配人としてスマートな話し方だったにも関わらず、急激に早口になり、自らの推理をベラベラとしゃべるのは、オタク特有の気質が表れていた。旅館の支配人という立場なのにまるで刑事のような、シットコムなのにまるで刑事ドラマを見せられているような…見ている側を不思議な感覚に陥れさせてくれるのが影島の魅力の醍醐味（だいごみ）なのかもしれない。

　第2話では浮野の正体を巡って、影島の推理や桃代の証言を得て、最終的には哲郎が家を出て行ってしまうことに。1日だけ泊まるはずが「銀行に入金がない」「おなかが痛い」「バスに間に合わなかった」と哲郎らしいクズっぷりな言い訳ばかりをし続けた結果と思えば妥当なのだが、ここまでくるとなんとふびんな扱いを受けているのだろうと感じてしまう…。そんな哲郎のもとに、次週放送の第3話では親友の小野がやって来る。彼の登場によって、「虹の屋」にまた一波乱ありそうだが、哲郎の命運はいかに。そして何より、小野を演じるゲスト・菅田将暉さんと仲野さんの“演技合戦”、これは絶対に見逃せない。

　なお、動画配信サービス・TELASAでは第3話収録直後に菅田さん、仲野さん、石崎ひゅーいさんと親交の深い3人が本音で語り合う「ウラ・ジャパニーズスタイル」が配信中。3人のスペシャル対談を見て第3話への期待を高めていきたい。