「ジャパンオープン2022」でチーム・ジャパンが優勝! 宇野昌磨「今シーズンも戦っていきたいと思っています」2022/10/13
フィギュアスケートの国際大会「木下グループカップ ジャパンオープン2022」が、10月8日にさいたまスーパーアリーナで開催されました。日本、北米、欧州の3地域による対抗戦形式での開催は3年ぶり。アマチュア、プロ混合の男女2人ずつ計4人のチーム戦でフリースケーティングの合計点を競い合い、合計623.84点を獲得したチーム・ジャパンが優勝に輝きました。
けがから復帰し、中部選手権で約1年半ぶりとなる実戦に臨んだばかりの紀平梨花選手は、113.44点を獲得。試合後のインタビューでは「完璧ではなかったですが、何とかチーム・ジャパンに貢献することができたと思っているのでほっとしていますし、いい経験になりました」と安堵の表情を浮かべました。
そして、新シーズンへ向けては「全日本選手権がまず大事なところかなと思っています。その先に世界選手権などもあると思うので、全日本までに足を完治させ、もっともっと高い構成で自己ベストを狙っていける状態にして、表彰台に上がれるように頑張りたいなと思っています」と意欲を語りました。
世界選手権金メダルなど昨シーズン大躍進を果たした坂本花織選手。前日の会見で「(フィギュアスケートは)個人競技だけど、団体戦はみんなで頑張れるので好きです」と笑顔で話していた通り、応援でもチームを盛り上げてくれた坂本選手は、世界女王の名にふさわしい貫録の演技を見せ、146.66点で女子1位に。試合後のインタビューでは「練習ではもうちょっと調子が悪かったので、本番でどこまでできるのか分からなかったのですが、何とか集中力で持たせたという感じでした。(見どころのステップは)前回の試合でレベル2だったので、ちょっとまずいなと思って一生懸命練習したので、その成果が出て良かったなと思いました」と総括。そして「一試合一試合、一つ前の自分に勝てるようにレベルアップして、4年ぶりの埼玉での世界選手権に出られるように頑張りたいです」と目標を掲げました。
けがで欠場となった鍵山優真選手に代わって急きょ出場が決まった三浦佳生選手は、初出場ながら会場の空気を支配するアグレッシブな演技を披露。4回転ループ、4回転トウループ、4回転サルコウを成功させ、169.94点で非公認ながら自己ベストを更新しました。インタビューでは「チーム・ジャパンの皆さんに助けられながら、僕も頑張って演技することができたのでよかったです」とほっとした様子でコメント。演目の「美女と野獣」については「ビューティー(美女)が2割、ビースト(野獣)が8割…まだちょっとビースト成分が高めでした」と笑いながら話し、「これから重要な大会が続くので、その大会でしっかりこの経験を生かして頑張って演技したいと思います」と闘志を燃やしました。
世界王者として新シーズンに臨む宇野昌磨選手は、コンビネーションジャンプなどでミスがあったものの4回転ジャンプを次々と成功させ、演技構成点でも高い評価を得る圧巻の演技を披露。193.80点で男子1位となりました。試合後のインタビューでは「僕は『ジャパンオープン』の歴が結構長いので、だいぶチーム戦にも慣れてきて、いつも以上に緊張などをせずに本当に自分がやるべきことをやった結果がチーム・ジャパン(の優勝)につながると思いました。こうして優勝することができてうれしいです」とコメント。
また、「ルールも大きく変わった中で、この大会はスピンやステップ、そして新たなコンビネーション(ジャンプ)を取り入れたいという試合でした。内容としましては、ミスももちろん出てしまったんですけれど…。シーズンオフで一番やり込んできた(コンビネーションのセカンドの)トリプルトウループがこの試合でうまくいかなかったので、また次の試合に向けて練習を考えながら向き合っていきたいと思います」と振り返りました。
そして、「またフィギュアスケートのシーズンが始まっていきます。年々フィギュアスケートの技術レベルが上がっているのを体で感じています。そこにいつまでもついていけるように頑張っていきたいと思いますので、皆さん応援よろしくお願いします」と気持ちを引き締めていました。
4回転アクセルを成功させ、今大会でも大きな注目を集めたイリア・マリニン選手(米国)に関しては「マリニン選手の方が僕よりもすばらしい演技だったと思っています。これからもずっと戦っていけるような選手でい続けるために、この『ジャパンオープン』という大会に出て、彼がいてよかったなと思っています。今シーズンも戦っていきたいと思っています」とコメント。
さらに、試合後の優勝会見で記者から「4回転アクセルに挑戦したいか」と質問されると、宇野選手は「一度練習してみましたが、たぶん僕はできないんじゃないかな」と回答し、その上で「マリニン選手は練習で4回転アクセルをすごい確率で跳んでいるので、試合でもいつか絶対にすばらしい4回転アクセルができると思います。皆さんは新しいジャンプに目がいきがちだと思いますが、マリニン選手はそれ(4回転アクセル)以外の全てのジャンプを楽に安定して素晴らしいクオリティーで跳んでいます。僕が(マリニン選手から)刺激を受けたと言ったのは4回転アクセルではなくそちらなので。マリニン選手にできているなら僕にも何かやり方があるんじゃないかなという思いで練習していきたいです」と話しました。
いよいよ本格開幕した’22-’23シーズン。それぞれの夢や目標に向かって突き進む選手たちを、全力で応援しましょう!
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