川口春奈&目黒蓮は「イメージ通り」 本格ラブストーリー「silent」村瀬健プロデューサー&脚本・生方美久が2人の印象を明かす【前編】2022/10/06
放送前にもかかわらず、Twitterのフォロワー数が20万人を超えるなど、世間の注目を一身に集めるドラマ「silent」(フジテレビ系)。川口春奈さんが同系連続ドラマ初主演を務めるほか、Snow Man・目黒蓮さん、鈴鹿央士さん、桜田ひよりさん、板垣李光人さん、夏帆さん、風間俊介さん、篠原涼子さんら豪華キャストが脇を固める。
川口さん演じる主人公・青羽紬は音楽好きな優しい女性。高校生の時の恋人とつらい別れを経験したが、現在の恋人である彼と前向きに人生を歩み始めようとしている。そして、紬の高校時代の恋人で、好きな人の声が聞けなくなるかもしれないことを受け入れられず別れを選び、音のない世界でひっそりと生きていこうとする佐倉想を目黒さんが演じる。
本作でプロデューサーを務めるのは、「川口さんと目黒さんでラブストーリーが見たい」と、企画段階から熱烈な思いを抱いていたという村瀬健さん。そして、「第33回フジテレビ ヤングシナリオ大賞」にて大賞を受賞した生方美久さんが脚本を担当。完全オリジナルで描かれ、温かいラブストーリーを紡いでいく。紬と想、“つむそう”が生きる世界には、どんな色が広がっているのだろうか。
「目黒さんは素で言葉を選んで一生懸命しゃべる感じが、まさに想くんそのもの」
川口さんと目黒さんは「教場Ⅱ」(同系)以来の共演。村瀬さんと生方さんは2人にどんな印象を抱いたのだろうか。
村瀬 「川口春奈さん、目黒蓮さんとも圧倒的パワーを感じます。2人とも初めてご一緒するんですけど、とにかくすごく真面目。川口さんとは紬というキャラクターがどういう人であるかなど、クランクインする前から話をしてきました。台本は当て書きで、かなり早い段階から川口さんをイメージして紬を作ってきたこともあって、 イメージ通りに紬を演じてくれています。(このドラマは)大好きだった人と離れ離れになって、再会したら彼が音のない世界に生きていたというお話。(紬と想が)離れていた期間の長さ…失恋した後、戸川湊斗(鈴鹿)という新しい恋人と過ごしてきた時間があって。一方の想は、その時間を1人で生きていた。(紬は)そんな彼と再会することになるわけです。その期間を隔てた紬をどれくらいの明るさ、暗さで表現するか…そういうところを、川口さんと監督が現場で考えて話し合いながら丁寧に演じてくれている印象です」
生方 「 川口さんと最初に会ったのは衣装合わせの時だったんですけど、本当に世間のイメージのままの人なんだなって。私は(川口さんと)同世代、学年だと1個しか変わらないんですけど、みんながイメージしている“川口春奈ちゃん”っていう印象で。演じている姿を見て間違ってなかったなっていう感じがあります。撮影に対しても、切り替えが早いな、お芝居のスイッチがすぐに入るなという印象です」
村瀬 「一方の目黒さんも、とにかく真面目。2人とも真面目なんですけど、特に目黒さんは手話でのお芝居もたくさんあるので、かなり早い段階から手話指導に入っていて。手話の練習をしながら一緒に役について話し合ってきたので、クランクインした時に『あれ、まだクランクインしてなかったんだっけ?』と思ったくらい、目黒さん自体が想というキャラクターになれていました。想も同じように当て書きで、目黒さんをイメージして作ってきたので、僕としては想像した通りの想が目の前にいるという印象がすごくあります」
生方 「(取材の段階では)目黒さんはタイミングが合わなくてまだ直接お芝居は見れてないんですけど、手話指導を2回ぐらい見させてもらって。なんかあのまま、本当に真面目な人だなと。初回の手話指導から(目黒さんは)勉強した状態で来てくれて。そして、すごく考えながらしゃべる人だなと思いました。素で言葉を選んで考えて一生懸命しゃべる感じがまさに想くんそのもので。当て書きできてありがたいです」
村瀬 「高校時代のまだ耳が聞こえていた時と、耳が聞こえなくなった今を演じ分けることが一つのテーマ。川口さんも目黒さんも監督と一緒に丁寧に話し合いながら、変わってしまった部分と変わっていない部分の差を丁寧に演じています」
「何としても皆さんの期待に応える作品にしなきゃと、日々身が引き締まる思い」
今回、生方さんをはじめ、風間太樹監督ら大抜てきされた若手スタッフ陣がタッグを組みドラマ制作を支えている。
村瀬 「僕1人、おっさんがいますが…(笑)。撮影、照明、美術デザイナー…基本的にすごく若いチームでやっています。風間監督も生方さんもすごく若い世代。彼らみんな、川口さんや目黒さんと同世代くらいなんですよね。そのくらいの人たちが集まって作っている感じがすごくいいなと感じています。このチームはすごく穏やかなんです。この穏やかな空気の中で、みんながベストパフォーマンスを出そうという、すごく前向きな空気を感じる現場です」
そんなスタッフ陣が作り上げる本作は、過去に類を見ないほど放送前から話題を呼ぶ作品となった。SNSでは情報が解禁されるたびに大盛り上がりを見せている。
村瀬 「すごいですよね。びっくりしていて。(ドラマをやるよと)発表しただけで10万人以上の方からフォローいただいて。今や20万人越え。まだ放送が始まってもいない作品に対してこれだけの期待と注目が集まることはなかなかなくて。川口さんと目黒さんはもちろんのこと、篠原さん、風間さん、夏帆さん…発表したキャストたちに対する期待がすごく高いなと感じています。そして、川口さんと目黒さんでラブストーリーをやるということに対する皆さんの期待の高さが半端ないです。人の心を描く、人を好きになった時に何を思うか、みたいなことを丁寧に描いていく本格的なラブストーリーをやることに対する皆さんの注目度の高さを強く感じます。これはもう何としても皆さんの期待に応える作品にしなきゃって、日々身が引き締まる思いです。生方さんはプレッシャーでつぶれそうっていつも言ってますけど、でもやっぱり彼女の脚本がいいですから。期待していただければと思います」
生方 「嫌です! もうやめてください!って感じです(笑)。私は本を書く立場なので、本編を見てもらって評価が出るまでは、なんか静かにしてたいなと(笑)」
ティザー動画にもこだわり、テレビでは「紬の思い」、SNSでは「想の思い」「二人の思い」など、さまざまなバージョンが公開された。
村瀬 「以前、『めざましテレビ』内で放送していた『めぐる。』でご一緒した、AOI.ProのCMディレクター・太田良監督に演出をお願いしました。まず、見ている人に『silent』というドラマの中身よりも空気を伝えたいと。どのようなドラマであるか、僕たちはこういうドラマをやろうと思ってますという、このドラマの世界観を(見ている人に)伝えたいと思ったので、僕の思いを太田さんに伝えたところ、あのような世界が出てきました。(ドラマ本編を演出する)風間監督でもなく僕でもなく、あえてちょっと離れた場所にいる太田さんの目線で作ってもらったことで、より世界観が明確に表せたと思っています。ですけど、モノローグやそこで語られる言葉は生方さんに書いてもらいました。だから、すごく本編に即した言葉になっているんじゃないかなと思いますね。おかげさまで再生回数がびっくりするくらいの数字で。本当に優しくてすてきなキャストたちの表情が撮れたので。スタジオに雪降らしたかいがあったなと思います(笑)」
この記事をシェアする