佐藤駿選手が「世界ジュニア選手権2020」に向けた公開練習で4回転ルッツを着氷!「世界ジュニアでは4回転ルッツを降りたい」2020/02/21
「世界ジュニア選手権2020」(3月2~8日/エストニア・タリン)に出場する佐藤駿選手が、2月18日に公開練習を行いました。今回はその模様と、練習後に行われたインタビューを紹介します。
報道陣30人以上が見守る中、午前8:40頃から練習がスタート。自身へのエールの横断幕が掲げられたリンクで、佐藤選手は約1時間にわたって汗を流しました。
曲かけ練習では、日下匡力コーチからアドバイスをもらいながら、上半身の表現やジャンプの流れなどを丁寧に確認。そして、最後は4回転ルッツを練習。初めの数回は失敗しましたが、日下コーチから「いいぞ! いいぞ! 男気だ!」と熱い檄(げき)を飛ばされながら跳んだジャンプは見事に着氷! 笑顔で練習を終えました。
そして、練習後にはインタビューが行われ、佐藤選手が「世界ジュニア選手権2020」への意気込みなどを語りました。
── いよいよ「世界ジュニア選手権2020」ですね。一緒に出場する鍵山優真選手の「四大陸選手権2020」の演技は見ましたか?
「見ていました。シニアの舞台で、緊張せずに落ち着いて、あれだけの演技をするのはとてもすごいなと。自分はメンタル面はそこまで強くないので、もっと精神的なところを強くできたらと思っています」
── 鍵山選手とは連絡を取りましたか?
「(四大陸選手権2020の)ショートが終わってから、『おめでとう、すごかった』と。優真からも『ババリアン(ババリアン・オープン)のショート、お疲れ』って。フリーの後も『おめでとう、世界ジュニア頑張ろうね』みたいな…」
── メンタルのことについてもう少し詳しく教えてください。
「去年に比べたらだいぶ強くなったと思っているんですけど、シニアの試合だとまた変わってくると思うので、その中(シニアの試合)でも落ち着いて、自分らしい演技をできるようにしたいです。全部の試合で緊張していますが、いい緊張というか、緊張していても落ち着いてできる時があります。全部の試合でいい緊張感でできるようにしたいなと思っています」
── いい緊張感と悪い緊張感の違いは何でしょうか?
「(ジュニアグランプリ)ファイナルの時は、いい緊張でした。緊張しなさすぎるのもよくないのですが、落ち着いているというか、しっかりと集中できていて、自分の中に入り込めていました。悪い時だと緊張しすぎてしまって、試合前に固まっていたり、動けていなかったりするので、そういうのがダメかなと思っています」
── 日下コーチが「佐藤選手はすごい集中力を持っている」とおっしゃっていましたが、自分ではどう思いますか?
「ある時はあるけど、ない時はとことんないです…(苦笑)。差がすごいです。ない時はやばいので、それをなくしたいです」
── それはどういった時ですか?
「練習中でもほかのことを考えていたりして(笑)。夜ご飯のこととかゲームのこととか考えています…。それがちょっとダメかなと思っているので、集中していい練習ができるようにしたいです」
── このタイミングでシニアに上がる決断をしたのはなぜですか?
「(ジュニアグランプリ)ファイナルで優勝することができて、全日本ジュニア(選手権)は取れませんでしたが、入賞といういい成績が取れました。一番大きいのは、(北京冬季)オリンピックが2年後にあるので。それも踏まえて、上がることにしました」
──『シニアでやれる』という自信がついたということですか?
「まだそこまではいっていないので、来シーズン、シニアの選手と一緒に滑っても見劣りしないくらいまでいけたらなと思っています」
── ファイナルには羽生結弦選手がいましたが、何かアドバイスをもらいましたか?
「試合が終わってからお会いしました。4回転(ジャンプ)について『後半で跳べるような練習をした方がいいよ』とか、『フリップもルッツの感覚でやれば絶対いけるよ』という感じで言われました」
──「全日本選手権2019」のフリーの練習でも羽生選手と一緒でしたが、何か学んだことはありますか?
「あらためてすごいな、と思って。学ぶべきところがたくさんあったなと思いました。4回転トウループなど加点が付くとても奇麗なジャンプで、(自分は)やっぱりまだそこの域には達していないなと思っているので、そんなジャンプを跳べるように頑張りたいなと思いました。あとスケーティングが特に勉強になったというか、一つ一つの滑りが奇麗で大きくて、自分もそれをまねできるような選手になりたいです」
──「世界ジュニア選手権2020」の目標を教えてください。
「(ジュニアグランプリ)ファイナルの時よりもいい演技をするというのが目標です。ショートでアクセルや3-3(の連続ジャンプ)で加点が付くようなジャンプが跳べたらなと思っています。また、世界ジュニアでは4回転ルッツを降りたいなと思っていて。まだ試合で2回しか降りたことがなくて、それはダメかなと思っているので、世界ジュニアでは必ず降りたいなと思っています」
── メダルは狙っていきますか?
「狙っていくと“あれ”なので…優勝したいとは思っているんですけど、そこまで狙ってはいかずに、自分の演技に集中して頑張りたいです」
2019-2020シーズンの集大成となる「世界ジュニア選手権2020」は3月2日に開幕! 頂点を目指して、熱い戦いに臨む選手たちを全力で応援しましょう!
そして、3月12日発売の「KISS&CRY氷上の美しき勇者たち 四大陸選手権2020総力特集&世界選手権2020全力応援号」では、「世界ジュニア選手権2020」に出場する鍵山選手の「四大陸選手権2020」での戦いをリポート! こちらもぜひチェックしてみてください。
【番組情報】
「ISU世界ジュニアフィギュアスケート選手権2020」
【CS】J SPORTS 4
3月12日(木) 午前11:00~午後3:00 (男子シングル)
3月13日(金) 午前11:00~午後3:00 (女子シングル)
3月16日(月) 午後0:00~4:00 (アイスダンス)
3月17日(火) 午後1:00~5:00 (ペア)
3月18日(水) 午後1:00~3:30 (エキシビション)
【書誌情報】
3月12日(木)発売!
KISS&CRY氷上の美しき勇者たち
四大陸選手権2020総力特集&世界選手権2020全力応援号
(表紙・巻頭特集:羽生結弦選手/KISS&CRYシリーズVol.33)
「KISS&CRY」とは?
「KISS&CRY」シリーズは、日本のフィギュアスケーターの皆さんをフィーチャーし、その「戦う」姿、「演じる」姿を合計50ページ超のグラビアでお届けしています。つま先から指先・その表情まで、彼らの魅力を存分に伝えます。また、関連番組テレビオンエアスケジュールも掲載。テレビの前で、そして現地で応援するフィギュアスケートファン必携のビジュアルブックです。
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