仲間由紀恵が母・優子ならではの目線で暢子ら4きょうだいの魅力を解き明かす!2022/07/23
第15週(7月18日~22日放送)の連続テレビ小説「ちむどんどん」(NHK総合ほか)では、暢子(黒島結菜)と賢秀(竜星涼)がやんばるに帰省し、良子(川口春奈)、歌子(上白石萌歌)ら比嘉家4きょうだいが久々に集合しました。4人は沖縄のお盆の最終日「ウークイ」で、母・優子(仲間由紀恵)と亡き父・賢三(大森南朋)とのなれそめや過去の話を聞き、それぞれの人生に向き合おうと決心しました。
今回は子どもたちを温かく優しいまなざしで見守る母・優子を演じる仲間由紀恵さんから、4きょうだいの印象や優子自身に起きた出来事などについて伺いました!
――比嘉家のお母さんとして、4きょうだいについて教えていただきたいです。まずはヒロイン・暢子の人物像と演じる黒島さんの印象をお願いします。
「暢子は自分の好きなものや興味があることに真っすぐに向かっていく、とても誠実な子です。一生懸命すぎて目の前のことが見えておらず、ちょっと抜けているかわいらしい部分もあるんですが、とにかく真っすぐなところが暢子のいいところ。周りの人たちも暢子の良い部分を分かって支えてくれて、愛されている子だと思います。結菜ちゃんも暢子とかぶるところがあって、役に対してとても誠実。今回、主役という大役を担って緊張やプレッシャーがあると思うんですが、そういうところを見せないで、現場では明るくスタッフやキャストの皆さんなど、誰に対しても声を掛けて会話をしているんです。また、同じ沖縄の出身なので親近感も感じていて、応援しています」
――長女の良子を演じる川口さんについてはいかがでしょうか?
「きょうだいの中で一番上で、とてもしっかりしている女の子。良子から見るとニーニーは頼りなく、妹たちも心配だから自分が頑張らないといけないという気持ちで、好きなことを我慢して生きてきた子です。優子自身も良子に厳しく怒られてしまう部分もあるんですが、とても頼りになる愛らしい長女だと思っています。演じている春奈ちゃんは役をきちんと捉えていて、自然な形で良子を演じているのがすごいです」
――末っ子の歌子は上白石さんが演じていらっしゃいますね。
「歌子は一番末っ子で自分の体が弱いことを気にしていて、やりたいことをやっていいのか、それは自分にできるのかという不安を常に抱えています。優子も歌子の不安を感じていて、ちょっと心配ではあるけれど、ここから先、歌子が好きなことを見つけて強くあってほしいという願いを込めて見守っているんです。歌子は体が弱いから気持ちも弱くなっているのですが、萌歌ちゃんはとても明るくて、共演者やスタッフに自分からどんどん話しかけていくタイプ。イメージと違ったので驚いたと同時に、すてきだなと。役とギャップがあるのもいいですよね」
――そして、優子といえばニーニーに甘いという印象がありますが、それについてはどういうふうに感じられていますか?
「視聴者の皆さんから、そういう声が多くあることは認識しています(笑)。賢秀は比嘉家の長男坊で、妹たちを自分が守らなければいけないという責任感がある子。みんなを幸せにするためにどうしたらいいかをずっと模索し続けていて、まだ長い旅をしている子なんです。苦労してきた母親やきょうだいのために、なんとかしなきゃいけないという思いが賢秀の根本にあることを優子はよく分かっているので、いろんなことに挑戦する賢秀を一生懸命応援してあげたくなるんです」
――優子としてではなく、仲間さんとして、もしニーニーにアドバイスすることがあれば教えてください!
「今は笑うしかないみたいになっているけど、大丈夫ですよ。賢秀はあんな調子の子ですが、根本にしっかりとしたものがあるので。苦労する道を自分で選んでいますが、みんなが幸せになるにはどうしたらいいかを常に考えている子なので、きっと大丈夫だと私は信じています」
――また、仲間さんご自身もお母さんですが、それが作品に生きている部分はありますか?
「自分では分からないですね。でも幼い頃(子役)から4きょうだいの成長を見ているので、あんなに小さかった子たちがいろんな壁を乗り越えて、自分のやりたいことに踏み出していると思うだけでも泣けてきます。この子たちの長い人生を見てきているという気持ちが自分の中にあるので、頑張っている姿を見るだけでもジーンとくるところがありますね。長時間一緒にいるので、愛情も母性もあると実感しています」
――ご自身の体験に関して言えば、良子の出産シーン時にアドバイスをされたとか。
「妊娠中の動き方や、体のどこが重くてだるいのか自分の中でも実感して体験があったので、できる限り彼女に伝えたらすぐに取り込んでいました。出産シーンも呼吸の方法やどれぐらい苦しくて声が出ないのかというのも、私の分かる限りのことをお伝えしました」
――4きょうだいそれぞれにいろんな出来事がありますが、第15週では優子自身にも再婚問題が浮上しました。
「優子の気持ちとしては、そんな話が自分に出てくる驚きが一番大きいと思うんです。というのも、みんなが巣立っても賢三が建てた家で帰ってくる時を待っていると言うシーンが何度も出てくるんです。亡くなって何年もたっていますが、優子の中では、いつも賢三と一緒という気持ちがあって。常に賢三を思い出しながら、人生の壁を乗り越えていく子どもたちを支えてきたので、戸惑うシーンではあったと思います」
――優子の心の中には常に賢三がいるんですね。
「そうですね。賢三が作ってくれた木のかんざしを付けていることでも分かるように、ずっと賢三と一緒にいるという気持ちが優子の中にはあると思います」
――さらに第15週では、戦争を体験した優子の過去も明らかになりました。
「ある意味語り部のような役割の優子を演じられることは光栄です。戦争のことをこういう形でお伝えするのは意味のあることだと思って、一生懸命取り組ませていただきました。あらためて戦争や沖縄のことを勉強したら、やはり忘れてはいけないと感じて。今が一番いいんじゃなくて、みんなでもっと沖縄を良くしていきたいという思いがより強くなりました。多くの方に『ちむどんどん』を見て、沖縄を好きになって興味を持ち、その中で戦争の話を聞いて忘れてはいけないという認識をあらためて持っていただけたらと願っています」
――優子の過去を台本でご覧になった時は、どのように感じられたのでしょうか?
「台本を読んだ時は、脚本の羽原(大介)さんやプロデューサーの小林(大児)さんなど、作り手の方たちの沖縄に対する愛情や伝えたい思いを感じました。優子の体験を具体的に演じていいことにちょっと驚きましたが、戦争のことを感じてもらうには、それくらいぐいっと踏み込んだ方が伝わるのかなとも思いました。沖縄のお盆の最終日“ウークイ”のシーンは、共演者の皆さんもいつもと違う雰囲気を持って、撮影に臨まれていましたね」
――そして第15週のラストでは、暢子が青柳和彦(宮沢氷魚)との結婚を決意しました。
「良子の時も花嫁姿を見た時に涙が出そうでしたが、暢子はやりたいことを見つけて、早い時期に優子の元を離れて、東京で修業を頑張っていた子ですから。しかも、相手が自分の知っている子で…。今後、2人から結婚報告を聞く場面があるのですが、そこでは喜びたい気持ちはもちろんですが、もっと深いところでジーンとする部分もあって。暢子が自分で一歩一歩、人生を歩んでいると実感することができる深いシーンでした」
――今後、暢子はどうなっていくのでしょうか?
「結婚を決めた暢子ですが、そこがゴールではなくて。暢子は料理人として修業したい、成功したいという気持ちで東京へ行ったので、結婚によって料理人の夢をどうするのかが見どころです。女性は結婚後、仕事を辞めてしまう方もいらっしゃると思うんですが、働くママさんたちの時代でもあります。暢子がどんな決断をして、どんな道をたどっていくのかをぜひ見ていただきたいです」
――暢子以外のきょうだいの今後も気になります。
「良子も結婚がゴールではなくて。子どもを育てて母になっていくというのは、どういうことなのか。母、妻、女性として良子がどんなふうになっていくのかに注目してほしいです。また、末っ子の歌子も年頃になってきて難しいところですね。歌子も恋や結婚の話が全くないわけではありませんが、いろんな展開が歌子にも待ち受けています。そして皆さまが気になっているニーニーは、どんな話があるのかというと…謎ですね(笑)。ニーニーに関しては、(「男はつらいよ」の)寅さんのようにいろんなところにふらふらと現れて、驚かせてくれる展開がありますから、楽しみに待っていてください。それぞれが決めた道をどんなふうに進んでいくのか、4きょうだいの成長をぜひ、見守っていただきたいです」
――ありがとうございました!
第16週あらすじ(7月25日~29日放送)
結婚を決めた暢子と和彦。幸せいっぱいの2人だったが、和彦の母・重子(鈴木保奈美)が結婚に立ちはだかる。2人はなんとか結婚を許してもらおうと説得を試みる。そんな中、暢子はある作戦を思い付く。
【番組情報】
連続テレビ小説「ちむどんどん」
NHK総合 月曜~土曜 午前8:00~8:15ほか ※土曜は一週間の振り返り。
NHK BSプレミアム・BS4K 月曜~金曜 午前7:30~7:45
NHK担当/K・H
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