佐野勇斗&白石麻衣&北村一輝が語る、座長・町田啓太が作り出す空気感 「テッパチ!」インタビュー2022/07/05
7月6日にスタートする連続ドラマ「テッパチ!」(フジテレビ系)。“テッパチ”とは、自衛官が身を守る鉄帽のこと。陸上自衛隊を舞台に、“テッパチ”をかぶるにふさわしい一人前の自衛官になることを目指す青年たちの、成長と熱き思いを描く熱血青春ドラマです。
未熟な若者たちが、現実の厳しさ、夢や希望、友情や恋愛、汗と涙など、日々壁にぶつかりながら「誰かのために命をかけられるのか」「自分がやりたい本当のこととは…」と悩みながらも奮闘する姿を映し出す本作。
このたび、“やけっパチ”な理由で自衛官候補生となる主人公・国生宙を演じる町田啓太さん、宙とバディを組む自衛官候補生・馬場良成役の佐野勇斗さん、宙たち自衛官候補生の教官・桜間冬美役の白石麻衣さん、宙や馬場を指導する幹部自衛官の教育隊中隊長・八女純一役の北村一輝さんの4人が取材会に登場。取材会にいらっしゃった町田さん、佐野さん、北村さんは、腕に半袖の日焼けの痕がくっきりで、連日、熱誠をもって撮影やトレーニングに挑んでいる様子が伝わってきました! そんな撮影真っただ中の皆さんに、本作への意気込みをお聞きしました。
役作りで大事にしていること
――陸上自衛隊を舞台とする本作。役作りで大事にしていることを教えてください。
町田 「僕が演じる宙は、人と本気で向き合うことから逃げてきた人間です。そんな宙が、家族のような一体感を大事にする自衛隊という組織に入って、人とちゃんと向き合っていかないといけないという環境になって。そこで、バディにもなる馬場や、導いてくれる八女さん、僕のことを見て指摘をしてくれる冬美さんと出会いながら、“やけっパチ”から“テッパチ”をかぶれるようになる一人前の自衛官を目指すという物語です。ですので、“成長”というところを意識しながら演じています」
佐野 「僕が演じる馬場は真面目な役柄で、自衛官候補生になる前は会社員として営業の仕事をしていたという背景があります。そんな中で、トランペットの演奏者になるという夢を諦めきれずにいたところ、自衛隊の音楽隊に出会って、候補生になったという人物です。撮影に向けて筋トレや増量をするのと同時に、トランペットの練習もしないといけないので大変ですが、練習に励んでいます」
町田 「1発目から(トランペットの)音が出てたってうわさに聞いて、センスの塊だなと。音楽隊に出会って、その夢に向けて頑張っている馬場の姿はすごくたくましいし、感情移入できる役だと思うんです。宙と馬場はバディになっていくのですが、2人のバランスも見どころだと思います」
白石 「私が演じる冬美は教官という立ち位置なので、冷酷そうに見えるかもしれないのですが、強がりな部分やなかなか素直になれない部分も併せ持っているんです。ただ指導していくだけじゃなく、冬美なりの愛情も込められた訓練を行ったりと、いろんな表情が見れるのかなと思っています。あとは、八女さんとの掛け合いや関係性も大事になってくるので、そのあたりも楽しんでいただけたらうれしいです」
北村 「(立ち上がって)今日はお忙しい中、お集まりいただき、ありがとうございます!!」
町田・佐野・白石 「(笑)」
北村 「八女を演じさせていただいております北村一輝です!! 髪形をツーブロックにしたんですが、週1で手入れをしています! すぐ髪が伸びるので、家でも自分で整えるくらい、このドラマに向けて24時間集中して頑張っています。この作品は若者がたくさん出演する群像劇でもあるので、全体でどう見せていくかが一番大事になってくると思います。みんなが個性を出せるように、いい空気感を作れるよう、教官という立場からいいトスを上げられるような存在を目指して撮影に臨んでいます」
町田 「いいトスばかりいただいています」
北村 「いやいや、そんなことないです(笑)」
佐藤寛太は「かみ癖がある」!?
――町田さん、佐野さん、北村さんは体作りに励んでいらっしゃると思います。自信のあるパーツはありますか?
町田 「僕自身はどこというのはそこまでないんですけど、それを測れる者がいまして。荒井竜次役の佐藤寛太なんですけど、彼が『みんなのいいパーツをかみたい』と言うんですよ。かみ癖があるようで、小動物を愛(め)でるような衝動に駆られるらしいんです。ちゃめっ気があって、かわいいですよね(笑)。ちなみに僕は、さっき『ここ、かませてください』って言われたのが、腕です。言ってたよね?」
佐野 「言ってましたね(笑)。『腕、かませてください!』って」
町田 「パクっと(笑)。腕は全然鍛えてなくて、どっちかというと体の幹の方を中心にやってるんですけど、寛太的には腕がよかったみたいです。すごく褒めてくれるんですよ」
佐野 「僕は、腹筋をかまれました」
町田 「言ってたね!(笑)」
佐野 「最初は嫌がってたんですけど、褒めてくれたので悪い気はしなかったです」
――北村さんも、佐藤さんにかまれたのでしょうか?
北村 「僕は皆さんみたいに体を見せるシーンがないので…」
町田 「何をおっしゃいますか!」
北村 「教官なので、脱ぐところもないですし…」
町田 「みんなでアームレスリングをやってたんですけど、誰も北村さんにはかなわなかったですよ。みんな無理でした」
佐野 「筋肉ないっておっしゃってますけど、こぶしすごいですよね」
町田 「あんまりやってないっておっしゃいますけど、絶対やってます! 僕、いろんなところから情報を仕入れました。絶対鍛えていると思います」
北村 「ははは!(笑)。まさに今日、ジムで撮るシーンがあるんですけど、撮影の前はパンプアップしていこうかなと思ってます。『俺もまだ捨てたもんじゃないぞ!』というところを見せようかなと(笑)」
――白石さんも、トレーニングをされているとか…?
白石 「個人的に鍛えています(笑)。撮影中は、何日かタンパク質メインの食事にしてみたり…。でも、撮影中の皆さんは本当にストイックで。食事に気を付けている姿も見ているので、視聴者の皆さんも、男性陣の肉体美は見どころなんじゃないかなと思います」
「町田くんがいるから大丈夫だなって」
――撮影中のエピソードや、印象深かったことを教えてください。
町田 「ドラマの撮影ではないのですが、先日、みんなでバラエティー番組の収録に参加させていただいたんです。その時はとんでもない一体感でしたね。現場ではずっとコミュニケーションを取りながらディスカッションして進めているので、その空気感がバラエティーでも生まれたのかなって感じたり。現時点でもみんなの熱量がどんどん高まっているので、気持ちがいいです。最近は何かをわざわざ決めなくても、自然とみんなのテンポが合っている感じがして、不思議だなって。このメンバーだからできるんだなという実感があります」
北村 「町田くんとは、撮影に入る前にご飯に行ったんですよ。その時感じたのは、自分のことより全体像をすごく考えているということ。若者がたくさん集まる現場ですけど、それぞれが力を出しやすいようにしたり、言いたいことを言いやすいようにする現場になるようにすごく努力しているんです。最初は、僕がみんなより年齢が上なので、『何かした方がいいのかな』と思っていたんですけど、町田くんがいるから大丈夫だなって。客観視した上で、みんなのことを考えて、面倒を見ることができる人なんです。……あっ、ここ、(記事に)書かなくていいですよ」
町田 「いやいや、書いてください! 僕は感動ポイントだったんですけど(笑)」
北村 「(笑)。でも、そういう部分って表には出ないんですよ。表に出る時は“自分ばっかり”な人の方がうまくいく世界かもしれないんですけど、ドラマって人間同士で作っていくものなので。やっぱり大事なのはそういうところなので、町田くんみたいな人がいると、すごく気持ちいい現場になるし、いい作品になると思うんです。今のこの空気感は、彼のおかげと言っても過言ではないと思います」
町田 「しっかりと活字で、お願いします(笑)」
――佐野さんは、町田さんとバディを組むという役柄ですね。町田さんとご一緒されて、いかがですか?
町田 「恥ずかしいな(笑)」
佐野 「北村さんもおっしゃっていたんですけど…」
北村 「(遮って)違うこと言えよー!」
佐野 「(ピシっと)そうですね!!」
町田・白石・北村 「(笑)」
佐野 「北村さんのおっしゃる通りです!! 僕は、こうして座長として振る舞う町田さんの姿を見て、周りの人たちを輝かせられる人がスターになっていくんだなと実感しています。僕は自分のことでいっぱいいっぱいになってしまうんですが、町田さんは馬場のことも考えて、『このシーン、こうしてみる?』『悩んでるでしょ』って気に掛けてくださるんですよ。すごく頼りにしています。あとは、先ほど町田さんは謙遜されてましたけど、何と言っても体の筋肉の付き方が異常と言いますか」
町田 「いやいや、そんなことないです(と言いつつ、腕をムキっと盛り上がらせるポーズで佐野さんと目を合わせる町田さん)」
佐野 「アピールしちゃってるから!(笑)」
町田 「あぁ、そっか(笑)」
佐野 「人一倍、陰で努力されているのが伝わってくるから、僕はそんな町田さんの背中を見て頑張らなきゃなって思いますし。この作品をよりよくしたいと思うのは、町田さんの存在があるからだなと日を追うごとに実感しています」
町田 「後でアメ渡すね」
佐野 「(笑)」
――白石さんはいかがですか?
白石 「町田さんがいると現場がパッと明るくなるんですよ。あと、私はお芝居に対してあまり自分の意見を言えないのですが、町田さんがたくさん引っ張ってくださるんです。すごく頼りにしていますし、『ついていこう!』と思わされます」
町田 「僕こそ、みんなについていっているだけなんです。甘えてばっかりです」
――そんな町田さんは、本日(取材会当日の7月4日)がお誕生日ですね。おめでとうございます!
町田 「ありがとうございます! プレゼントは、皆さんからひたすらささみをいただきました(笑)。まだこのドラマの撮影もありますので、32歳、まずは筋肉質な毎日を過ごすことになりそうです。つい先ほども、野太い声で、パワフルなハッピーバースデーを歌っていただきまして。感激しました! 北村さんから『歌わないの?』って言ってくださったんですよね?」
北村 「M!LKの佐野くんが踊ってくれてね」
町田 「さっき野太い声って言ったんですけど、導入部分は(佐野さんが)1人でやってくれたんですよ。めちゃめちゃ涼やかな感じで入ったんですけど、いきなり野太い声になって(笑)」
佐野 「ははは!(笑)」
町田 「さすがですよね!」
北村 「ただね、気合入れて踊ろうとするとちょっとあごが出るんですよ」
佐野 「あははっ!(笑)」
町田 「癖なんですよね(笑)」
北村 「ライブでも見れると思います。『コーヒーが飲めません♪(あごをクイッと出す)』って」
佐野 「M!LKの宣伝もしてくださってありがとうございます(笑)。すてきな現場です!」
「自信を持ってお届けします!」
――最後に、町田さんから第1話の見どころをお願いします。
町田 「もう、本当に夏にぴったりなドラマになっています! 今、少しずつ世の中が前向きになってきているとは思うんですけど、“あともう一歩”という状況で。そんな中、何かに立ち向かったり、前に進もうとしたりと、皆さんそれぞれがエネルギーをためている状態だと思うんですよね。僕たちもそういう状態から撮影がスタートしました。そんな状況の中で、みんなで一緒に頑張っていく姿を見せるドラマは暑苦しいとは思うんですけど、ドラマを見て『自分もちょっとやってみようかな』と感じたりとか、前に進むエネルギーに変換していただけるなら、やっている意義があるなと思います。回を追うごとにどんどん熱量が高くなっていくのが絶対に伝わると思うので、まずは初回を見ていただきたいと思っています。こういうドラマを、こういうふうに届けたいんだという思いを乗っけて、熱を込めて作り上げたので、自信を持ってお届けします! ぜひ、皆さんご覧ください!!」
取材会終了後、出口に近い順から白石さん、町田さん、佐野さんとドアの方へ進んでいく中、北村さんが1人キリッと立ち止まり「今日はお忙しい中、どうもありがとうございました!!」と深くおじぎを。「ずるいな~!」(町田さん)、「ずるいですよ!」(佐野さん)とニコニコ笑いながら瞬時に戻ってきた3人に、「記者の皆さんも忙しいんですよ?」とニヤリとする北村さん。教官さながらの指導(?)をする北村さんを前に「ありがとうございました!!」と元気のよいあいさつと深いおじぎをして、会場を後にされた皆さんでした!
【プロフィール】
町田啓太(まちだ けいた)
1990年7月4日生まれ。群馬県出身。O型。
佐野勇斗(さの はやと)
1998年3月23日生まれ。愛知県出身。A型。
白石麻衣(しらいし まい)
1992年8月20日生まれ。群馬県出身。A型。
北村一輝(きたむら かずき)
1969年7月17日生まれ。大阪府出身。A型。
【番組情報】
「テッパチ!」
7月6日スタート
フジテレビ系
水曜 午後10:00~10:54 ※初回は午後10:00~11:09
取材・文/宮下毬菜(フジテレビ担当)
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