「教祖のムスメ」で初共演! 茅島みずき&藤原大祐が演じる役と向き合い、葛藤したこととは?2022/06/02
茅島みずきさんが主演を務めるドラマ「教祖のムスメ」(MBSドラマ特区ほか)が6月2日よりスタートします。本作は、突如ミステリアスで美しい女子高校生が転校してきたことをきっかけに、同級生の双子のきょうだいや生徒たち、そしてその家族までもが、疑惑と混乱の渦へと知らず知らずのうちに巻き込まれていく完全オリジナルドラマです。
“洗脳”、“正義”、“疑惑”、“救い”…、11年前のある事件を背景に、次々と繰り広げられるゾクゾクと予想だにしない展開に、 “真実”とは何か、うそをついているのは誰なのか、そして“教祖のムスメ”とは果たして何者か…。フェイクニュースにあふれた現代で“真実”を“信じる”ことの難しさと危うさを問います。
強烈なリアリティーと緊迫感でおくる予測不能な学園サイコサスペンスで、主人公のミステリアスで美しい女子高生・桐谷沙羅役を務めるのが、ドラマ「卒業式に、神谷詩子がいない」(日本テレビ)や、映画「女子高生に殺されたい」(2020年)などに出演するほか、Seventeenモデルとしても活躍する最注目の若手女優・ 茅島みずきさん。沙羅と同じクラスの湯田一真には、ドラマ「恋する母たち」(TBS系)や出演映画「モエカレはオレンジ色」の公開が控えるなど、ブレーク必至の若手俳優・藤原大祐さんが扮(ふん)します。ほかにも、高校生役として莉子さん、AKB48・小栗有以さんなどZ世代の最旬キャスト、そして実力派俳優が集結。
今回、TVガイドwebでは茅島さんと藤原さんを直撃取材。ドラマの見どころはもちろん、演じる役への思いや本作で学んだこと、さらに今どんな学生生活を送られているのかなどたっぷりお伺いしました。
――最初に台本を読んだ時の感想を教えてください。
茅島 「予想を裏切られる、想像もつかない展開の作品だなと。台本を読み進めていく中で、何を考えているのか分からない、謎が多すぎる沙羅という役を演じていくのかと思うと、今まで演じたことがない役でもあったので少し不安でした。でも、台本を読んだ段階で沙羅という人物のイメージは固まっていたので、あとは現場で金井紘監督と常に話し合いながら、桐谷沙羅という人物を作り上げていきました。撮影の後半には、金井監督が『本読みの時と比べて、だんだん感覚がつかめてきたね』と言ってくださり、最後は安心して演じ切ることができました」
藤原 「台本を読んだ時に、僕が演じる一真の設定は低カースト役だったので、根暗な子というイメージを持っていたんですけど、本読みや現場で金井監督たちと話し合っていく中で、そこまでカーストを意識して演じないことになり元々想像していた役とは変わりましたが、ピュアな一真を全力で演じました。また、臆病で自己肯定感がない一真の役は、物語の鍵でもあると思うので、ありがたい役をいただけてうれしい半面、プレッシャーを感じながら日々撮影に臨みました。きっと見る方ほとんどが沙羅に振り回される一真の心情や気持ちにリンクすることが多いと思うので、一真が裏切られたら、見ている方も裏切られるのではないかなと思います」
――お二人が演じる上で意識していたことはありますか?
茅島 「沙羅は、いろんな人にいろんなことを言われているのにそれが全く心に響かず、常に先のことばかりを考えて、相手の話を聞いていない女の子なんです。なので、何を言われても無感情で、そして真顔でいることを意識して演じました」
藤原 「僕は逆に沙羅と対照的な役柄で、何事にも全力で取り組み、感情や行動が真っすぐな男の子なのでそれを全うしつつ、その中で沙羅に振り回されていくという受け身の芝居を意識していました。また、事務所が一緒ということもあり、普段から仲がいいのですが、僕はお互いの役柄的にあえて仲良くしないようにしていました。もちろん、同じシーンの前ではたくさんディスカッションしていますが、仲良くし過ぎてしまうと、沙羅が怖く思えないかなと思いまして…」
――演じていく中で難しかったことや苦労したことはありましたか?
茅島 「視線やちょっとした口角の上げ下げが難しかったです。撮影前に家で鏡を見て表情や動きを確認したりしていたんですけど、普通の人とは違う表現をすることが多い役だったので、最初は沙羅になりきれず葛藤していました。ですが、金井監督が1シーン1シーンの動きや表情など細かい表現の仕方を話し合う時間を作ってくださったので、すごくありがたかったです」
藤原 「一真は妹・いちか(豊嶋花)がいじめられているのを知りながらも、臆病で一歩踏み出せず、一線を越えられないタイプなんですが、僕はどちらかと言えば見て見ぬ振りができないタイプなので、そこは一真と僕の心情の違いに葛藤しました」
――先ほど仲がいいとお話されていましたが、以前にも共演されたことがあるのでしょうか?
藤原 「共演はないんですが、事務所が一緒なので2年前にレッスンでお会いして、そこから仲良くなった感じです。最近は、お互いに仕事が忙しくなっていたので、この作品で久しぶりに会いました」
――久しぶりに会って、いかがでしたか? そして、今回初めて共演してみての感想を教えてください。
茅島 「初めてお会いした時から人見知りがなく、コミュニケーション能力が高く、現場をいつも明るく盛り上げてくれる人です。あと、自分をしっかり持たれているのは昔から変わらないなと。今回初めて共演させていただいて、お互いにいろんな作品に出演しているので、お芝居の面ではもちろん、デビュー前よりもパワーアップしていると思うのですが、何よりもスタッフさんとの関わり方やディスカッションの仕方がすごいなと感じました。そのたたずまいが私から見て理想的でした」
藤原 「大女優さまになられて!(笑)」
茅島 「やめてください(笑)」
藤原 「昔から黙っている時の美しさや目力の強さがあり、言葉にしない表現が多い今回の役にハマっているなと。そんな茅島さんが演じることで、ドキッとする瞬間もあって、見ていて引き込まれました。また普段、茅島さんが笑っていない時や真面目に何かをしている瞬間って魅惑的で、そして芸術的な顔立ちをされているので、そういった部分がこの作品で全面的に出てくるのではないかなと思います」
茅島 「ちなみに、一真は情けない部分もありますが、大祐さんが演じることによって、一真のかわいさやおちゃめな部分をより感じられました」
藤原 「ありがとうございます(笑)」
――今回学生役を演じられましたが、実際に茅島さんは高校生で、藤原さんは大学生ですよね。今お二人はどんな学生生活を送られていますか?
茅島 「3年間同じクラスなんですが、いつも一緒にいる友達と楽しくおしゃべりしたり、時にものまねをし合ったりしています(笑)。仲がいい友達の中でたぶん一番はっちゃけている方で、よく友達からツッコまれます」
藤原 「僕は、まだ数回しか行けていないのですが、大学ってこんなに人が多いんだなとびっくりしました。その中でも僕のファンの子がいたらしく、それを友達から聞いた時はうれしかったです。これからの大学生活でたくさん新しい出会いがあればいいなと思っています」
――きっといい出会いがたくさんあると思います! 少しお話を変えて、物語の中で、一真や妹のいちかは沙羅と出会い、沙羅の言動で救われるシーンがありました。これまでお二人は、誰かの言動で救われた経験はありますか?
茅島 「私は高校生になるタイミングで長崎から上京してきて、楽しくお仕事をさせていただいてはいるのですが、時に悩んだり、心が折れそうになったりする時がありました。そんな時に、おばあちゃんやおじいちゃんから『いつでも帰ってきていいんだからね』と言われ、自分には戻る場所があり、心のよりどころがあるんだなとあらためて感じました。上京したばかりの時は、とても不安になることが多かったので、当時はその言葉で救われていた部分はありました」
藤原 「僕は救われたというよりかは、救われているという意味で、いろんな人に応援してもらえていることですかね。それが今、僕の原動力になっています。基本、僕はポジティブな悩みが多いので病んだりすることはないんですけど、疲れた時に応援してくれている人がいると思うと、元気が出ます」
――貴重なお話をありがとうございました! 最後に初回を楽しみにしている方へ向けてメッセージをお願いします。
茅島 「今まで演じたことがない役だったので、今回の作品を経てお芝居の幅が広がったなと思いましたし、日々勉強させていただきながら、難しい役を頑張って演じました。回が増すごとに、見ていてすごくゾワゾワして裏切られる展開ばかりだと思うので、いろんな推理をしながら見ていただけたらなと。また、なぜ沙羅がこうなってしまったのか、後半になるにつれて明かされていきますので、そこにも注目していただけたらうれしいです」
藤原 「僕は、この作品は万華鏡みたいだなと思っています。この作品の大きなテーマは“真実”とは何か、それを追及していく作品になっていますが、見る人によってはいろんな見え方があり、非現実的な話だけど、届きやすいテーマにもなっているのかなと。衝撃的な展開が待っていると思いますので、そこを見過ごさずに最後までぜひ楽しんで見ていただけたらうれしいです」
――ありがとうございました!
【プロフィール】
茅島みずき(かやしま みずき)
2004年7月6日生まれ。長崎県出身。かに座。A型。 主な出演作に、映画「青くて痛くて脆い」(20年)、「藍に響け」(21年)、「女子高生に殺されたい」(22年)、舞台「ロミオとジュリエット」(21年)、ドラマ「メンズ校」(テレビ東京系)、「ここは今から倫理です。」(NHK総合)、「SUPER RICH」(フジテレビ系)、「卒業式に、神谷詩子がいない」(日本テレビ)。8月19日公開予定の映画「サバカン SABAKAN」に出演。
藤原大祐(ふじわら たいゆ)
2003年10月5日生まれ。東京都出身。てんびん座。AB型。主な出演作に、映画「愛のまなざしを」(21年)、ドラマ「おじさんはカワイイものがお好き。」(日本テレビほか)、「恋する母たち」(TBS系)、「推しの王子様」(フジテレビ系)、「もしも、イケメンだけの高校があったら」(テレビ朝日系)、7月8日公開予定の映画「モエカレはオレンジ色」に出演。
【番組情報】
ドラマ特区「教祖のムスメ」
6月2日スタート
MBSほか
木曜 深夜0:59~1:29 ※初回は深夜1:09~1:39
※地域によって放送日時が異なります
取材・文/村谷美和(TBS・MBS担当) 撮影/尾崎篤志 ヘア&メーク/大槻史菜・宮沢風香 スタイリスト/星翔子
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